ダンジョンで様々な出会いをするのは間違っているだろうか   作:ダーク・シリウス

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冒険譚65

 

 

一誠からの依頼を受け魔法の絨毯に乗り、曖昧な情報源を頼りに一ヵ月の間にある神物を探すヘルメス。虹色の羽根つきの帽子を押さえながら前進で風を受けつつ空を長時間・長距離移動した末にヘルメスの目はとある村を捉えた。農作業をして畑を弄っている老人から離れた位置で降り、近づきながら話しかけた。

 

「やぁ、ゼウス」

 

「誰かと思えば懐かしい顔じゃわい。できれば、別嬪な女子が会いに来てくれた方が嬉しかったが」

 

「気持ちは分からなくはないよ。仕事じゃなきゃオレも可愛い女の子を見つけて遊びたいさ」

 

「仕事か。お前さんを動かす者と何か約束を交わしたような言いぶりじゃが、儂を探して来いと言ったのか? 用件はなんじゃ」

 

髭を生やした老神、追われる形でオラリオから離れた元【ゼウス・ファミリア】の主神ゼウスの指摘に頷くヘルメスは朗らかに言い放った。

 

「あなたの孫を会いたがっている子供がいてね」

 

「―――――」

 

「・・・・・ゼウス?」

 

異常なまでにゼウスの顔が脂汗を流す。心底から触れられたくなかったらしく、顔も蒼褪めだした。

 

「ア、アルフィアが?」

 

「彼女もそうだが、メーテリアもだよ」

 

「・・・メーテリア? 何を言っておるヘルメス。あの子はとうの昔に死んでおるんじゃぞ」

 

「・・・・・ゼウス、あなたが離れてからオラリオは変わったよ。一風変わった子供達がオラリオに集まり、オレを含め色んな神々がその子供に夢中になっている。しかもだ、天に昇った子供の命を甦らせる魔法と見紛う力を持った子供も現れたんだよ」

 

「っ―――」

 

「そうだ、あなたの孫の生みの母親は甦っているんだよゼウス。ザルドとアルフィアの毒と不治の病も完治しつつある」

 

何て出鱈目なことを言う優男なのだろうという気持ちを抱かせる話であった。だが、本神からとても嘘を言っているようには見えない。本当に事実ならオラリオはゼウスが知っているオラリオではなくなっているのかもしれない。

 

「それで、あなたの孫はどこにいるんだい?」

 

「そ、それはの・・・・・ここにはおらん」

 

「いない? 孫を引き取ったにも拘らず手放したということか?」

 

それは信じ難い事だと非難ではなく驚きの意味合いが強い気持ちを声に込めて問うと、ゼウスはこう言った。

 

「・・・・・ヘルメス、わかるか。一緒に過ごしていたある日の朝、突然孫と同じ顔を持つ子供が共に寝ていて増えていくわけのわからん現実の中で過ごされた儂の気持ちを」

 

「は?」

 

何を言っているんだこの老神はと間抜けな面を晒すヘルメスにゼウスは言い続けた。

 

「一人から二人、二人から四人と孫と同じ顔を持つ気色が悪い子供が日を重ねるごとにポンポンと増えては、わけのわからんことを言い合い出して喧嘩の度を越えた殺し合いまで始めたんじゃぞ」

 

「・・・・・」

 

「元々いた村はそんな孫の顔をした気色が悪い何かに占領されるまで増えたもんで離れざるを得なかった。村に住んでいた他の子供達も同様にな」

 

「あなたの本当の孫は?」

 

「・・・・・わからん。見た目は完璧に孫と瓜二つなもんで、性格と言動を頼りに探したんじゃが結局見つけ出せんかった」

 

―――アルフィアが絶対に目の前の老神を殺しにかかるぞコレェ・・・・・。

 

「じゃからなヘルメスよ」

 

ガシッ!! とヘルメスの肩を力強く掴む。

 

「どうか、どうかアルフィアと信じられんがメーテリアには孫のことは伝えないでほしい。それでも言うなら、儂を助けると思ってフォローだけはしてくれんか!?」

 

「ハハハ・・・・・必死だなゼウス。ヘラに折檻されるよりも本気で命乞いをしていないかい?」

 

