東方魂愛想   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 ロリコンだと罵られた裕太は違うと必死に主張したがレミリアに一向に信じてもらえない。

 そして以前のようにフランにパーカーを直してもらってご満悦な裕太。

 大富豪では1度も勝てず……。どうやって賭に勝ったんだ?



 それではどうぞ!


第70話 砂漠

side裕太

 

「人員を三人も確保出来たしいい感じなんじゃないか?」

 俺は白玉楼に帰ってきて茶を飲みながら言った。

 

 京哉は既に起きていて、腹減ったのか親子丼を掻っ込んでいた。

 

 話を聞けば腹減ったから人里で買ってきたのだという。

 

「そうだね。あとは魔理沙って子だけだね」

 上手く霊夢が連れてきてくれれば良いんだが……。

 

 漠……。1度戦って強さを体感したが、あの頃とは違うって事を教えてやるぜ!

 

「空頼君」

 

「ん?なんだ」

 すると忍冬は拳を突き出してきた。

 

 俺は直ぐに意図を理解し、忍冬の拳に自分の拳を合わせる。

「最後までよろしくね。相棒」

 

「ああ、そうだな。まぁ奴を倒したあとはもう知らんけどな」

 そう言うと忍冬は真剣な声色でこう告げた。

「ずっと考えていた事があったんだ」

 そして正座をしてこっちを向き直る。

「この戦いが終わったら死のうかなって」

 そんな重要な事を

 

「おい待てよ。死ぬって……」

 

「これは冗談じゃない。私は殺しすぎたと思う。奴らのチームに居て何人も殺してきた。生きてちゃ行けないんだよ。私は」

 優しい声色で言う忍冬。

 だが俺はそんな事を言われてただだまってることしか出来なかった。

 忍冬の考えを否定する事が出来なかった。

 

「じゃあ、私は部屋に戻るから何かあったら呼んでね」

 何も言えずにいたら忍冬は部屋に帰ってしまった。

 

 あの話を聞いて俺は唇を噛む。

 確かに忍冬の言うことは合っているのかもしれない。

 あいつは沢山の人を殺した。だが、それだからって自分から死ぬなんてそうそう言えることじゃない。

 あいつはあいつなりに罪滅ぼしをしようとしてるんだ。

 だが、それは間違いだ。

 死んだら罪滅ぼしになる訳がない。死んでしまったらもう何も残らないんだ。

 

 でも俺はアイツを見送ることしか出来なかったヘタレだ。

「んじゃ俺も戻るわ」

 そう言って京哉は立ち上がった。

 

「確かにあいつは悪人だったかもしれない。だけどここには法は無い。裁くものは誰も居ないんだ。裁く権利があるのは神と閻魔、博麗の巫女それと勇者として呼ばれたお前だけだ」

 

「俺が?」

 

「だから空頼 裕太。あいつを助けるも助けないもお前の自由だ。だから」

 そう言って扉の先に歩んで。

「お前が裁け」

 そう言って扉を閉める京哉。

 

 そんなの……。俺の意思で行動していいなら決まってるじゃないか……。

 そして俺は拳を握りしめる。

 

 もう誰も殺させないし死なせない。

 それが俺の意思だ。

 

 その時、突然目の前にスキマが開いて紫が飛び出してきた。

「な、何があったんだ!」

 俺がそう聞くと紫が苦しい表情でこう言った。

 

「敵が人里に……」

 そしてガクッと倒れる紫。

 

 漠か……。

「聞いてたわ」

 と扉から入ってくる幽々子。

「私はここの管理者だから行けないけど必ず勝ってくるのよ」

 そう言うと幽々子の後に続いて京哉と歩美と妖夢が入ってきた。

 

「彩の奴は先に行ったぞ」

 と京哉が言う。

 

 あいつ……。

「みんなすまん」

 そう言ってマイスペースを極限まで広げる。

 

「《瞬間移動》」

 そう言って忍冬のいる所へ瞬間移動した。

 

 飛ぶ瞬間にみんなに掴まれそうになったが一瞬だけ俺の方が早く飛んだため掴まれなかった。

 


 

「みんなに何も言わずに来ちゃったな……」

 と独り言を呟く忍冬。

 

 そこに

「バーカ」

 と言って忍冬の目の前に俺が瞬間移動してくる。

 

 そして俺は忍冬にデコピンした。

「空頼……君」

 

「みずくせぇぞ。俺達はパートナーだろ?」

 そう言って俺は忍冬を抱える。

「ちょっ!空頼君!?」

 すまん忍冬。今はお前を離さない。絶対にな

 

 そして瞬間移動して博麗神社と紅魔館に行く。

 

 博麗神社に行ったら魔理沙も居て着いてきてくれた。

 

 紅魔館へ行ったらレミリアが睨んできたものの、俺は華麗に回避してフランを連れていこうとしたらレミリアも着いてきた。

 


 

人里

 

「ふふふ。僕は神なのだ。誰にも負けるはずがない」

 漠が砂嵐を人里に巻き起こしていた。

 

 砂嵐の砂煙のせいで視界が悪い。

 砂嵐はカミソリのように鋭く、中に入るだけで切り傷だらけになる。

「全てを壊して作り替える。それが僕の望み」

 

 そこに

「漠!」

 と空府《君と俺との間の空間》を纏った状態で漠の前に立ちはだかる。

 

 すると一旦砂嵐を止めた。

「来たね。待ってたよ。君たちが来るのを」

 その後、少し遅れて京哉達が来た。

 

「強くなった気配をすごく感じるよ」

 おどけた感じで喋る漠。

 

 しかし殺気を感じる為、俺は決して油断しない。

「漠。今日こそお前を打ち倒してやる」

 俺は刀を抜いて宣戦布告する。

 

 しかし彼は依然として表情を崩さずケラケラと笑っている。

「あいつが主犯ね」

 そう言って霊夢が牽制で弾幕を放った。

 

 するとその弾幕は漠を貫通して飛んで行った。

「え?」

 霊夢が驚いた。

 弾幕程度のもので漠の腹にでっかい穴が空いたから。

 そして笑うのを辞めない漠。

 

 すると周りの砂が漠の腹の穴を埋めてしまった。

「いやぁ。僕は無敵なんですよ」

 砂化。これは最強と言っても良いだろう。

 

「当たる前に砂化したか……」

 

「勇者君!正解!」

 でも俺達は何があろうと負けられない。

 

 最後の戦いがついに始まろうとしていた。




 はい!第70話終了



 次回の東方魂愛想は?

 ついに本格的な戦闘が始まる。

 しかしあまりにも漠との力の差がありすぎた。

 漠が一気にケリを付けようと無敵の技を!?

 果たしてどうやって戦うのか!?

 次回、第71話『ミスとミス』



 それでは!

 さようなら

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