『オッサンと!』「若造の」『「何故何バイブルー!!」』   作:ドラゴン・タトゥーのオカマ

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今回は少々魔王少女に対するヘイト表現があります。
お気をつけてお読みください。


オッサンが攻めてきたぞ!(尚今回若造はイチャついているだけです)

霞が関の本部にて正式に辞令を受け取ったオッサンと若造。

内容は言わずもがな駒王町への異動である。

前人未到、魔王の身内がいる街に客将として招かれるのだ、上も好機と考えたのだろう。

これは向こうへの貸しを作るだけではなく、鎮護府にとってもかなり利がある。

独り身の寂しいオッサンこと坂堂は身支度を手早く済ませたものの、若造こと高藤は単身赴任で暫く帰れないと新妻に話すも凄味のある笑顔で「じゃあ私も一緒に行けば寂しくないよね、慶ちゃん?」と坂堂ばりの圧力を掛けられてポッキリと折れた。

まあ新婚だからね、仕方ないね。

 

『ふぇえ……嫁の圧が強いよぉ……』

「気色悪い声を出すな、吐き気がする。」

『くっそ!!知ってたけど辛辣だわこのオッサン!!』

こんな事を言っているが高藤の駒王町への異動は反対してくれていた坂堂である。

一応悪魔側が拠点となるオフィスマンションを用意してくれているらしいので、京都の蘆屋道満の直系子孫である花開院の護符を以て結界を張ることを条件に出して渋々高藤の嫁がついてくる事を認めた。

素直じゃねえなオッサン。

 

「………本気で駒王町に進出するつもりなのか。。」

オッサン、思わず呆気に取られ口のぽかんと開く

端末を起動させて、指定された地点と現在地が間違っていないか確認した。合ってた。

目の前に聳え立つ建物はあまりにも豪華だった。

喩えるならパリの目を惹くデザインでありながら街全体の景観を損なわない、調和の取れた先鋭的なオフィスマンションである。

しかも9階建てである。でかい、掃除が大変。

オッサン、上層部がどれだけ悪魔側にふっかけたのか察して思わずあの若い悪魔二人に内心合掌した。悪魔を過剰に嫌う裏方や他の幹部から相当虐められたんだろうなと涙を禁じ得ない。

 

余談だがまあ相当ふっかけていた、それも二人の兄姉である魔王二人へと。

「お前らのガバガバクソ人口増加政策のせいでこっちまで被害貰ってんだけどいい加減にしろや。あとそこのお前この場でそれってナメてんの?(※意訳)」

に対し

『えー、そんな事ないよ!仮にそうだとしても60億のうちのひと握りなんだから大したことないって☆彡(原文ママ)』

と外交担当が失言したので鎮護府は駒王町に最高戦力であるオッサンの投下を決定した。時が来たらオッサンに冥界を落とさせるつもり満々である。これにはカテレアも激おこなのは仕方ないよね。

 

一方その頃高藤は嫁さんと一緒にベッドを買いに行っていた。さては完全にここに住むつもりだなオメーら。

 

荷解き、と言っても独り身で身軽な坂堂は着替えと自分のPC程度しか荷物は無いため、30分もしない内に済んだ。

今は各階ごとに霊符を壁に貼りつけて結界を張っているところである。

この霊符は護符と一組になっており、護符を所持していない者が踏み入るとオフィスマンションの外に弾き出される仕組みになっている。

力押しで結界を破壊して侵入することも可能ではあるが、それが出来る程の力量の者が近付いた時点で坂堂と高藤が『処理』しに来るので実質無敵の防衛システムである。

こちらも全て貼り終わるのには1時間程しかかからなかった。

 

そしてその頃高藤は昼食でちょっといいレストランにて嫁さんにアーンされていた。頓死しろ。

 

来週の始業式の後、新しい用務員として坂堂と高藤は駒王学園に就職する。

その後リアス・グレモリー、ソーナ・シトリーとの眷属と顔合わせを済まし、暫く彼女達の仕事ぶりを見学し、改善するべき点を挙げて話し合う様に進めるつもりだ。

まあ、自分の未熟さを知っていて、プライドを捨てて敵に頼み込んだ若者だ。そこまで指導する事も多くはないだろうと、この時オッサンと若造は楽観視していた。

 

この後二人は己の能天気さに絶句する事になる、古い悪魔の頑迷さというものに………

 

つづくわ




日本(with鎮護府)と冥界が交わした約定
・正式な手続きを経ずに直接日本に来るのを禁ずる
また、手続きを怠って入国した場合はぐれ悪魔として処分する。
・正式な手続きを取って入国しても監視役として鎮護府の精鋭二人を監視役に付けること。
・入国は駒王町からのみ。正式な手続きを踏んだとしてもそれ以外の場所から入国した場合はぐれ悪魔と見なして処分する。
・日本国民に眷属として引き込む場合、脅迫や合意の得られない眷属勧誘をした際処分する。
・上記三点を守るならば鎮護府は駒王町より手を引くが、其方から請われた場合鎮護府は駒王町に在留する。

悪魔側に恐ろしく不利ですが、悪魔はこれを受け入れざるを得なかった。何故か?
鎮護府と戦争した場合勝てても悪魔の滅亡は免れられず、負けたら皆殺しだからです。
原作でも戦争する余裕がないから和平を結んでいますし、多少はね?

あと、どうでも良いのですけど悪魔の駒による転生悪魔を増やす理由って、貴族悪魔達にとっての奴隷を増やしたいだけなんじゃないですかね………
種の滅亡とか子供作って冥界の開拓を進めようよ………

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