武昭が転校してから少し経った日の日曜日……
「さてと……今日は何をするかなぁ……」
〈武昭、ならば我の【マルデヨーナ世界】に来てみてはどうだ?〉
街外れにある山の中で武昭が鍛錬をして休んでると目の前に半透明のスタージェルが姿を見せた。
「ん?マルデヨーナ世界って何だ?スタージェル」
〈あぁ、マルデヨーナ世界とは天空聖者個人個人が持っている異世界の事だ〉
「へぇ、そんなのがあるんだ……なら父さんもあったりするの?」
〈うーん、サンジェルもあるとは思うが我は聞いた事がないな〉
「そうなんだ……それでスタージェルのマルデヨーナ世界に行くにはどうしたら良いんだ?」
〈少し待っていろ……
スタージェルが左手を握り少し待つと手の中にメモリーカードの様な物があった。
〈それは、我の持つマルデヨーナ世界
「これがか……それで、これはどう使うんだ?」
〈あぁ、それは……〉
ドォーン!!
「なんだ!?今の音は!!」
〈武昭!向こうからだ!!〉
武昭はスタージェルの指示を聞いて音がした方に向かった。
何かの音がした場所では青いワンピースを着て頭に機械のウサミミを着けた女性【篠ノ之 束《しののの たばね》】が傷だらけで倒れており近くには人参型のロケットがあった。
「うーん……まさかロケットが墜落するなんてねぇ……まぁ、これ位ならチョチョイノチョーイで直せるけどね〜」
「えっと……ケガしてるみたいですけど……大丈夫ですか?」
現場に辿り着いた武昭は束に声をかけた。
「ん?誰だよお前は?お前みたいな子供に心配される筋合いは無いよ」
「あ、はい……そうですか……声をかけてすみませんでした……それじゃ……(うーん……何か愛想が悪い人だったなぁ……)」
「そうだ、お前に聞きたいんだけど……この辺りで
「変な反応ですか?さぁ?」
「ふん、やっぱりそこら辺の有象無象に聞いても無駄だったな ほら早くいなくなれよ」
「はいはい分かりましたよ……それじゃ」
武昭は束の前から離れた。
一方……
「さーてと……ん?反応が無くなった……さっきの子供が居なくなったと同時に……まさか……」
束は何かを考えていた。
武昭が束と会ってから数日後……
「へぇ、ここがスタージェルが言ってたマルデヨーナ世界なんだ」
〈あぁ、私の持ってるマルデヨーナ世界【瞬く星の港】だ〉
武昭はスタージェルと共にマルデヨーナ世界に来ていた。
この世界は海上に1つの浮島の様な場所がありその島の周りに幾つかの小さな島があった。
「スタージェル、この船着場と船は……」
〈それはこの世界で他の場所に行く為の物だ この世界はここの中に色々あるんだ〉
「へぇ、そうなんだ……それでどんな場所があるんだ?」
〈説明するよりも行った方が早いだろう、そこに船着場と一台の船が停泊してるから乗り込んでみろ〉
武昭が指示された方を見ると船が停泊されていたので中に乗り込んだ。
武昭が乗り込むと操縦室にはこの世界の地図の様な物が写っているパネルがあった。
〈そのパネルに載っている島を触れる事で船が自動的に移動する〉
「そうか……なら、ここに行ってみるか……おっ」
武昭がパネルの中の1つの島に触れると船が動き出して移動を開始した。