東方魂愛想   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 裕太の元にやってきた彩に裕太はトワイライトの事を聞く。

 するとなんとあと二人も漠以外に敵が居ることが判明。

 コードネームは厄と賭と言う。

 そして動き出す厄と賭。

 京哉は自分との会話。そして戦うことに!?果たしてどちらが勝つのか?



 それではどうぞ!


第最終章 未来へ
第61話 ゲーム


side裕太

 

 俺は今、夕食の買い物に人里に来ていた。

 

 今日も沢山買い物をしないとすぐ食料が無くなってしまう。

 

「えーと……人参玉ねぎ大根チーズひき肉……そういや今日はハンバーグとか言ってたな。とりあえず10トン位で良いかな。それと……あー。米もあんまり無いって言ってたな。ついでに買ってくか」

 妖夢の買い物リストを見ながら俺は商店街を歩く。

 

 その時

「号外ですよ!」

 と言う声の後に新聞が降ってきた。

 

 文々。新聞?どれどれ……

「つい先程心臓発作で急に何人も倒れた?」

 心臓発作が流行ってるのか?なんか嫌な予感がしないでもないけど……。

 

「とりあえず必要なもの買ってさっさと帰るか」

 


 

 一通り買い物が済んで帰ろうとすると

「お兄さん。ちょっと寄っていかないかい?」

 横道から呼ばれた。

 

 なんか怪しいような感じがする。

 何故か左右に青い炎が浮かんでるし、水晶玉見たいなのが置いてあって占いでもやってそうな雰囲気だ。

 

 男は仮面を被っていてパーカーを着ている。

 

 すると男はトランプを出してきた。

「勝負しましょう」

 何故かは分からんが俺に勝負を仕掛けてきた。

 

 だけど俺が受ける意味は無いと思うが断る意味も無いと思うので俺は受ける事にした。

 

 勝負の内容は

「このトランプの数字を当てるゲームだ。当たらなくても近い数字を言った方の勝ち」

 付けくわえるならまず俺がこの男のシャッフルした奴を当てる。その後に俺がシャッフルしたのをこの男が当ててその誤差を競うって感じの奴だ。

 

 男は1~Kのトランプをシャッフルし始める。

 

 数あてか……確かにこの場で簡単に勝敗が決めれて、かつ直ぐに勝敗が決められる。まさにこの場では適任な勝負だと思う。

 

「よし。受けて立とう」

 そして水晶玉の置いてあるテーブルの前に立つ。

 

 すると男はトランプを手のひらの上に置いて差し出してくる。

「さぁ、どうぞ答えを」

 

 1~Kの計13枚のうちから的中させるなんて普通にやったらほぼ不可能だ。

 ならなるべく近ずけるべきだ。

 

 近づけるにはだいたい半分位を言うのが安全策だ。

 だが、それでは勝つ確率は低い。

 

 とすれば少し不安だが、当てに行くしかない。

 

 サイコロだと5が出やすいとか色々あるが、トランプではそういうことは無い。

 

 このトランプに傷は無さそうだ。あったとしてもどれがどのトランプか分からない。

 

 とりあえずこの場合、相手が勝負に出てくれるならやりやすいんだが……。

「7だ」

 どう転ぶか分からないのでとりあえず真ん中を選んでみた。

「正解は……」

 そして男は1番上のトランプを裏返しにする。

 

 そこには6と書いてあった。誤差1だ。

 

 勝てる!これで奴が誤差2以上なら。

 

 これを見て男は唸り始めた。

 さすがにこれはきついのだろう。的中させなければ勝てないのだから。

 

 そして俺はトランプを受け取ってシャッフルを始める。

 しかしなかなかに薄くてシャッフルしにくい。

 

 そしてシャッフルを終わらせて手のひらの上にトランプを乗せて差し出す。

 するとその瞬間、

「2だな」

 即答してきた。

 

 俺が3分位かけて考えた事をコンマ数秒で答えるなんて……。しかも勝負に出てくるなんてかなりの鋼の心臓の持ち主だ。

 そう思って俺も分かってない答えを見るために1番上のカードを裏返す。

 

 その数字を見て俺は目を見開いて驚いた。

 なぜなら

「2……だと!?」

 

「勝ちだ」

 的中してきた。

 

