それでは前回のあらすじ
路異怒対彩。
その石化の力によって苦戦を強いられるものの、何とか追い込むことに成功。
しかし少しの油断でピンチに陥ってしまう。
そんな時、彩が戦っている間に空斬剣を手に入れた裕太が路異怒を真っ二つに斬ることで彩を救い出した。
そしてその後、裕太は気を失ってしまった。
それではどうぞ!
第57話 お別れ?
side裕太
「戻って来ましたよっと」
「本当にやってくるとはね……。ちょっと見直したよ」
「もっと褒めてくれてもいいんだぜ?」
「もう手を貸さないよ」
「マジすんません」
ちょっと調子に乗っちゃっただけじゃないですか〜。理華さん。マジリスペクトするっす!
あの後俺は気を失ってしまった。
最後に仲間の姿が見れて安心して気を失うことが出来た。
俺の体の骨はボロボロになっちまってるんだろうな……。左腕もなくて……。
そして左腕を見るが左腕がある。なんで?
「きっと精神世界だからじゃない?」
俺の心の中の問いに答えるように言った。
なるほど。ここは現実じゃないから俺の
「んじゃ。今度は何日寝そうなんだ?」
と怠そうに座りながら言うと俺が膝を着いた地点で答えてきた。
「今度は本当にこっちの住人になるかもね」
その瞬間、俺の体がピタリと固まった。
こっちの住人。住人とは漢字の通り住んでいる人。住んでいる人と言うのはまぁ、引っ越す可能性はあるけどほぼ永久的にそこに留まることになる。
つまり……。
「永眠!?」
俺の頭の中の方程式がその答えを導き出してしまった。
とても考えたくないが、元々その覚悟だったんだ。
やっぱりあの時、お別れを言ってくるべきだったんじゃないかという思考が
でも俺はこれで良かったんだと思う。
「んじゃ、俺はお前と暮らすわけか」
でもそれもいいんじゃないかと思う。
こいつはずっとこの何も無い場所で一人で居た。なら俺がここに居ることによってこいつは寂しくなくなるんじゃないか?と。
「あ、こっちに来て触れられるからって変なことしないでよね」
と体を抱いて俺から遠ざかる。
「変なことってなんだ?変なことって。俺はそんな変な行動しねぇよ。なんだ?お前は俺が急に腹踊りやらする奴だと思ってたのか?」
「んな!?そんなことは思ってないよ!って言うか分かっていて言ってるよね!ね!?」
無論。分かって言っている。わざととぼけている。
当たり前じゃないか。あの空頼さんだぜ?
「まぁ、それはどうでもいいとして……どうしようかな」
何もすることは無いから暇である。
そして例の南京錠付き扉を見てみる。
確かに暴れたあとらしく、かなり位置がズレている。
「そう言えば……あの扉を見つけた時、どうして倒れていたんだ?」
そう聞くと理華はあちゃーと言う表情で騙り始めた。
「覚えてたか……あの南京錠を触った時、物凄いどす黒いイメージが流れ込んできたんだよ。それに耐えきれなくなって気を失ったってだけ」
どす黒いイメージか……どうしてそんなのが流れてきたんだろうか……?
俺にはわからないがとにかくヤバそうというのはわかった。
だけどなんでこんなものが俺の精神世界にあるんだ?
だけど今のところは害がないし別にいいか。
この男、かなりの楽観的思考の持ち主である。
「しかし。君の覚悟には驚いたよ。まさか死んでもいいなんて言うなんて」
俺も驚いている。
あれはほとんど無意識に出た言葉だ。
昔の俺だったら絶対に他人のためなんかに命を賭けなかった。
無意識だったとしても、それは心のどこかでアイツらを助けるためなら死んでもいいって思ってたから出たのだろう。
やれやれ。まさかこっちの影響力はこんなにあるなんてな。
「まぁ、とりあえず俺は仲間を悲しませる天才って事だな」
「そんな才能、さっさと捨てちゃって」
「ところがどっこい。無意識だから無理なんだよな」
『そうだよね。無意識だからしょうがない』
ん?
「なぁ、理華。なんか声が聞こえないか?」
「ちょっと待ってね」
と言って理華は目を瞑る。
すると理華の周りに青いオーラが出現した。
しばらくすると元の状態に戻り口を開いた。
「外に誰かが居るみたいだね。君の目に光が差し込めば見えるんだけど……」
え!?そういうシステムだったんすか!?
初めて知ったんですが?
「多分、この感じ。君に危害を加えようとしてる訳じゃなさそうだから大丈夫そうだよ」
それならいいんだが……って多分?確定じゃないの?え?俺、こんな生死がハッキリしてない状態でトドメを刺される可能性もあんの?
それからしばらく理華と駄弁ってると
「あれ?裕太君。体が薄くなってきてるよ?」
と急に理華が言った。
え?何?とうとう死ぬの?俺
「考えてるようなものじゃないから安心して」
なら良かった……ってだから心読めねぇくせして一丁前に心読んでくるなよ……。
それから数秒後、俺の意識は現実に引き戻された。
「ん?ん〜」
唸りながら目を開けるとすぐ隣で俺の胸に手を当てる忍冬が居た。
「なにしてんだ?」
「霊力を分け与えてる。血で言う輸血みたいなもん」
そして手を離す忍冬。
「はいこれでok。後は絶対安静にね」
まぁ、それは有難い。あの戦いで極限まで使っちまったからな。
「というか忍冬。ここはどこだ?そしてその格好はどうした?」
「質問は一つずつにして欲しいのだけど……まぁ、良いわ。とりあえずここは永遠亭。そこで遊んでる古明地 こいしがあなたを運ぶのを手伝ってくれたのよ」
そういう事か……。視界の端にさっきから映っていて気になってたんだ。
「それで、この姿なのだけど。着替えついでに変装よ。地上では普段の姿だと色々問題が……ね?」
なるほどな……。
今ではこんなんだが、昔は地上で暴れてた張本人だもんな。
「そうか……。運んでくれてありがとな」
妖夢、朗報だ。
ひとまずはお前の願い。生きて帰ってくるって言うのは達成したぞ。
そして、黒幕を倒したら……俺は
はい!第57話終了
次回の東方魂愛想は?
忍冬と裕太は礼を言い合ったりして会話する。
裕太の思い。そして負けられないラストバトルへの思い。
「俺は……」
次回、第58話『思い出』
それでは!
さようなら
今出てきている敵で一番好きなのは?
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斬
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狂(忍冬彩)
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灰(路異怒)
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薬
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漠