色々と聞かせてもらった。
そして、理解出来た事がある。
「よくわからない、
という事については理解した」
「ちょっと!?あれだけ聞いてそれ!?」
「うん」
わからないものはわからない。
そもそも魔術?いやいや…まさかね。
だって、なろうとしたけどなれなかったし。
「…マスターは、魔術回路が無いのですね。
マスター適正は異常なまでにあるのに」
「…それってどういう」
「サーヴァントに魔力を供給できて、
なおかつ魔力を回復出来る。
なのに何故か自分から魔力を放出できない。
そういう事です。」
「…ふーん?」
何かおかしな話。
魔法陣と呪文を言わなければいけないのに
魔法を放出する必要が無い…?
「まぁ、それはそれとして!サーヴァントについて簡単に纏めるとですね…」
アリスに色々と教えて貰った。
英霊はまず、
有名であったり何か逸話が残っている人が多い。
例外として、概念であったりアリスの様な
お話が英霊になったりもする。
とにかく、逸話がある事が第一らしい。
知名度については…まぁなんとかなるそうだ。
確かに、地元では有名な神もそこから出れば
無名に等しいからね。どうにかなるはなるだろう。
「で、で!マスターは聖杯にかける願いは!?」
「聖杯ぃ?なーにそれ」
「えぇ!?それもご存知ない!?」
「ご存知ない」
とても、あの。
マスターに失礼じゃないですかねその態度。
めっちゃ驚いてるしそれは良いけどさ。
宿題。動き回ってるせいで宿題落ちてる。
「ごほん!気を取り直して!
聖杯とは!万物の願望器です!」
「はー…つまり?」
「手に入れれば何でも願いが叶う」
「…マジで?」
「マジです!」
ほうほう…なるほどね。
聖杯を手に入れれば「アレ」も叶うと。
まだ諦めちゃいないんでね。
「本来なら、さっき与えられた令呪で
自害とか座に帰れとか命令していたが…
気が変わった。その話、乗った」
「聖杯戦争をするんですね?」
「うん」
さぁ。
やると言ってしまった。
ここからは戻れない。
後戻りは出来ない、しない。
万物の願望器、聖杯。
それを巡って戦いが起きるだろう。
負傷者も出るかもしれない。
だけど…なんでだろうね。
どうしてかこの戦争。
勝てるような気がするんだ。
でなきゃ乗ってなんかないし。
「そうだマスター」
「何さ?」
「お腹が減りました!!」
「ほらよ、私の食いかけのパン」
「なんでさ!!」
でもまだ敵は居ない。
信頼関係を今の内に築いておこうか。
きっと、本格的に始まればそんな暇すら
無いだろうからね。
「ん?あれ?」
「どうしました?」
「結局食べてるのね…私の持ってた
不思議の国のアリスと鏡の国のアリス知らない?」
「と、言うと?」
「色々あったんだけど。
出版社が違ったり外国語版だったり。」
「それ魔法陣の一部にしてたりは」
「した。そのおかげで描き辛かったよ」
「…マスター…ありがとう、
そして御愁傷様です。それは聖杯に願わない
限り戻ってきませんね」
「なんでさ!?」
「それ多分、私の一部です」
「…えっ?」