Roselia・Lord〜氷川 紗夜は魔王である〜   作:最弱氏

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第3話

ゲームが始まる一週間前。

 

 

私は自分の勉強机の椅子に座り、ノートにプレイヤー名を書いていたが、

 

「名前がなかなか決まりませんね」

 

この有様である。

全くもって、決まらない。

 

「白金さんは、本名は絶対にダメと言っていたけど」

 

ゲームに本名はご法度!とか言ってましたね。

私は数秒、考えたあと下の名前をカタカナにすることにし、自分の顔とか外見を設定していく。

 

髪は水色にして、初期のクラス設定に、音楽家、アイテムメーカー、あと一つはどうしようというときにスカウトと呼ばれる素材採取に長けたクラスにし、武器は双剣に設定した。

 

「名前も入れてと、よしできました」

 

私はそういうと、いつも通り夏休みの宿題と課題、ギターの練習に入りました。

日菜は何をやってもできるため、宿題も学校で終わらせたとのこと。

 

 

 

とある日。

 

私たちのバンド『Roselia』の練習で、スタジオを借りてやり、今は休憩の最中だった。

私はフレーズの話を『Roselia』というバンドを作った湊 友希那と話をしていたとき、ドラムの宇田川 あことキーボードの白金さんが話をしているのが、耳に入った。

 

「ねぇ、りんりん!待ちどうしいね!」

 

「そうだね…。早くやりたいね」

 

 

「「『オーバーワールド・ロードクロス』!!」」

 

二人はクスリと笑い、そういった。

そういえば、もう直ぐに正式オープンですね。

私も二人と同じように楽しみですよ。

と、私がそう心の中でいったとき、ベース担当の今井 リサが二人に注意と楽しんでといった。

 

 

「二人とも、あんまり長くしちゃいけないぞ?」

 

「わかってるって、リサ姉!」

 

「だ、大丈夫で、す…」

 

「そうか。なら、よし!」

 

今井さんは、世話焼きですね。まあ、そこがいいところなんですけど。

私はそう思いながら、ペットボトルのお茶を飲んでいました。

 

「それじゃあ、練習始めるわよ?」

 

友希那さんの声とともに、練習を再開したのでした。

 

 

 

 

そして、正式オープン当日。

学校は夏休みに入っており、梅雨の時期は終わりを告げた。

 

今日は『Roselia』の練習はお休みで、私はいつものように起きて、親は仕事に行っているためいない。日菜は寝ており、まだ起きていない。

テーブルの上に置かれた日菜と私の朝食。

私はアイスコーヒーを淹れると、日菜が起きてきた。

 

「ふぁー、おはよう〜おねーちゃん〜」

 

「おはよう、日菜」

 

私は軽く挨拶をすると、席に座り、朝食を食べた。

食べ終わったあと、日菜は私に言ってきた。

 

 

「おねーちゃん!今日は、『オーバーワールド・ロードクロス』の正式オープンの日だよ!」

 

「そうね」

 

「ああ、楽しみだな〜」

 

私はアイスコーヒーを一口飲むと、日菜に言った。

 

「日菜、仕事は?」

 

「えっ?今日と明日はお休みで、明後日からだよ。みんな、『オーバーワールド・ロードクロス』をやるからって」

 

なるほどね。

 

「そう。私、部屋に入ってるから」

 

「うん!わかった!」

 

私はそういうと、正午までギターを弾くことにした。

 

そして、正午が近づいき、私は時計を見た。

 

「そろそろね…」

 

私はログインの準備をした。

 

 

 

 

 

「……ん?ここは……?」

 

私は目を開くと、誰もいない空間に一人いた。

このリアリティは、さすが最新といったところですか。

 

私は自分の姿を見てる。

顔も外見も、眼の色、髪の色も同じ設定通り。

頭に角と尻尾もあるし、翼もありますね。なかなか……ん?角に尻尾に翼?

 

「……えええええっ!?な、なんですかこれは!?」

 

 

私はもう一度、自分の姿を見回した。着ている衣服がなぜか、黒のワンピース型の水着というより、お腹から股にかけて開いているのですが……。股はどうにか隠れていますが。頭には、尖った赤い角が生えており、背中にはコウモリの羽がついており、尻部分には尻尾が付いていた。

 

「この姿って……まるで…」

 

 

悪魔……?

私の姿はどこからどう見ても、女性悪魔であ

る。

 

「な、なんでこんなことに……!?」

 

私はプチパニックに陥っていました。風紀委員である私がこんな格好をするなんて…!風紀を乱しているの同じ!

すると、目の前に女性が現れました。

NPCでしょうか?

