ハヤテは椿に昨夜言われた事をこの一晩でひたすら考えていた。
ハヤテて自身はソーナに自分は怖がられているそう思ってしまっているのだ。
そう思っているが故にハヤテはソーナから距離を少し置いている。
(ソーナ姉さんが僕の事を嫌いな訳がないしな、椿にさんは一体僕に何をして欲しいんだろう?)
「ハヤテ?どうした?そんなぼーっとして?」
「えっ?あっ、イッセー先輩どうしたんですか?」
「いや、お前がぼーっとしてるからどうしたのかと思って。」
「そう...ですか?そんな事は無いと思うんですが、心配させてすみません。」
「別に良いけどさ、そんな事より聞いてくれよ!俺彼女が出来たんだ!!」
ハヤテは大きな溜息を吐き、イッセーの方に手を置いた。
「先輩、僕も付いていくんで一緒病院行きましょう、可哀想に彼女が欲しいからって妄想と現実の区別もつかなくなってしまうなんて...」
ハヤテは目に手を当て泣き真似までしてイッセーを憐れむ。
「ちょっ?!ハヤテそんな事ないよ!ほらこの子だって!」
「写真があるだ...と!?」
ハヤテはイッセーが見せる写真を見た。
そこには黒髪の長髪の女性が写っていた。
(嘘だろ、この子
めっちゃ可愛い!?
なんで?!なんでこんな子がイッセー先輩の彼女なの?刺されるの?先輩死んじゃうの?)
ハヤテはこのありえない光景からか不安の色を目に宿す。
イッセーはそのことに気がついたのか写真をしまい、口を開く。
「ハヤテ?どうしたお前らしくもなくそんな顔をして?」
「いえ、イッセー先輩にこんな美人な彼女が出来てしまったんで後ろから刺されないか心配なだけですよ。」
「縁起でもないこと言うなよ、それでさ彼女と今週デートするんだ、一緒にプラン考えてくれないか?」
ハヤテは少し顎に手を当て考える。
(女性とのデートとかした事ないし、ろくな案出せそうにないけど、先輩にはお世話になってるしな。)
イッセーが真剣な表情でハヤテを見ていると
「良いですけど、僕もデートなんてした事ありませんしろくな案しか出ないかもしれないですよ?」
「全然良いって一緒に考えてくれるだけでありがたい!」
ハヤテは悩みの種が一つ増えたなとそう思い学校へと進むのであった。
(やばい、ちょっと吐きそう...)
ハヤテは昨日のソーナの件であまり寝ていなかったこともあるのだろう、そこに加えてイッセーの相談と来たものだ流石のハヤテも気持ち的に少し限界のようだった。
「はーくん?どうしたの?調子悪いの?」
ハヤテが机に突っ伏した状態から少し顔を隣の席にずらすと小猫が隣でハヤテの顔をのぞいて居た。
「まあ、ちょっとしんどくてね。」
「保健室行く?」
「正直保健室は行きたくないけど...背に腹は変えられないかぁ。」
ハヤテは早々に保健室へと向かうのであった。
ハヤテが保健室の扉を開けるとそこには茶髪を腰まで髪を伸ばしている女性がパソコンとにらめっこして居た。
「はーい、どなたー?」
「ハヤテです。」
「あら、ハヤテじゃないの?どうしたの?貴方が体調崩すなんて珍しいじゃない。」
「僕だって崩す時は崩すよ、ネイ。」
ネイはクスクスと笑いながらハヤテを長椅子へと座るように促す。
「それで、何があったの貴方が体調を崩すなんて本当に珍しいんだから、私に話してみなさい。」
「いや実はさ...」
ハヤテは昨日の事をネイに全て包み隠さず話した。
(うーん、これは私のどうこうできる問題じゃないわね、これはハヤテ自身が解決しなくちゃいけない事。)
「そう、なら今日の2時間目まで寝て良いわよ、ただしソーナちゃんの事しっかりしてあげなさい。」
ネイにそう言われハヤテはベットへと入り眠るのだった。
〜〜〜
「ネーイーちゃん、どないしたん?そんな怖い顔して綺麗な顔が台無しやで!」
「リオン、貴方はいつも飄々とした態度でひょっこりと出てくるわね...全く。」
ネイはうんざりした表情でリオンを見る。
「そないな事言わんといてぇや、ハヤテの騎士って言ってもどっちかって言うたら、わい偵察、情報収集を主に仕事にしてんやから、気配消して現れるんわしゃあないやん!」
「だからって常日頃から気配を消して現れなくても良いじゃないの!」
「声小さくせぇへんとハヤテ起きてまうで。」
リオンは悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべ、静かにすることを促すかのように口に指を当てる。
ネイはその仕草に溜息を吐きながらリオンを睨む。
「それで?貴方がここに来たって事は私に伝えたい事が有ったんでしょう?」
