Fate/Alice Lie   作:ゆゆチョコ

1 / 5
第1話

…ある夏の日だった。

 

7体のサーヴァントがこの町に降り立った。

セイバー、ランサー、アーチャー、

キャスター、ライダー、バーサーカー。

それぞれがマスターの元へ現れた。

 

このお話は、キャスターとそのマスターに焦点を

当てようかと思う。

 

キャスターの真名(なまえ)は「アリス」

不思議の国のアリスや鏡の国のアリスの主人公だ。

いや、正確に言うならその2つの物語の集合系。

2つの物語が、主人公の皮を被っているだけ。

 

マスターの名前は「崎宮 彩葉」

至って普通の…小6だ。

家系の中に、魔術師が居る訳でも無い。

彼女が魔術師になろうとして…

いた事もあったが、諦めていた。

そんな彼女は何故かマスターに選ばれた。

 

この2人の不思議な物語です。

ほのぼのとした2人の関係。

その目の前で行われる悲惨な争い。

2人は何を見て、何を学び、何を願うのか。

 

「普通の夏休みを過ごす筈だったのに。

どうしてこうなったのか?誰か教えてよ」

 

その呟きには誰も答えない。

答えないのは当たり前だ。

 

というか、マスター全員が思っている。

おそらくサーヴァントは

 

「なんでここまでマスターは知識が無いんだ?」

 

そう思っている筈。

何故なら、この聖杯戦争は所謂数合わせ。

聖杯が余ったから、何処ぞの誰かが盗み出して

開催した出鱈目な聖杯戦争。

 

公にはならない、特異点になっても正しい歴史なんて

誰にもわからないような戦争。

 

魔術師は居ない、特別異能を持っている訳でも無い。

占いが当たる訳でも、おまじないが得意な訳でも、

記憶力が良いだとか。そんな事は無い。

 

「たまたま」あったマスター適性。

「たまたま」あった魔力とかそれに準ずる物。

 

それらの偶然と偶然が折り重なり、できてしまった

必然の聖杯戦争。

 

別に叶えたい願いは無い。

中学受験してる訳でも、両親が病気とか。

それも無い。

 

それなのに、サーヴァントは自分より沢山の

夢や願いを持っている。

それに劣等感を少し感じつつ、嫉妬もしつつ。

 

でもやっぱり嫌えない。良い相棒。

 

「そんなのに、私とマスターはなりたいのです!」

「私は良いとは言っていないけど?」

 

それでも、あぁ。

悪い気はしないかもね?

 

不思議だね。正しく不思議の国のアリスだ。

鏡を見ているようだ。正しく鏡の国のアリスだ。

 

どうして見ず知らずの人にそこまで背中を預けられる

のか、こんな命懸けの状態なのに。

理解ができない。全くわからない。

 

…聖杯、というのも。

彼女の全てを否定するようなものだが、

サーヴァントも全く信じられない。

 

でも今は、今だけは。

一緒。戦う仲間。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。