見た目はメイドっぽいの格好の女性で、外見は鬼に、似てますね。

 

 

「登録ネーム『サヨ』様は、六魔王の一人に選ばれました」

 

「えっ……。六魔王って…」

 

 

『六魔王は、一般プレイヤーから選ばれるんですよ……』

 

私は白金さんから聞いた六魔王のことを思い出しました。

この『OWRX』の醍醐味とも言える設定に、まさか、今日始めたばかりの一般プレイヤーである私が選ばれるとは……。

 

 

「それでは、これより魔王チュートリアルを開始します」

 

「えっ?ちょ、ちょっと待ってください!?この格好の意味を教えてください!」

 

私はNPCにそういった。

 

「これは、六魔王の魔王スキャンにによるものです。変えられませんので、ご注意してください」

 

う、嘘でしょ!?こ、こんな格好で魔王をやりなさいというとことですか!?

 

「それと、これからサヨ様は魔界の個人フィールドを拠点にこの『OWRX』の世界に君臨してください。尚、魔王は現在一般プレイヤーフィールドに転移できません」

 

ん?それってつまり……。

 

「他のプレイヤーと一緒に行動できないというわけですか?」

 

「はい、できません」

 

そんな、あっさりといいますか、普通。

このダメNPC…

 

「ですが、ある程度の条件をクリアすれば一緒に行動できます」

 

ごめんなさい。私はあなたを誤解していた見たいです。

 

「魔王は他のプレイヤーより成長力が高く、固有アビリティとスキルを持っています。魔王専用の活動フィールドも存在します」

 

なるほど。ある程度の制限はかけられる、みたいなものですね。

 

「魔王って、やめられるのですか?」

 

「はい、可能です。一定任期の終了。魔王討伐クエストでの敗北。一定任期の非ログイン。などでやめられます」

 

「そうですか」

 

辞めたい!という気持ちはありますが、ここまで来て辞めるなんてことありません!

 

「よろしいですか?」

 

NPCがそう聞いて来た。

 

「いいえ、私は魔王をやります」

 

「わかりました。それでは、チュートリアルを始め……」

 

 

NPCがそういったとき、言葉が止まった。

 

「どうしたのですか?」

 

私は首を傾げ、聞いた。

 

「サヨ様。クラスのあと一つが埋まっていませんが?どうしますか?」

 

「えっ?」

 

私は意外な返答に固まった。

えっ…?クラスはきちんと三つ入れましたよ。

他のクラスを入れるとこなんて……まさか!?

私はすぐさまウインドを出し、クラスの方を見た。三つあるはずのクラスに四つ目のクラス欄がありました。

 

バクで起きると言われる、四つ目のクラス!?

まさか、こんな時に来るとは思っても見ませんでした。

 

「どうしますか?もし、選ぶのであれば。1分、待ちますが?」

 

NPCにそう言われ、私は頷いた。

 

「わかりました」

 

さて、どうしましょうかーー。こんなことは正直、予想外でした。

 

「うう〜ん〜。あっ、そういえば白金さんが農夫をあんまり進めてきませんでしたね……」

 

裁判→栽培

しかし、初期のころからは難しく畑のコストもかかるし、面倒も見れないとのことだ。

しかし、アイテムメーカー、スカウトとは、相性がいいと聞いた。

なら、やってみましょう!

 

「農夫を入れてくれますか?」

 

「……はい。クラスに農夫を入れました。それでは、サヨ様。『オーバーワールド・ロードクロス』の世界を楽しんでください」

 

NPCはそういうと、消えた。

 

私はふぅーと息を吐いた時、いきなり日菜からのチャット通信が来た。

 

『おねーちゃん、今どこにいるの?』

 

「……日菜。その、いろいろあって、魔王になったわ」

 

『ええっー!?』

 

通信から驚きの声が聞こえた。

 

「そんなわけだから、私はあなたと一緒にできないわ」

 

『……すから』

 

「えっ?なに?」

 

 

『絶対に倒すから、おねーちゃん!』

 

「!?」

 

日菜の喜んだ声が上がり、私は少し引いた。

 

「……はあ。まっ、頑張りなさいよ」

 

『うん!おねーちゃんも頑張ってね!』

 

日菜はそういうと、チャット通信が切れた。

 

 

 

「さて、どうしましょうか?」

 

私は個人の魔界フィールドで、そう呟いた。

これから、魔王としてやっていくわけだが、どこから手をつければいいのか、わからない。こんな広大なフィールドをどうすればいいのか?