「必死にもなるし命乞いもするわっ。儂、ヘラとアルフィアちゃんの目の前に立ったら百回は死ねる自信はあるんじゃぞ」

 

同情を禁じ得ないヘルメス。自分もこんな老神のようにはなりたくないと深く強く思い、口約束程度で引き受けた。

 

「わかった。だが、オレも仕事だからせめてあなたの孫だけは会わせないといけないんだ。孫が住んでいる村の場所を教えてくれるかいゼウス」

 

「頼んだぞ。そして、気を付けるんじゃヘルメス。孫と同じ顔を持つ子供達は異常の塊だ」

 

異常、それはヘルメスのごく身近にいる異世界から来た未知の塊と似ている。もしや、そういうことなのかとゼウスから聞き出した場所の村へ目指しながら考えた。

 

 

 

 

 

 

 

「―――それが、あれなのかヘルメス」

 

「ああ、そうだよイッセーくん」

 

何日もヘルメスからの連絡を待っている間にやることを済ませていたある日。見つけたとヘルメスの報告が届いた。丁度、異世界食堂も休日だったのでアスナや海童、遊びに来た大和も連れてメーテリアの子供に興味ある面々とグレートブルーで向かった。合流地点に待っていたヘルメスが、グレートブルーに乗り込んで案内してくれた先に目指すと異様な光景が広がっていた。

 

「何あれ、何だあれ・・・・・」

 

「見た目が兎なんだけど」

 

「いっぱい、いるね」

 

村の至る所に白髪と血のように赤い目の幼い少年達が、親の仇のようにお互い片手に持つナイフで戦い、殺し合っている。

 

「兎の生産工場か何か過去の村は?」

 

「生産工場にしては戦い合っているんだが」

 

「どれがメーテリアさんの子供? イッセー、あの子達は誰だかわかる? もしかしたら転生者かも」

 

「あ、そういうことなのか? アニメキャラクターとして死んだ人間が転生する前に、特典として神にそう願うこともできるぞ。大和もそういう奴だったぞ店主」

 

「アニメキャラクターになって何がしたいのか分からないんだが」

 

海童の不思議な知識がここで発揮する。

 

「そりゃあ、主人公の立場になれるからだ。主役として女の子にモテるし最初から俺最強TUEEEEってなれて転生先の世界で楽しく生きていられるからだよ。・・・・・だとしたらもしかして、メーテリアさんの子供がこの世界にとって必要不可欠な立ち位置にいるのか?」

 

「それって主人公ってことか?」

 

「あれだけ同じ顔をした兎くんがいるんだ。俺みたいにアニメや小説の知識がある奴だとそう認識はするぞ」

 

だとしても生みの親の彼女の心境はどうだろうか。メーテリアに振り返ると。

 

「私って、あんなに子供を産んだかしら姉さん・・・。だったら母親として全員をたくさん可愛がってあげなきゃ・・・・・」

 

「違うメーテリア。あれは全部偽物だ。本物はどこかにいるから現実逃避しないでほしい」

 

「目を疑う光景に混乱極まってしまったか」

 

俺の気持ちをザルドが代弁してくれた。さて、俺も調べてみるか。鑑定のスキルを使い、情報を把握すると・・・・・うーん。

 

「見える範囲、全員転生者だらけだ。転生者じゃないウサギは見当たらないな」

 

「・・・・・嘘は言っていないだろうな」

 

圧が凄いよアルフィアさん・・・・・。

 

「嘘を吐くと思うか?」

 

「直接降りて確認しろ」

 

「それでもいなかったら帰るぞ。メーテリア、いいか?」

 

「・・・・・わかりました」

 

先に村に降り立つ。視界に入る兎もどきを能力を封印する鎖の神器の力を使って、全員に向けて放ち縛り上げた。

 

「うわ!?」

 

「なんだ、この鎖!」

 

「く、くそ!」

 

見た目が同じでも声はバラバラか。家屋にいる兎もどきも含めて村にいる全員を俺の前に引っ張り出して集めた。

 

「唐突で申し訳ないが、オリジナルはどこにいるのか教えてもらおうか」

 

「誰だよお前! いきなり乱入してきて!」

 

「お前も転生者か!?」

 

「俺達の邪魔をするな! 鎖をほどけ!」

 

