東方魂愛想   作:ミズヤ
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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 歩美達は遂に賭&厄と戦うことになった。

 しかし、厄の能力によって妖夢が病気になってしまう。

 彩が逃げろと促すも歩美は絶対に逃げないと言う。

 そして京哉と京哉の戦いは本物の京哉が勝利した。



 それではどうぞ!


第64話 空気の変動

side歩美

 

 私が殴り掛かると風に(なび)いて厄の目が見えそうになる。

 

 その瞬間、彩さんの言葉を思い出す。

 

 目を見ちゃダメ。目を見ちゃ……。目!?

 

「目を見ちゃダメ!」

 そして厄の目を見る前に目を閉じて拳を振り下ろす。

 

 目を閉じたことにより、相手との距離が掴めなくなって空ぶってしまう。

 

「おー。私の能力の秘密が分かったの?」

 

「うん。あなたの能力は目が合った人物にランダムで病気を付与する」

 と指を指して言い放った。

 

 すると厄はパチパチパチと軽く手を叩いて「お見事〜」と言っている。

「狂お姉ちゃんの助言があったとはいえ、こんなに直ぐに能力の条件を特定した人は初めてだよ」

 そしてパーカーのファスナーを下ろしてナイフを逆手に持ち帰る。

 

「面白い!」

 そう言って厄は私の方へ走ってきた。

 

 まずい。私、運動神経があまり良くないんだ……。

 

 そして目を閉じると急に厄の苦しそうな声が聞こえてきた。

 

 チャンス。そう思って私は彼女の手首を蹴り飛ばしてナイフを落とさせて、そのナイフを手に取る。

「急に……息が……。あれ?治った」

 私自身、彼女の身に何が起こったのかが全く分からなかった。

 でもこの後、『裕太君。これで貸し1だからね』と言う声が聞こえてきた。

 

 私はまだ戦えるみたい。

 

 そして彼女の真似をしてナイフを逆手にとって走る。

 

「くっ。目を見てしまえ!」

 そしてフードを取って素顔が晒される厄。

 

 結構可愛いと思いながら目が会わないうちに目を閉じてナイフを適当に振る。

 

 だけど目を閉じた状態で当たる筈もなく、全ての攻撃が外れてしまう。

 

 でもお兄ちゃんの為なら戦ってみせる!

「はぁぁっ!」

 するとグサって言う感触が腕に走った。

 

 当たったんだ。

「くっ。意外にやる」

 そして振り回すとカキンカキンと当たる感触が走る。

 

 目が見えてないから分からないけど防がれてるんだろう。

 

 その瞬間、頭に声が流れてきた。

『能力を使いなさい』

 さっきも聞いた声だった。

 能力?私にもあるのかな?

 

 どうやって使えば

『イメージをして。自分が能力を使うところを』

 

 私が能力を使う……。

 

 そしてイメージしてみる。

 すると厄が急にまた苦しみ出した。

「苦しい……。空気が……」

 空気?

 なんで何度も空気が薄くなるんだろう。

 

 そして考えるとひとつの結論にたどり着いた。

 もしかして

「これが私の能力?」

 空気……。空気を薄くする?

 

「ねぇ〜彩ちゃん。なんかあそこだけが酸素濃度が低くなってない?」

 

「そう言えばあんたは感じるだけで濃度が分かる変態だったね」

 

 濃度が入れ替わった?

 

 もしかして

「私の能力は『空気を操る程度の能力』です!」

 色々考えた結果、そうだと分かった。

 

「空気……を?」

 

「とりあえず気絶していてもらいます」

 そしてさらに空気が薄くなるイメージをすると

 

「なんかあそこだけ真空になってきてない?」

 と後ろから聞こえてきたので恐らく空気が無くなって言ってるんだろう。

 

「く、くる……し……」

 そしてバタンと倒れた音がしたから目を開けると厄は白目を向いて倒れていたから能力を解除する。

 

 何とか勝てた……。

 

 そして安心感でその場に倒れ込む。

 

 そしてそのまま眠りについた。

 


 

side彩

 

 歩美ちゃんは何とか勝ったみたい。良かった。

 

 そして歩美ちゃんが勝つと魂魄の表情が元に戻った。多分、彼女が気絶したから能力が解除されたんだろう。

 

 でも歩美ちゃんにあんな能力があったなんて驚いたな。

 

 まぁ、元々戦闘派じゃない厄を倒すだけならあの能力だけでも何とかなったみたいだね。

 

 でも賭は結構強い方だから歩美ちゃんじゃ無理だった。

 

 でも歩美ちゃんが厄を倒してくれたお陰で何とかこっちもなりそう。

 

「うーん……。あいちゃんがやられちゃったかぁ……」

 

 残念そうな賭。

 

「まぁいいか。今は面白そうな(おもちゃ)が居るし」

 こいつは敵の事をおもちゃって言う癖がある。

 

 それくらい甘く見られてるって事だ。

 

「んじゃ、行くよ〜」

 とファイティングポーズをする賭。

 

 賭の武器は拳。

 握力化け物だから掴まれたら最後。骨が粉々に砕かれてしまう。

 

 その時

「待った!」

 空から一人の男が降ってきた。

 

 そして空中で体勢を崩して頭から地面に落下する。

 非常にかっこ悪い。

 