 

私が悩んでいると、アナウンスがなった。

 

『六魔王エルマ様から魔界来訪申請が来ました』

 

『六魔王オルフェンズ様から魔界来訪申請が来ました』

 

『六魔王リンコ様から魔界来訪申請が来ました』

 

どうやら、他の魔王が私の魔界に来訪許可を取りに来たみたいですね。

 

ん?リンコ?

聞いたことのあるような名前ですね…。

白金さん?じゃありませんよね。

 

私は許可の申請を出した。

許可を出すと、ほどなくしてポータルから三人組が転移してくる。

 

二人は女性で、右の女性は、黒の衣服に統一されたブレザーを着ており、見事な黒髪のロングヘアで、服の袖や肩にはなにやら物質や魔力を貯めているのか、闇のオーラを放っているかのようだ。まるで魔女だ。

左の女性は銀髪のロングヘアでその横耳には長い耳があり肌の褐色から見てダークエルフであるとわかる。服装は動きやすい長袖シャツという現代的な服装の上に軽装の鎧を着込んでいた。下はズボンであり、ここにも鎧をつけていた。

 

三人目はマントを身につけ、全身にフルアーマーの鎧をつけ、双角付きのフルフェイス覆われている。赤と白のラインが入っていた。表面は黒く暗黒騎士のようでした。

 

これが、私も同じ魔王なんですね。

 

 

それにしても、おかしいないですか?

あの二人の女性は普通の服装に関して、何故私だけこんな破廉恥な服装なんですか!?

あと、そこの魔女さんはここあたりありますね。

 

 

「うひょー。可愛い子がいるじゃないの?」

 

「これは、なかなかの逸材だな。運営側も良くしてくれる」

 

「……」

 

二人は口々にそういったが、もう一人の方は口をポカーンと開けていた。

 

「改めて自己紹介をしよう。俺の名は鍛治系魔王のオルフェンズ。ベータテスター上がりだ、

武器や防具を作る時は頼ってくれ」

 

えっ?その状態で……鍛治ですか…。

どう見ても……おかしいでしょう。

 

「私は木工系魔王のエルマよ。私もベータテスターの転生で、メインは建築よ」

 

「建築?」

 

「ええっ。主にお城や罠、ダンジョンを作ったりしているわ」

 

そんなものもあるんですね、驚きました。

その前に……

 

「え、えっと……り、リンコと言います……。わ、私もベータテスター上がりで、服飾系と副職に音楽家しているの魔王です…」

 

そのおどおどとした口調や身振り、絶対に白金さんだわ。

 

「私はサヨといいます。音楽家と副職として農夫をやっている、今日始めたばかりの新米魔王です。オープン組です。それと、お久しぶりですね?リンコさん?」

 

「ひっ!?」

 

私がリンコさんににっこりと笑いながら、話しかけるとリンコさんはビクリとした。

「なんだ?お前たち、知り合いなのか?」

 

オルフェンズさんが私とリンコさんを交互に見て、そう聞いてきました。

 

「はい。現実の方で、少し」

 

「なるほどね。それは私たちが入ることはないわね」

 

「そうだな。それに、サヨっていったか?」

 

「はい」

 

「お前、クラスは何をいれているんだ?」

 

「音楽家、スカウト、アイテムメーカー、農夫です」

 

「「「っ!?」」」

 

私がそういった時、三人は驚いていた。

 

「スゲェー、こんなところで四つ目のクラスを当てるやつがいるなんて」

 

オルフェンズさんは、そういいました。

 

「農夫がいるのは、心強いな」

 

「そうね」

 

オルフェンズさんとエルマさんがそういった。

 

「そうなんですか?」

 

「ああ、俺たちにとって、農夫は必須だからな」

 

「いざという時のアイテムの補給やポーション類の補給にもなる」

 

ほう、農夫にそんな役割が。

 

「ということで、サヨちゃん。私たちと同盟組まない?」

 

「えっ、同盟ですか?」

 

「は、はい…。私たちは生産職が集まった魔王みたいなので。いろいろ…助け合って、行こうということでベータテスター時代からの約束、なんです…」

 

「ということだ。組まないか?というか、組んでくれた方がこちらも嬉しい」

 

オルフェンズさんが、手を差し出した。

その答えには、返答をする言葉は、決まっています!

 

 

「はい!こちらもよろしくお願いします。ベテランが相談に乗ってくれると助かりますので」

 

「そうか、なら重畳だ。じゃあ、フレンド登録だ。これで俺たちはチャット通信もできるし、お互いの魔界にも行き来できる。留守の場合は、呼びかけてくれ」

 

「よろしくね」

 

「よろしく、お願いします…」

 

あっさりと三人の登録が済んだ。

 

これから、どうなって行くのでしょうか?

私の魔王生活………。

 

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