聞いてもいないのに自分達を転生者と認めたよこいつ等。

 

「俺の質問に答えたら解放するよ。約束する。だからオリジナルはどこにいるか教えてほしいんだけど」

 

「オリジナルって、ベル・クラネルのことか? それは俺のことだよ」

 

「息を吐くように嘘を言うなよお前! 俺がベル・クラネルだよ!」

 

「違う! 僕だよ、僕がベル・クラネルだ!」

 

兎の鳴き声って聞いたことはないけど、こう喧しくは無いと思いたい。嘘を吐いたもどきには強力な雷撃を放って攻撃して気絶させる。

 

「次は誰だ? 転生者なのにオリジナルと嘘を吐くバカは」

 

「「「「・・・・・」」」」

 

「よし、正直者は嫌いじゃないぞ。三度目の質問だ。知っているなら教えてほしい。知らないなら知らないで構わない。いるかいないか、それだけ答えりゃいいんだ。簡単なことだろう?」

 

押し黙った転生者達に質問を投げる。答えてくれるのを待つと、一人の少年が教えてくれた。

 

「えっと、もう俺達がこの世界に転生した時にはこういう状況で状態だったから本物のベル・クラネルは誰が誰だかわからない、です」

 

「どうしてオリジナルと同じ姿で転生した?」

 

「そりゃあ、元の世界では主人公的な存在だったからだよ。アニメや漫画、小説、ゲームにも登場する人気キャラクターでさ。ベル・クラネルが関わる女性や女の子が可愛いし」

 

「誰と関わるんだ?」

 

次の瞬間。訊いた俺がバカだったことを突き付けられた。

 

「アイズたんだ!」

 

「バッカ、お前ここはティオナだろ!」

 

「はぁー? レフィーヤだろうがここは!」

 

「リヴェリアママと出会いたい!」

 

「俺はナァーザの尻尾をモフモフしたいんだが」

 

「アミッドさんに性的な治療を・・・・・」

 

こいつら、純粋と欲望にまみれた思いを一気に解放してきやがる・・・・・ッ。

 

「あー・・・わかったわかった。もう言うな黙れ。次の質問だ。何でお互い戦い合っていたんだ?」

 

「誰かが一人になるまでじゃないとここから一生出られないからだよ」

 

「それはこの世界に送り込んだ神の仕業でか?」

 

「そうだよ。あと数年まで一人にならなくちゃ、物語が始まらねぇし」

 

物語か・・・・・。だとしたら最初から決められていたストーリーの前に介入してしまった俺達は、どれだけ大きく歪ませてしまっているんだろうか?

 

「ある意味、海童の言う通りかこれは」

 

「何言っているんだお前?」

 

その疑問は最もだろう。答えるまでもないが、気になったのか騎空挺から降りてくるアスナ達。

 

「イッセー、どう? いた?」

 

「ウサギが、たくさん」

 

「どれが本物?」

 

「間近で見ても見分け着かねぇなー。強いて言えば顔の表情ぐらいか?」

 

興味津々で彼等を見るアスナ達と同じように、アスナ達を見る兎もどき達も信じられないと言った顔をしている。

 

「う、嘘だろ・・・・・ア、アイズたん!?」

 

「何でこの世界に結城明日奈がいるんだよー!?」

 

「リアルのリヴェリアママまでいるー!!!」

 

「待て待て! 春姫ちゃんはわかるけど、グ〇〇〇ル〇フ〇ン〇ジ〇のユエルとソシエまでいるのはナンデー!?」

 

「はぁ!? 〇悟〇!? あ、お前も転生者か!」

 

「ユエまでいる!!! どうなっているんだこの世界!!?」

 

初対面の筈なのに自分達を知っている風に言う転生者達から距離を取るか、何で知っているんだと言った表情をするアスナ達。

 

「海童、アスナ達を知ってる風に言うのは?」

 

「十中八九、こいつ等がいた世界のアニメやゲーム、小説の登場人物だったんじゃね? 大和のガワのことも知っているみたいだしな」

 

「・・・・・ちょっと、嬉しい自分がいる」

 

よかったな。俺にはわからん感情だけどな。となるとアリサもそうなのか?

