無貌の王 作:朝が来ませんように
朝、目を覚ましルークスは、、トレーニングルームに行く。いつもの日課の整備確認と軽い運動を終えその後で、食堂に向かった。この時間は、人が少なく、変人だらけのイ・ウーで過ごすには欠かせない一人の時間をすくることができる。今日の予定を立てながら食堂に着く、すると先客がいた。銀髪のサファイヤ色の瞳をした美少女。ジャンヌ・ダルクの子孫であり、その名を代々受け継いでいる。正式な名前はジャンヌ・ダルク30世。しかし俺はこの聖女様が嫌いだ。
「これはこれは・・・誉れも高きジャンヌ・ダルクじゃないですか。聖女様は、こんなに朝早くから朝食ですかい?いやー、何時にも増して美しいねー」
ルークスは、何時にも増して軽薄な声で話しかけている。
「ルークス!帰っていたか・・・貴様も、何時にも増して軽薄だな」
「ええ、昨日の晩には・・・ところで何でこんなに朝早く起きてるんですかい?」
ルークスは、ジャンヌの皮肉を聞かなかったことにして話を続ける。
「・・・何だ、聞いてないのか?私と夾竹桃も東京武偵高に行くのだ」
「・・・聞いてないですね~。ああ、確か詳しく書いた紙を渡された気が・・・」
「ハァ~。お前は、どうしてそんなに抜けてるんだ・・・日々、たるんでいるからだぞ」
「あーハイハイ。聖女様は、気高いですねー」
「そんな適当な返しを「賑やかだね」」
ヒートアップしそうな空気を鎮めたのは、シャーロックだった。
「教授!?」
ジャンヌが驚きの声を上げる。
「済まないね。英国紳士が、淑女の話に横入りなどよくないのだが、ルークス君に大事な話があってね。席を外してくっれるかい?」
シャーロックの目は、笑っていなかった。
「・・・分かりました」
ジャンヌは、恐る恐る、席を離れた。
「助かったっすよ。あの聖女様と顔を合わせると、何故か向こうが突っかかってくるもんで」
ジャンヌが離れてかシャーロックに、お礼を言う。
昔、仕事中にジャンヌとの口論が行き過ぎて、戦闘になったことがあるくらいだ。
「相も変わらず、気高いんだが・・・けどなぁ。誰でも自分のあり方に誇りを持てるわけじゃねぇって、そろそろ分かってほしいんだけどねぇ・・・あれまってくだせー。オタクが、俺とジャンヌが会うまで来なかった?オタク、狙って・・・」
「どうだろうね」
「うわー。感謝して損しましたわー。なんとも趣味の悪いことで」
「ハハハハハ、君らもそろそろ仲良くしないと・・・それに、突っかかっているのが一方的だとは思えないけどね」
「・・・」
「君は根底に自身の戦い方や生き方の卑しさを恥じ入る後ろめたさとコンプレックスがあるため、ああいう風に胸を張って真っすぐに戦える彼女がうらやましいんじゃないのかい?」
「・・・今のは、聞かなかったことにしますよ・・・で話ってのはなんすか?」
「今回の彼女たちの作戦について一応知っておいてもらうのとどうせ読んでいないであろう今回の監視任務の概要についてだよ」
「・・・やっぱ性格悪ぃ・・・・・・」
オートパイロットで、イ・ウーから、東京に着く。出迎えは理子だった。
取り合えず、夾竹桃達とは別れて俺とセーラは武偵高に向かった。・・・今更だけど、セーラって高校生で通るのか?
「フン・・・」
横から強烈なローキックが叩き込まれる。
「イッテー。何すんだセーラ」
文句を言おうと、横を見ると、セーラは、ジト目をしながら
「
・・・最近妹が心を読んでくる・・・・
そんな会話をしながら兄妹は歩いて行った。
4月物語が始まる―――――――。