東方魂愛想   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回も前回の続きです。

 ではこちらでも

 だいぶ期間を開けてしまってすみませんでした!

 それではどうぞ!


第15話 負けられない

side裕太

 

 俺は悲鳴のした方向へと全力疾走していた。

 

 やっぱり、俺の服装が怪しすぎて囮になりきれなかったんじゃ?と言う疑問を抱きながら。

 

 そして、相変わらず剣を持った女の子は俺を追いかけてきていた。

 

 俺はそれどころではないので無視して走る。

 

 恐らく紫達もこの事には気がついているだろう。

 

 そして、声のしたところにたどり着くと、そこには気を失っている女性とマントを被り、仮面を着けている怪しい人物が居た。

 

 怪しい人物の手に握られている刀からは(あや)しいオーラ出ていた。

 

 その場に居るだけですごいプレッシャーを放つ人物。正直足が震えて動かない。

 

 今までにこれ程のプレッシャーを感じたことは一度もない。

 

 そして立ち止まっていると、後ろから女の子が斬りかかってくる。

 

 しかし、俺は動かなかったが女の子の剣は空ぶってしまって必然的に俺の前に躍り出る。

 

 そんなやり取りをしているとこちらに奴も気がついたらしい。

 

 俺たちは暫く睨みあったあと奴は物凄いスピードで走ってきて刀を振りかざす。

 

 俺はそれを見てはっと我に帰り刀を抜いて応戦する。

 

 カキィィィィン!と甲高い音か辺りに響き渡る。

 

 重い。そう。奴の攻撃はとても重たかった。

 

 妖夢と普段鍛練してるが、妖夢の方がまだ軽い。

 

 だが、こちらは油断してしまうと一瞬にして押し潰されそうになるほど重たいのだ。

 

「くっ」

 

 と、あまりの重たさに声が出てしまう。

 

 紫達はまだ来ないのか!

 

 このままでは俺の体が持たない。

 

 しかも奴はこの威力の攻撃を片腕だけで繰り出している。

 

 受け止めるので精一杯だ。

 

 女の子はと言うと足がすくんで動けなくなり、尻餅をついてしまっている。

 

 つまり、ここで俺がやられたら女の子に被害が行くのは避けられないと言うこと。

 

 負けられない力比べか…

 

 と、俺が暫く持ちこたえていると、痺れを切らしたのか奴の苛立ちが隠せていなかった。

 

 すると奴は突然空いている方の手で指パッチンをした。

 

 すると、気を失っていた筈の女性が起き上がり、何かでかいものを持ち上げた。

 

 俺は嫌な予感がしたが、堪えるので精一杯だった。

 

 そして

 

 ガツン!

 

 俺は横から鈍器で頭を殴られたことにより、気を失った。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 怪しげな人物は好機とばかりに刀を振り下ろす。

 

 しかし、その刀が裕太に当たることは無かった。

 

 カキィィィィン!

 

 とその代わりに甲高い音が響き渡った。

 

「させませんよ」

 

 と、妖夢が刀で応戦していた。

 

 流石に妖夢でも相当重たい一撃のようだ。

 

 そして、妖夢と同タイミングで来た霊夢達は裕太が気を失った原因でもある人物を取り押さえた。

 

 その人物は、先程怪しい人物が斬った女性だった。

 

「やはりあの噂は本当だったようですね」

 

 と、早苗

 

 操られた女性は裕太を横から鈍器で頭部を思いっきり殴ったのだ。

 

「紫、裕太を永遠亭に連れていってあげて」

 

「わかったわ」

 

 そして裕太は隙間に入っていく。

 

「ちっ」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

side裕太

 

「知らない天井だ」

 

 俺は目が覚めると知らない部屋に居た。

 

 ここは…病室か?

 

「確か俺は…」

 

 その時、俺の脳裏に気を失う前の光景が浮かぶ。

 

 そうだ。あの時俺は不意打ちを食らって…

 

 それを意識した瞬間頭が痛み出した。

 

「そう言えば妖夢達は!」

 

 そうして俺は周りを見渡す。

 

 しかし周りには誰一人として居なかった。

 

 その時

 

 徐に部屋の扉が開いた。

 

 そこから一人の女性が入ってきた。

 

「あら、目が覚めたのね」

 

 女性はそう言って俺の近くに寄ってきた。

 

 俺は一瞬身構える。

 

「警戒しないで良いわよ。私は八意(やごころ) 永琳(えいりん)。医者よ」

 

 い、医者?

 

 医者ってあの医者ですか?そのわりに格好が派手なような…あ、こっちでは常識的な事なのか…理解した。

 

「えーっと、なんで俺は病院に居るんですかねぇ?」

 

「それは霊夢達が運んでくれたからよ。今は戦いに戻ってここには居ないけど」

 

 そうだ、俺も戻らなきゃ

 

 そう思い、立ち上がろうとする。しかし

 

「いつっっ」

 

 全身に激痛が走った。

 

 何で?俺が殴られたのは頭だよな?何で全身が痛いのでしょう?

 

「とりあえず、暫くは安静にしておくことね」

 

 と、言い渡される。

 

 しかし、俺にゆっくりしてる時間なんて無いんだ。早く戻らないと皆が…

 

 そして俺は残ってるすべての力を振り絞り、歩く。ひたすら歩く。

 

「しょうがない子ね」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 暫く歩くと、漸くたどり着いた。皆のところへ

 

「裕太!?」

 

 と、皆が驚く。

 

 そして病室のベッドの横に置いてあった刀を抜く。

 

「負けられねぇ」

 

 しかし、怪しい人物は無言。ひたすら無言で落ち着いている。

 

「うおらぁぁっ!」

 

 そして刀を握ったまま、力を振り絞って走る。

 

 その次の瞬間

 

「うっ!」

 

 と、声をもらすほどの衝撃が俺を襲った。

 

 その衝撃は何かと、衝撃のあった腹へ目を写す。

 

 そこには異様なものが、腹から生えていた。

 

 血も垂れていた。

 

 それを見た瞬間、俺は気を失ってしまった。

 

「あなたはまだこんなところで死ぬべきじゃない」




 はい!第15話終了

 こっちだけで言おうと思いますが、暫くは週一でやっていこうかと思います。まぁ、気まぐれで終わるかも知れませんが

 それでは!

 さようなら

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