 

「なぁ、この子はアラガミって化け物だらけが世界中にいる異世界から来たアリサって名前なんだけど、知ってるならフルネームで言ってみろ」

 

「「「「「アリサ・イリーニチナ・アミエーラ!!!」」」」」

 

アリサもその手の登場人物の一人だったらしい。いや、知らんけど。叫びながら呼ばれたアリサは俺の後ろに隠れてしまった。しかし、なるほど? 本人が知らない情報を持っていることもあるのか転生者って。いや、知らないならアニメのキャラクターになろうとはしないか。

 

「話の続きだ、戻すぞ。蟲毒の壺みたいな状況なのにどうやって飯食っているんだ?」

 

「この村にいる間は睡眠も食欲も感じなくなるんだ。殺し合いに専念させるためだろうよ」

 

「じゃあ特典は? 特殊能力も願ったんだろ?」

 

「願ったけど、同じ男相手に使いたくねぇ。というか、この村にいる間は使えなくなっているんだよ」

 

「クソ! 目の前に大好きなアイズがいるのに!」

 

「それ以外の美少女のアニメキャラまでいるなら、早くオラリオに行ってお近づきになりたいぜ!」

 

「お前ら男子、俺と入れ替われ! 羨ましすぎるだろ!」

 

羨望される意味が分からないと大和と海童が首を傾げた。

 

「俺の場合は国家を乗っ取ろうとした時に戦って負けた経緯があるんだが」

 

「店主に雇ってもらわなかったら、特典で願った仲間の一人の腹ペコ美少女に殺されていたかもしれなかった」

 

「「だから、羨ましがることはないと思うぞ」」

 

「「「「なるほど、外れ転生したのか」」」」

 

「「殺し合っているお前らよりは百倍もマシだ!」」

 

ああ、そう言えば?

 

「次だ。殺した相手の死体はどうなっている?」

 

「俺達の経験値にもならず消えていなくなるぞ。だから死体は一つもない」

 

「ここから出られないと言ったけど、行動できる範囲は?」

 

「村から出られるけど、大体八kmぐらいまでなら」

 

随分と広いな。蟲毒の壺が成り立っているというのに

 

「なるほどな。大体わかったがオリジナルのベル・クラネルは誰も知らないか。この中で一番長く居る奴なんてわかるはずないよな」

 

「同じ顔をしている奴ばかりなのにどうやって見分け着くんだよ。オリジナルのベル・クラネルだってきっと誰かが邪魔だからって殺したか、崖に突き落としたと思うぞ」

 

「俺もそう思うぞ。質問は終わりか? だったらさっさと鎖を解けよ」

 

「わかったよ。約束は守る。じゃあな」

 

先に俺達が村から離れてグレートブルーに戻り、兎のもどきの全員の能力を封印する形で拘束を解いた。

 

「イッセー、どうだった?」

 

「概ね、海童の言った通りだった。メーテリアの子供は誰も知らないって言われた」

 

「他には?」

 

メーテリアには酷なことだこれ以上は。複雑な気持ちを抱く俺を見つめる彼女は何か聞きたげだった。

 

「メーテリア、悪い報告を聞く覚悟はあるか」

 

「話してください。全て、受け止めます」

 

アルフィアにからも目で話せと訴えてくる。他のみんなもメーテリアの子供は? と知りたそうに聞き耳を立てている。

 

「・・・・・あいつらの証言では、メーテリアの子供と同じ存在は二人も要らない意味で邪魔でしかないから、殺されたかもしれない。崖に落とされたかもさしれないって」

 

「・・・・・」

 

「それも昨日今日じゃなくて、数年前のことだ。・・・・・悪い」

 

子供と会わせる約束が叶えられなかった俺の不甲斐なさに頭を下げる。メーテリアは首を横に振って、誰が見ても無理矢理笑った表情を作った。

 

「あなたが謝ることではありません。私を甦らせて姉さんとこうして健康的な体で一緒に過ごさせてくれただけでも奇跡なんです。これ以上の望みはわがままだと・・・・・」

 

「そう言うなら、泣きながら言わないでくれよ」

 

頬を濡らす涙に気付いていないのか、改めて気付いた風に涙を触れるメーテリアは、ダムが決壊したかのように止まらない涙に困惑したままアルフィアに船内へ連れていかれた。

 