「そんな邪険な扱わんでもええやん、ネイは冷たいなぁ、まあソーナ様達には伝えたんやけどどうやら堕天使の連中がここら辺でなんか悪巧みしよるみたいや、警戒だけはしといてってみんなに今言ってる感じやね、流石にわいらがおるゆうても見れる範囲は限られてるから死人が出てもおかしないしね。」
「わかったわ、ハヤテには私から伝えておくから早く行きなさい。」
「助かるわぁ、ありがとうー。」
リオンは早々と保健室から出て行った。
〜〜〜
「ネイ?今どれくらい経った?」
ハヤテが目を擦りながらネイへと問いかける。
「今はちょうど3時間目が始まる前の休み時間だよはーくん。」
答えたのは聞き覚えのある声だった、寝起きであまり意識がはっきりしていないハヤテは答える。
「そう、ありがとう。」
そう言って上着を羽織ろうとする際にやっと気がつく。
「小猫ちゃん?」
「そうだよ、はーくん。」
ハヤテの顔がイチゴの様に真っ赤に染まっていく、その顔を見ながら小猫は笑みを浮かべる。
「いつから?見てた?」
先に口を開いたのはハヤテだった、その赤く染まった顔を手で覆い小猫へと質問を投げかける。
「2時間目が終わってすぐ位からだよ、はーくんの寝顔可愛かったです。」
小猫はハヤテを見つめた和かな笑みを浮かべ返事をする。
ハヤテは逃げる様にその保健室から走り去って言った。
(アァァァァァ!小猫ちゃん可愛スギィィィィ。)
ハヤテが昼休みを迎え教室から逃げる様に屋上へと向かう。
「遅くなってすみませんね、先輩。」
「おう、別に時間そんなに経ってないから問題ねぇよ。」
ハヤテはイッセーの隣に座るとバックの中からサンドイッチを取り出す。
「それで?デートのプランでしたっけ?」
ハヤテはイッセーと共に昼休みの間にデートプランを色々と考えていった。
昼休みが終わりに差しかかろうと言うごろに話し合いは終わった。
「ハヤテ!サンキューこれできっと夕麻ちゃんも喜んでくれる!」
そう言いイッセーはハヤテの手を取り教室へと戻っていく。
〜〜
トントンと扉を叩く音が響く。
「邪魔するぞ、ウィザード。」
「あれ?今日でしたっけ?研究の交換は?」
「いや?今日の予定じゃなかったんだがちょっと俺の部下が馬鹿やらかしそうでな。」
「あー、確かに堕天使が何か動きそうだとうちの眷属が言ってましたね。」
「まあ、なんだそのもし俺らが間に合わずに何かをするようであれば普通に処分はお前らに任せるから頼んでもいいか?」
「分かりました別に構いませんよ。」
その言葉を聞いた堕天使はその場を後にした。
〜〜
「そういえば今日が先輩が彼女とデートに行く日か上手くいくと良いな。」
ハヤテはそう言いながら自分のカバンに荷物を詰めながら何処かに行く準備をしていた。
「ハヤテ?何処に行くの?」
「あぁ、今からちょっと友達の家に行ってくるよ。」
「そうなの、分かったわ。」
ネイの質問にハヤテは簡潔に答えると家を出た。
ハヤテが家を出て森に近くの森に入る。
少しすると霧に包まれていつのまにか泉の前に来ていた。
「やっと来たみたいじゃないですか。」
「すまないね、フリード遅れてしまって。」
だるそうな態度のフリードと呼ばれた青年は立ち上がり剣を構える。
「そんじゃさっさと始めましょうぜ!!」
彼が剣を構えてハヤテが杖を構えて二人での訓練が始まった。
そろそろ夕暮れに差し掛かる頃合いに休んでいるフリードが口を開く。
「そういや、レイナーレの奴人間を殺すって言ってたけど不味いか?」
ハヤテはその言葉を聞くとまさかと思う、そんな事はないと必死で自分の脳内で搔き消す、ハヤテはそのそんな不安を拭うようにフリードに問う。
「ねぇ?フリードその殺される人間の名前って分かるかい?」
「名前だぁ?確か兵藤一誠とか言ってなかった?」
ハヤテはその名前を聞くと走り出す。
「ちょっおい、旦那何処に行くんだ?!」
フリードの声など耳に入らず一緒に考えたデートプランの最後の場所公園えと走る魔力も惜しまずにひたすらに走った。
ハヤテが公園に着くとそこには腹部から血を流したイッセーとそれを見る堕天使の姿があった。
ハヤテがイッセーの方に近づき抱える、そして堕天使を睨む。
「あなた、シトリー...へぇ?大事な人だったんだ。」
そう言い、堕天使は去って行った。
(こんな血の量だと僕の回復では治療しきれないどうすれば、先輩を助けられる?)
ハヤテは頭の中で試行錯誤を繰り返すしかし一向にイッセーを助けるプランは見当たらない。
しかし、ふと思いついたそれをすればイッセーは助かる。
でもそれはイッセーを自分と同じ悪魔にすると言う事だった。
そう悩んでいると見覚えのある魔法陣が展開されていた。