東方魂愛想   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 精神世界で会話する理華と裕太。

 そして忍冬のお陰で裕太は早く目覚めることに成功。

 そして裕太はある決意をするのであった。



 それではどうぞ!


第58話 思い出

side裕太

 

「いやいや。運んできたのは死なれちゃ困るってのもあったけど、君には感謝してるんだよ」

 感謝か……こいつにもそんな心があったんだな。そんなことを考えると俺の頭の横に拳が落ちてきた。

 

「まぁ良いや。とりあえず絶対安静。それと左腕は何とか生やすことが出来たらしい。さすが永琳先生だね」

 そして首だけ動かしてみるとそこには左腕があった。

 布団を触った感覚があるから神経も通ってるのだろう。

 

 と言うか生やしたの!?

 

 しかし、また無茶をしちゃったな……もうしないって約束したのにな……。

 妖夢に合わせる顔が無い。

「まぁ、忍冬には何回も迷惑をかけてしまったな」

 

「別にあれくらい迷惑に思わないよ。逆に助けて貰ったんだからチャラって事で、ね?」

 悪戯っぽくウィンクをしながら言う忍冬。

 

 なんだろう。こいつは普通に可愛いんだが、こいつがやるとドキッとしないんだよな。

 感覚としては友達にしか思えない女の子って感じだ。まぁ、忍冬とは友達じゃないけどな。

「そう言えば刀は?」

 そう聞くと忍冬は静かに指を指した。

 

 そこには二本の刀が立てかけてあった。

「幽斬剣……だっけ?残念だね。多分相当頑張ってくれてたんだろうね。いいモノみたいだ。普通だったらこんなに酷使してたらいつ折れてもおかしくないレベルだった」

 幽斬剣……。俺があの場所、白玉楼で貰ってからずっと使ってきた刀。

 斬と戦った時も、忍冬……狂と戦った時も、紅魔館での戦いの時も漠との初めての戦いも、そして路異怒との戦いも……全てこの刀で戦ってきたんだ。

 俺の全てが詰まった刀だ。

 

「空頼君。あの刀を抜いたのは紛れもなく君なんだよね?」

 あの刀と言うのは空斬剣の事だろう。

「ああ。そうだ」

 

「ならあの刀は君の物だね」

 

「ん?なぜ?」

 

「あれは本当に刀が信用した人でないと抜けないんだって」

 ああ、だからあんなに固かったのか。

「そうか。じゃあ、自室にでも幽斬剣は飾っとくか」

 

「おー」

 

「なんだよ」

 

「今君、すっごい優しい顔をしてた。もしかして刀の思い出を思い出してたの?」

 そんな顔をしていたのか……。

 

 普段しない顔も人って頑張れば出来るもんだな。

「色々あったからな。1年も使ってないんだけどな……。それでも思い出が沢山詰まってる刀だ」

 

『確かにこの一年、色んなことがあったよね』

 全てを見てきた理華がそう言ってきた。

『でもまぁ、君が一番思い出に残っているのは妖夢ちゃんとの日々なんでしょ?』

「ブフゥッ!」

 俺は飲み物も含んでないのに吹き出した。

 

「わ!なになに!どうしたの?」

 心配した忍冬は俺の顔を覗き込んでくる。

「大丈夫だ。あれだ。たまにあるだろ?吹き出したくなること。それだ」

 そう言うと忍冬は俺の両肩に手を置いてこう言った。

「いい精神科を紹介するよ?」

 

「いや大丈夫だから。精神的に病んでる訳じゃないから」

 

「本当?ならいいけど」

 

 ったく……いきなりそんなことを言い出すなんて何を考えてるんだ。

『すごい反応!もしかして好きだったりする?』

 

「……」

 

『無言の肯定?』

 ちーがーいーまーすぅー。忍冬が隣に居るから話せないだけです!

『返事ならあの……。蜘蛛に飲み込まれた時使ったあの声玉を使えば良いじゃん』

 あの時使ったスペルは声玉《テレパシー》って奴だ。

 声を弾の様に飛ばして任意の人に声を送り届けることが出来るスペルだ。

 ただし自分には使えないのと、違う空間には使えないんだ。

 だから理華には使えない技だから無理だな。

 

 するとガラガラと扉が開いた。

「はぁ……あなたの無茶する癖は治らないわね。毎回、この幻想郷の為に無茶してると考えると何だか申し訳ないわね」

 永琳先生だった。

 怒られるのかと思ったら予想外の言葉が出てきたから驚く。

 

「気にしないでください。俺が行動してるのは自分自身のためでもあるんです」

 そう。俺は自分が守りたいと思ったものを守ってるんだ。感謝される覚えはない。

 無条件で全てを救うなんてやつはただの偽善だ。だから俺は無条件で救ってるわけじゃない。

 忍冬に関しては何度も助けられたからその恩返しに助けただけだ。

 

「そう……。ならこれからも頼むわね」

 

「忍冬。最後まで戦うぞ」

 そして布団から腕を何とか出して握り拳を作るとそこに忍冬が自分の拳を合わせてきた。

「おーっ!」

 次が恐らくラストバトルだろう。

 今まで散っていった人達や京哉の為にも俺は戦う。

 


 

side京哉

 

 ここはどこだ?暗い。真っ暗な世界

 

 確か俺はロイドの野郎に石化されて……。

 

 そう言えば裕太は無事なのかな?無事なら俺が犠牲になった意味ってあったのかな?

 そして周りを見渡す。

 

 すると人影が奥に見えた。

 真っ暗闇の中ポツンとその人が立っていた。

 

 駆け寄ってみるとそこには俺が居た。

「やっと来た。待ってたよ」

 そして俺はこっちを見る。

「お前は何者だ」

 俺は強い口調で聞く。

「まぁまぁ、そんなに警戒するなよ」

 

「自分の姿してる奴を見て警戒すんなと言われる方が難しい」

 

「まぁ、それもそうだな」

 ははっと笑う俺。

 

「そうだな。自己紹介だ」

 奴は自己紹介と言って名乗る。

「俺は……お前だ」




 はい!第58話終了



 次回の東方魂愛想は?

 退院した裕太。

 これからどうするのか?

 白玉楼に戻るのか。忍冬の家に戻るのか。

 そして京哉は?

 次回、第59話『再開』



 それでは!

 さようなら

今出てきている敵で一番好きなのは?

  • 狂(忍冬彩)
  • 灰(路異怒)
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