「イッセー。メーテリアのように甦らすことはできるか」

 

「遺体があればできる。崖の下に川が流れてなくて、モンスターに食い漁られてなければチャンスはあるぞザルド」

 

至極当然のことを告げる。リヴェリアが軽く騎空挺の外を眺めて口にした。

 

「・・・・・今、この船はオラリオに戻っていないな?」

 

おや、もう気付かれたか。アスナ達も軽く驚いたようでこっちに視線を送ってくる。ニヤリ、と笑みを浮かべる俺は皆に言ってやった。

 

「悪いけど付き合ってもらうぞ。何か見つけたら報告し合うようにな」

 

「イッセー・・・!」

 

「おっし、見つけようぜ!」

 

「アクア、川があったら潜って探せよ」

 

「まったく、この私をコキ使うなんて罰当たりよカズマさん」

 

「必ず見つけます!」

 

みんながやる気を出してくれた。さっきの村から離れた先に蛇の身体のように伸びる深い亀裂を見つけ、空中でグレートブルーを停止させると、魔法の翼を生やして飛ぶアスナ達や自力で降りる俺達は崖の下へと落ちる。光源がないから、光の魔力球で眩しいほど崖を照らして下まで自由落下する。

 

「お、川がない。地面だ」

 

「望みが出てきたね」

 

「モンスターがいないことを祈るばかりだ」

 

大体、五百ぐらいの感覚で崖の下まで落ちて降りた俺達は、二手に分かれて探す。こんなこともあろうかと、魔法の腕輪にはライトの機能も付けてあるから、俺がいなくても暗闇の中を歩けるアスナ達を気にせず、俺とザルド、アイズとアリサ、ラトラの組で捜索をする。

 

「感謝するイッセー」

 

「気にするな。見つけたらできるんだからやろうとしているだけだ」

 

「そうか」

 

「そうだよ」

 

言葉少なく話し、横に並んでも余裕がある横幅二十メートル道を歩き続けて三十分ほと経った時、地揺れが感じた。

 

「地震か」

 

「珍しいな」

 

ザルドがそこまで言うほど地震は起きたことはなかったらしい。それはわかった。でも・・・・・。

 

「この断続的な揺れ方、地震じゃなさそうだ」

 

「イッセーさま。後ろから水の匂いがします」

 

「OKラトラ、それだけでわかってしまったよ」

 

「あ、イッセー。骨があった」

 

「OKアリサ、よく見つけたよ」

 

背後に津波のように押し寄せてくる大量の水と目の前の人骨。ザルドと一瞬の視線の交差のあとに動き出す。

 

「アイズ達は先に飛んで逃げろ!」

 

「「「はい!」」」

 

ザルドの方は真っ先に人骨へ駆け出していて、脱いだ上着で骨を包めて回収。俺は目と鼻の先まで迫ってた水を魔方陣で塞き止める!

 

「ぐっ!」

 

おんもっ! 地面に踏ん張る足が削るように後ろへ圧されてしまう。でも、ザルドが崖の上に跳んでいく姿を後ろ目で確認することができたら、俺もそれに続いて飛び上がる。下の方で大量の水が流れていく音を聞こえながらもザルドを掴まえて、先に逃げたアイズ達に追い付き一緒に崖から躍り出た。

 

「ザルド、今度は魔法の翼を張ろう」

 

「次からはそうする。この骨がそうだといいが」

 

「俺もそう願うよ。グレートブルーに戻ろう」

 

ちなみにアスナ達は全員無事だった。というか、さっきの洪水の原因はアスナ達の方だった。理由を聞けば。

 

「地面からいきなりモグラみたいなモンスターが出てきて、めぐみんが咄嗟に爆裂魔法を放ったの。そしたらその後に壁から水が吹き出して・・・・・」

 

コイツめ、なんて後先考えない危なっかしいことをしてくれたんだっ。

 

「瓦礫に生き埋めされずに済んでよかったですよ」

 

「アホかぁー! 逆に俺達は溺れ死にするところだったわ!」

 

「まったくだ。後でお前を簀巻きにして城から叩き落としてやる」

 