 この後、負けたんだが何をされたりする訳でもなくすんなりと返してくれた。

 彼曰く適当に付き合ってくれそうな人を探してたんだとか

 


 

 晩飯後、俺は部屋でトランプを見ながら頭を回転させていた。

 地味にあれで負けたのが悔しくて特訓していたのだ。

 

 運って特訓して良くなるのか分からないけどやってみる。

 

「お兄ちゃん。何やってるの?」

 お、歩美か。

 

「歩美。ちょっとこっち来てくれ」

 そう言うと頭の上にハテナを浮かべながらこっちに来て俺の前に座った。

 

 そしてトランプをシャッフルしていく手のひらの上に乗っけて歩美に差し出す。

「この中には1~Kまでのカードが入っている。当ててみてくれ」

「えぇっ!」

 確かに急にそんなことを言われたら驚くのも無理はない。

「いや、他意は無いんだ。気楽に答えてくれ」

 そう言うと戸惑いながらも歩美は口を開いた。

「7」

 俺と同じ回答か……。

 

 そして一番上を裏返してみると3だった。

「あ。」

 とあからさまにショックを受ける歩美。

「別にそこまで重要じゃないから良いんだ」

 

 そしてトランプを見ながら俺は語り始める。

「急に俺にこの勝負を仕掛けてきた人が居てさ、俺が7を選んでめくってみると6で1つ違いだったんだ。で、相手の人がやってみると2でドンピシャで当ててきたんだ。それで負けたのが意外に悔しくてさ」

 と頭をかく。

 

「そうだったんだ。お兄ちゃんなら次は勝てるよ」

 そう言ってくれる妹を俺は撫でる。

 

「ありがとな」

 

「うん!」

 嬉しそうに目を細める歩美。

 可愛い。心の天使だ。

 

 そういや昔よく京哉にシスコンとか言われてたな。今なら俺はシスコンでも別にいい。

 


 

 そして夜。

 

 俺は修行疲れからか直ぐに眠りについた。

 

 そして今は夢を見ている。

 

「勝負をしようじゃないか」

 あの勝負を仕掛けてきた男だった。

 

「なんの」

 

「三試合しよう」

 なんのと言う問いに答えずに続ける男。

 

「一試合、三番勝負。三回勝負して勝った回数が多い方が一試合取れるって事で。

君が一試合でも取る事に成功したら君の勝ち」

 会話のドッチボールじゃなくてキャッチボールをしてくれると助かります。

 しかもなめやがって……。

 

「で、まずはなんの戦いをするんだ?」

 もう1回問うた。

 

「まずはこのコイントスだ。表か裏を毎回選んで落ちる方を予測する」

 1試合目はコイントスのようです。

 


 

side京哉

 

「「いざ、勝負!」」

 そう言って太もものナイフ入れからナイフを取り出す。

 

 それを指の間に挟めるだけ取り出して投げる。

「な!」

 するとそれを的確にナイフで撃ち落とされた。

 

「その程度かい?」

 

「くっ」

 ここには壁が無い。スペルは使えない……。

 

「俺はお前の全てを知っている。お前の知らない事なんて何も無い。負けないぞ。俺は」

 そう言ってナイフを構える奴

 

「さぁ、心の闇の力を見せてやるよ」

 そう言って大量のナイフを投げる奴。

 

 そのナイフが全て空中で止まった。

「この空間は俺の空間だ。だからこんなことも出来る」

 そう言って奴が指パッチンをすると急に止まったナイフがこっちに向かって飛んできた。

 

「うわぁっ!」

 そして逃げ回るも少しだけかすってしまった。

 

「いてて」

 

「お前は俺に勝つ事は出来ない」

 言ってくれるじゃないか……。

 

「ふん。俺がお前に勝って証明してやるよ。裕太を恨んじゃいないって」




 はい!第61話終了



 次回の東方魂愛想は?

「え?お兄ちゃんが大ピンチ!?」

「あいつ。私の仲間に手を出しておいて、命令だからって許さない!」

 そして裕太を助けるために動き出す御一行。

「最初のバトルはコイントス」

 そして仮面の男と裕太のゲームの勝敗は?

 そして進展する京哉の戦い!

 次回、第62話『夢殺(ゆめごろし)



 それでは!

 さようなら

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