よかった…『旧』を読んでいた読者の方々がこっちに気づいてくれて。
八神はやては、疲れていた。
今日は楽しい誕生日のはずだったのに朝からヴォルケンリッター達が現れはやては、一度目の絶叫し色々あったが家族として迎えた。それだけなら嬉しい話で終わるのだが今度は、祝いに来てくれた夜の眷属達とヴォルケンリッター達の一部が喧嘩を始め、はやては二度目の絶叫する事になり真っ白に燃え尽きた。
☆☆☆☆
「大丈夫ですか?主はやて」
「……もう大丈夫や」
燃え尽きていたはやては、仕事終わりのサラリーマンの様な目をしており哀愁ただよう雰囲気にヴォルケンリッター達や眷属達も静かにリビングに座っていた。
夜は、目の前に座っているはやてが落ち着いた事を見ると、ヴォルケンリッター達をジロジロと不思議そうな表情をして観察している。
「………はやて……後ろの…そいつら…教える」
「…そうやったな!夜君に説明してなかったな!」
夜の質問に、さっきまで光を失っていためはやての目は輝きだし朝の出来事を夜に話した。
「……じゃ……はやて…闇の書の主……?」
「そうみたいやでー!そして後ろにいるのがヴォルケンリッター達や」
「…本……出た…騎士……」
夜はもう一度はやての後ろにいる本から出たと言うヴォルケンリッター達を見る。
その様子を見たはやてはんまぁ普通はそう反応やなぁ〜と信じてくれるのは難しいと思っていた。
「……やっぱり、信じられへんよなぁ…」
「……?……普通……信じる」
『えっ!?』
普通なら信じられない話を当たり前の様に肯定する夜に、はやてだけじゃなく話を聞いていたヴォルケンリッター達も思わず声を上げる。
「よ、夜君!信じるんか?こんな嘘みたいな話を!?」
「……疑う…話?」
夜の言葉にはやて達は唖然とする中、後ろに座っていたシグナムが手を挙げはやてに声をかける。
「主はやて。八雲夜に質問があるので少し宜しいですか?」
「えっ!?ええけど…何を話すん?」
いきなり声を掛けられはやては驚きながらも返事をするが、シグナムが夜に何を話すか気になっていた。
「ありがとうございます。ご安心を主はやて。少し質問があるだけです」
そう言うとシグナムは、夜に話しかける。いや、問い掛ける。
「主はやての許可も出たので……八雲夜、で良いか?」
「うむ……夜…良い」
シグナムは、夜に確認を取ると夜も了承したので質問をする。
「では、夜。何故お前は、主はやての話を信じられる?普通なら疑うのが正しいのではないか?」
シグナムの質問は、ヴォルケンリッター達の質問だった。
普通なら信じない様な話を軽く信じた夜にヴォルケンリッター達は、信じられなかった。今まで幾度となく転生し人を見てきたヴォルケンリッター達は、こんなあっさり信じる人を見た事が無かった為に夜の真意を聞き出そうとしていた。
もし夜が、強大な力を求めて信じたのであれば、主はやてから嫌われても夜を攻撃する気でいた。例え、目の前の存在が格上の強者でも。
だが夜の言葉は、あまりにも当たり前で予想外の返答が返ってきた。
「何で……?僕…知ってる……お前と同じ様……存在…」
「…それは、どう言う事だ?」
答えの意味がわからず思わすシグナムは、聞き直すが夜は余り前でしょ?とこれ以上言い様がない。それに気づいた藍が主の説明を引き継ぎをした。
「私が喋って宜しいでしょうか?主ヨル」
「……藍……言う……」
夜は言葉の意味を藍に任せる。
「それでは。主よるの意味を教えよう。その前にだがお主ら目からと予測からして、私は何に見える?」
藍はヴォルケンリッター達に問いかける。私はどう観える?どんな存在だ?と。
「何って、狐の使い魔だろ!」
ヴィータの答えに藍は顔を歪めて、
「あんな奴らと一緒にするでは無いわ!」
「そ、それじゃあ何なの?」
軽くキレる藍にビビリながらもシャマルは、話を続ける。
「………ゴホン。すまない、あやつらと一緒にされてキレてしまった。それで私の正体だが、私は九尾。使い魔では無く、式神と言うやつじゃ」
「何が違うんだ?」
「そうじゃなぁ〜お主ら使い魔の原理は、分かるか?」
「たしか、動物などと盟約を結び使い魔契約をする事。ではなかったか?」
シグナムの言葉に他のヴォルケンリッター達も頷く。
「そこからの説明だが、まず先に使い魔との違いを言うと、私は動物では無い。私は……」
「妖怪やな!」
予想外からの返答に夜達は少し驚いた。今の時代妖怪を知っていてこの状況下で妖怪と言い当てる事に。
「はやて…知って……た?」
「私はよく図書館に行くから、妖怪の本やったり見たりするんや」
『『よ、妖怪?』』
それで分かるのもどうかと思うが、妖怪'、と言う言葉によく分かって無いのかヴォルケンリッター達は皆首を傾げている。
「そこの小娘の言う通り私は妖怪。生命から生まれたのでは無く、人の想像や想いなどから生まれたのだ」
ヴィータやシグナムといった脳筋は頭を抱えているが、何となくザフィーラとシャマルは分かった。
「成る程…話を聞くに藍殿達は……我々と同じ命あるものから生まれた訳では無いと言うことか?」
「まぁ、少し違うが同じ様な存在と言っておこう」
『『お、おう…』』
脳筋組ヴォルケンリッター2人も分かった様だった。
「しかしそれがどの様な関係が?」
シグナムが最初の話に戻す。
「詳しく言うとな私だけでは無く、美鈴も人間では無いし、レヴィは………コイツの場合は人間とは言い難い。要するに主よるの周りには人間と呼べる存在がおらん。だからお主らが本から出ようと人間ではなかろうと主よるは気にしないと言う事じゃ」