「待った!」

 仕切り直して立ち上がる男。

 

 この人って石化してた人じゃ

「君は誰?」

 賭はそう聞くと男は指を指して

「名を聞く時は自分から名乗るもんだぜ」

 カッコつけてるけど、さっきカッコ悪い所を見てしまってるからな。

 

「僕はコードネーム『賭』。本名、策沼 賭博です。どうぞお見知り置きを」

 

「俺は時雨 京哉だ。把握力では裕太にも負けない」

 そしてと言って時雨は腕を組んだ。

「お前を倒すものだ」

 


 

side裕太

 

 今度のバトルはジジ抜き。

 

 トランプはジョーカーを抜いて、数字だけで52枚有り、この中からランダムで1枚を抜くと51枚ある。

 

 この51枚を振り分けると片方が25枚。もう片方が26枚。

 

 数えてしまえばどちらがジジを持っているかが分かるが、どのカードがジジなのかは分からない。

 

 そして公正を期す為に交互にシャッフルしていく。

「じゃあ配っていくぞ」

 そして交互にトランプを配っていく仮面の男。

 

 そして配り終わったら目の前にあるトランプを回収して手札を見て行く。

 

 そして揃っているやつをどんどんと捨てていく。

 

 二人だから結構多くて探すのが大変だ。

 

 そして完全にペアが揃わなくなったカードを扇状に広げて相手に裏を見せる。

「先行どうぞ?」

 と仮面の男に言われたので一枚引く。

 

 そう言えばさっきこの仮面の男が言っていたが、揃ったらまた引いていいという神経衰弱と同じルールだ。

 ちなみに二連目以降の相手の手順中に手札が無くなっても負け。

 つまり相手より少なくて、相手の二連目以降の引く時に残り一枚のカードを引かれて無くなってしまったら負けという特別ルールだ。

 

 そして引いたカードを見てみると9だった

 

 手持ちを見てみると9があった為、ペアになって捨てることが出来た。

 

 次も俺のターンだ。

 

 二人でやるジジ抜きの場合、ジジを引さえしなければ必ずペアが揃う仕組みだ。

 つまり、これは先行がめちゃくちゃ有利だ。

 

 だから滅多なことがない限り

 そしてもう1枚引くと7だった。

 

 そして手持ちを見てみると7が無かった。

 7がジジだったのか……。

 

 だが、そういう事もある。奴がジジである7を引さえすれば

 そして俺が揃わなかったのを見て奴も7がジジだと気がついただろう。

 さぁどう出る。

「うーん」

 そして一枚のカードを掴む。

 

「このカードはスペードの6だ」

 と言った。

 

 そしてトランプを見てみるとそのカードは確かに6だった。しかもスペードの

 こいつ、何者なんだ?

「そしてこっちがクローバーのK(キング)

 またもや的中された。

 

 勝てる気がしなくなってきた。

「んじゃまずクローバーのA(エース)から」

 そう言ってクローバーのA(エース)を引いて手持ちのA(エース)と合わせて捨てる仮面の男。

 

 そしてどんどん減っていき、仮面の男は全て捨て終わってしまった。

 また負けた。

 

「また僕の勝ちだな。次も僕が勝ったらこの試合も僕の勝ちだよ」

 また負けたらまた2連敗で直ぐ負けてしまう。

 

 負けられない。

 

 そして先ほどと同じようにシャッフルして配る。

「今度はコイントスで」

 そして俺はさっきとは違って裏を選んだものの、表になってしまった。

 なんでこんな時に……。泣きたくなりました。

 

 そしてどんどんと言い当てられて捨てていく仮面の男。

「そして最後。これがスペードのA(エース)

 そして目を閉じる。

 仮面の男が引くとカードが捨てられた音が……しなかった。

 

 目を開けるとスペードのA(エース)なら手元にあった。

 という事は……。初めてこいつが間違えたということか……。

 でもこれで俺が1枚、奴が2枚。2分の1の確率で当たる。

 

 すると後ろで男はシャッフルして左のカードを上に上げた。

「こっちが当たりだ」

 と左のカードを指さした。

 どっちが当たりなんだ?

 

 でも正解を上げるとは思えない。

 そう思ってあげてない右を引くと

「え?」

 見てみるともう1枚のカード、ハートのQ(クイーン)だった。

 まさか本当の事を言ってたなんて……。

 

 そして仮面の男を習って後ろでシャッフルして差し出す。

「僕にチャンスを与えちゃダメだよ。当てたくなくても当てちゃうじゃないか」

 そう言ってスペードのA(エース)を引く仮面の男。

 

「これで僕の2勝。この試合も僕の勝ちだね」

 

 もしかして、あれが最後のチャンスだったのか?

 

「この分なら次も直ぐに終わりそうだな」

 そう言って次に出してきたのは

 

「最後はこのゲーム。トランプの数当てゲームだ」

 この前やったゲームだった。




 はい!第64話終了



 次回の東方魂愛想は?

 京哉対賭。

 しかし、京哉は賭の能力を食らってしまい……。

 そして裕太は最後の試合、トランプの数当てゲームが始まる。

 果たして裕太は勝てるのか?

「負け惜しみか?めくるのが怖いのか?」

 次回、第65話『勝利の女神』



 それでは!

 さようなら


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