だが、まったくの無駄足ではなかったはなかった。騎空挺ごとオラリオに転移魔法で戻り、ザルドが回収した人骨を床に置いてもらう。

 

「これが、私の子供・・・・・?」

 

「かもしれない」

 

人骨はまだ子供のそれ。もしかすると別の子供かもしれない。でも、やってみないとわからないから死者蘇生の魔法を行使した。その後、俺はまた一週間も寝込みの状態となり甦った子供は白髪で赤い瞳の子供と一緒にいるようになったメーテリアの姿が城の中で見るようになった。見舞いに来たザルドが言うには、アルフィアが優しい眼差しで妹親子を見る目をするらしい。

 

 

そして一週間後となる前夜。今回で二度目となる俺を慕う女性達の夜這い行為+超強力精力増強薬(強制摂取され済み)+煙たいほど充満している超強力催淫効果のあるお香。

 

「・・・・・身に覚えあるシチュエーションなのに、前より増えてるのはなんでだ」

 

「「「「・・・・・」」」」

 

この場にいる筈がないアルフィアとメーテリア、しかもよりにもよってシャクティとアーディや飢えた獣のレナ、輝夜は分かるけどアリーゼとリュー、他に三人の【アストレア・ファミリア】の女性達までいるし! というか、メイドと居候させている異世界人とミア達(クロエとルノアは除く。てか、この場にいる)以外全員いるし! 半目で説明を買ってくれたアマテラスを睨む。

 

「メーテリアが二度も甦らせてくれた恩は何がいいかと聞かれたから」

 

「俺、拒絶するってわかってるのに? おいアルフィア! お前までなんでここにいるんだよ!」

 

「・・・・・メーテリアが言うことを訊いてくれないせいだ。お前の消費した寿命の分のお礼を身体で払うべきだと女神達に誑かされたんだ」

 

一番の元凶はアマテラスとイザナミにフレイヤ、アストレアと久々に来たデメテルもか? メーテリアが性的な興奮を覚えてる恍惚とした表情で言いだした。

 

「イッセーさんには私と私の子供を甦らせてくれたお礼はまだしていません。寿命を削った命の恩人のあなたにはアマテラス様のように、私の身体でお礼をしたいのです。姉さんもあなたに抱かれてもらうことで私に対するお礼をする事に納得してくれましたよ」

 

「ア、アルフィア・・・・・」

 

「・・・・・メーテリアと妹の子供も甦らせてくれたことには感謝しているのは本当だ。メーテリアが本気で真剣にお前に抱かれることで礼をしたいというなら、妹を甦らせたお前に私も抱かれることで寿命を削った分の礼をする。・・・・・だから黙って私に身を委ねろ、いいな」

 

えええ~・・・・・と、アルフィアらしくない言い分に俺は戸惑い・・・・・もう一方の姉妹とアマゾネスへ目を向けた。

 

「お前達は、便乗する形だよな」

 

「ああ、そうだ。抵抗せず私達のことも受け入れろ」

 

「初めてだけど・・・・・頑張るよ」

 

「子作り、イッセーとついに子作り・・・・・!」

 

ダメだ・・・・・この場に俺の味方がいない・・・・・! もう服を脱ぎだす女性や少女達を受け入れるしかない俺は、四人も増えても全然余裕過ぎてまたしても一人勝ちを迎えてしまった。

 

 

うーん・・・・・まだまだ全然余力が残っているな。慣れているフレイヤでさえも小鹿のように震えちゃっているし。

 

 

「・・・・・今回の精力剤とお香は前回より強力だから、俺の昂ぶりが治まるまで付き合ってもらうぞ。みんな、場所を変えてじっくり相手してもらうからな」

 

「イ、イザナミ・・・・・!」

 

「私的にはアリ、だけど次は赤城達も呼ぶことにする・・・・・正直、ヤバいこれ」

 

一週間分と俺をかなり強化してくれたんだ。誰一人リタイアなんてさせないからな。

 

「アルフィアとメーテリア。そこまで言うなら二人も時間と場所問わず、拒否権も拒絶も許さないし愛するよ。メーテリアに至っては前の夫のことを完全に忘れさせてやるつもりだから覚悟してくれ」

 

「は、はい・・・・・っ」

 

「・・・・・わかっている、お前の好きにしろ」

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