簡潔にまとめるとじゃがな!と最後に付け加える。しかし実際のところは夜自体が
一方でヴォルケンリッター達は、美鈴やレヴィが人間では無い事に驚く。
何処から見ても人間にしか見えないからだ。
そして夜がヴォルケンリッター達を否定しない理由も分かった。
それを踏まえた上でこれからの事を念話で話す。
《お前達、八雲夜の事をどう思う?》
将たるシグナムが代表として皆に問いかける。この者達は信用するな値するか?と。
《あたしは、信じて良いと思うぜ!だが、狐と忍者は嫌いだがな》
《私も信じて良いと思うわ。ヴィータちゃんは、ああ言ってるけど眷属達さんも悪い人達では無いと思うわ》
《俺も反対の理由は無い。眷属達とやらも無理やり従っているのでは無く八雲夜を王として従っている感じだしな》
シグナムも他のヴォルケンリッター達と同じく八雲夜の事を疑って無いが一つだけ気になる事があった。
《八雲夜は、魔力を感じたが管理局と関わりがあると思うか?》
シグナムは、夜の首に掛かっている剣に似た十字架のデバイスに気付いていた。管理局と闇の書の因縁は深く転生のたびに壮絶な戦いを繰り広げてきた為に管理局には最大の警戒をしていた。
だが彼等との魔力とは違う魔力という事を知らないシグナムはリンカーコアの魔力と勘違いして、夜がデバイスを持っていた事でシグナムは少々警戒はしていた。
しかし他の三人の答えはある意味予想外の展開で予想通りの答えが返ってきた。
《それは無い!》
《……一応理由を聞こう》
《いや!普通に無いだろ!あいつら確かに裏の匂いがするけど、管理局との関係があるとは思えない》
《私も同じ考えよ。魔法の事もよく分かってない感じだったしね。それにもし管理局の人間だとしてもはやてちゃんを裏切る事があるとは思えない》
ヴォルケンリッター達の考えはシャマルの言葉が全てだった。もし夜が管理局の人間で、闇の書を持っている事を知りはやてに近づいたのであればヴォルケンリッター達を見た時に、何かアクションを取るが夜はヴォルケンリッター達の事など目もくれずはやてに抱きついていた。ヴォルケンリッター達に気付いたのは、はやてが絶叫したからなのだ。
そしてヴォルケンリッター達の事を話した時、夜ははやての言葉を信じると言ったのだ。ある意味はやてしか見ていないがヴォルケンリッター達からすればそれで十分なのだ。
その事からヴォルケンリッター達は、答えを決めた。
《一応、管理局の事を聞くが八雲夜達を信じる'、と言う事で良いな」
《あたしは元から構わねーよ!》
何となくだが、勘のいいヴィータは夜達の事は気に入っていた。特に夜には何か同族の感じがするのだ。
《同じく》
ザフィーラとシャマルも初対面の時ほど警戒心は無い。2人も感じているのだ。あの眷属達は同じ仲間に近い……いや、
『それでは、八雲夜達を信じるとしよう!』
シグナムはそう言うと皆、安心した顔になるのであった。
☆☆★☆☆
(話し合いが終わったようじゃな。さて、あやつらはどんな答えを出したのか……もし主よるの敵になるなら………)
意味の説明をしながらヴォルケンリッター達が念話で話しているのに気付き少し物騒な考えをする藍は、丁度話が終わったヴォルケンリッター達に声をかける。
「これで説明は終わりだ。それでお主らはどうするんじゃ?」
ヴォルケンリッター達は、藍の言っている真意に気づく。
お前達は敵か?味方か?、と言っている藍にヴォルケンリッターを代表としてシグナムが答えた。
「我等ヴォルケンリッターは、お前達を信じよう!」
他のヴォルケンリッター達も頷き、藍達も認めたのか各々この場を包んでいた殺気を収める。
「では、自己紹介でもするかの、私は主ヨルに仕える眷属の一人、式神"八雲藍だ。見ての通り九尾じゃ、主に眷属の統括兼参謀をしておる」
「次に私が、主はやての守護騎士ヴォルケンリッター剣の騎士、烈火の将"シグナムだよろしく頼む。立場的にはヴォルケンリッターのリーダーという者だ」
「自分の番ッスね〜、夜さんの眷属の一人"風間レヴィ'ッス。諜報などを担当してるッス」
「あたしは、はやての守護騎士ヴォルケンリッター鉄槌の騎士、ヴィータだ。狐と忍者は、気に入らないがよろしくな」
「自分は、夜様の眷属の一人紅美鈴です。人間見たいですが元龍王ですので。夜様の護衛兼家の門番をしています」
「私は、はやてちゃんの守護騎士ヴォルケンリッター湖の騎士シャマルよ。ヴォルケンリッターで参謀をしているわ。後軽い医療もできるわよ」
「最後に俺は、守護騎士ヴォルケンリッター盾の守護獣ことザフィーラだ。守りには自信がある。そして犬では無く狼だからな!」
よろしく'、と仲良くしだすヴォルケンリッター達と眷属達に主である夜とはやては、何か置いてけぼりにされていたのでふたりで喋っていた。
「主である私を完全な無視って……私って何なんやろ?」
「いつもの事…無視し……てあんな感じに……なるから……」
ふたりで慰め合い部下達の会話を聞いていた、夜とはやてだった。
この日、王に仕える者同士仲良くなっていた。
まるで長年の親友達が再び出会ったかのように…………。
【あとがき】
『旧』からここまでちょこちょこ伏線が増えてます。
分かった人はいたかな?
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