【仮面】さん日記   作:復帰アークス

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かなり久しぶりですが、思いついたので書いてしまった。
主人公の【仮面】さん、相変わらず扱いが悪いです。


Ep5 -1章

◇月◎日

 

 私が【深遠なる闇】と成り果ててどれだけの月日が経っただろうか……。

 大体二年程度ではあるが、その間、惑星ナベリウス上空でアークス達に倒されては時間遡行、12対1でフルボッコにされては時間遡行。畜生(ペット)に襲われては時間遡行。そんなのをずっと繰り返している。

 繰り返すことに掛けて、私の右に出る者はそうそういないとの自負はある。何せ、マトイを救うために時間遡行を繰り返すこと幾星霜。その間ずっと一人で頑張って来たのだ。

 たかだか二年程度、瞬きの様なものだ。

 

 ……そう思っていた。それは甘かった! 出来るなら、時間遡行してマトイからダーカー因子を引き受ける前の自分を殴ってやりたい!

 誰か私を助けてくれ!! プリーズヘルプミー!!

 

「あーあ。また負けちゃった。君、情けないぞ」

「所詮は新参のダークファルスだね。だらしないなあ。つまらないなあ」

 

 おいこら止めろ! この【双子】のモンチッチ! アークスと戦ったばかりで疲れ果てて倒れている私を内部空間で足蹴にするんじゃない!

 そんなのをご褒美に出来る奴は極一部の限られた人間だけだ!

 

 私が【双子】にゲシゲシと踏まれている横では。

 

「あんた達、そんなのでも一応宿主なんだから、止めときなさい~」

 

 【若人】……、注意している様に見えて、何だその棒読みは!? しかも目を合わせないで笑いを堪えながら、化粧をパタパタとしてるんじゃない!!

 

「全く……、騒がしいにも程がある。もう少し静かにしてくれないか? 読書も出来ないだろう?」

 

 【敗者】……、丸いテーブルにティーセットを用意して、優雅な午後のひと時を演出してるが……、その本は何だ!?

 

「この本かい? これは暇つぶしに僕が書いた『僕とシオンの蜜月の日々』さ。興味があるのなら見せてあげてもいいが……どうする?」

 

 お前の妄想全開の本なんか誰が見るか! それよりも……【双子】どうにかしてくれ!?

 

「はっはっはっ! 僕は君の片割れのせいで全知への道が閉ざされたんだ。その姿を見ながら溜飲を下げたっていいだろう?」

 

 ちょっと待て!? それをやったのは私だが私じゃない! 八つ当たりだろ、それ!!

 

「ちったあ静かにできねーのか!? フォトナーってのはこれだから始末に負えねえ!!」

 

 ゲッテムハルト! この場ではお前だけがまともだ!? 同じ元アークス同士、手を取り合って――

 

「まあ、まだ甘いか……。【巨躯】なんざ良いだけファルスアームを狩られて、瞬殺された挙句、禄なのがドロップしない……なんてのをどれだけ言われたか……」

 

 あっ……、ゲッテムが小刻みに震えながら……目から液体を流している。辛い思い出を回想するより、この状況を……。

 

「そういやあ……、その中にはテメエもいたのか……。まあ、少しは反省しとけ」

 

 つまり助けてはくれないんですね……。私は【深遠なる闇】だぞ!? ダークファルスより偉いんだぞ!? この扱いはあんまりだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 数時間後、四人が飽きて私は解放された。奴らの姿が消えてからすぐ何処からともなく声が聞こえて来た。どっか別の次元っぽい感じだが。

 

「あなたが……もし、その状況を抜け出したいのでしたら、アカシックレコードの見る夢と融合すると良いでしょう。そうすれば……おそらく、きっと、多分、他の者にダークファルスが移る筈です」

 

 ……あ、貴女は……一体? こんなボロボロの私に声を掛けてくれる……とは……。女神の様な方だ!

 

「まあ……! 当たらずとも遠からず……と言ったところですね。しかし……、ただ融合するだけではいけませんよ? こう……壮大な物語を紡ぎながら……、それでいて新たな虹ドロップ(☆13や☆14)を用意しなければいけません」

 

 つまり……、今までの宇宙的なモノではなく、中世だったり竜だったり、デカい人型の城だったりを用意すれば……! ついでに騎士っぽい武器とか防具も!!

 

「素晴らしい提案です! 四つの国を股にかけ、万難辛苦を乗り越えながら最後には永代の平和を築く英雄譚……。そんな夢のような結末ならば……、私も元の場所に……コホン、何でもありません。どうですか? 最後には、扱いが悪い貴方にも見せ場を用意すれば……」

 

 ラスボスに斬りかかったかつての私へと力を貸すように、”……この程度の相手に苦戦して、貴様は誰を救うつもりだ? キリッ” ……っとすれば、『メセタが少ないメセタン』とか、『レベルアップクエストにしゃしゃり出て、コートエッジDしか持ってこない【仮面】』など、下降一直線だった【仮面】株がストップ高に……!

 

「決心した様ですね……。では、次に倒されて時間遡行する前に、計画を実行に移してください。では……、いずれまた(まみ)えましょう」

 

 ありがとう。名前も分からない女神のような人。あの人を人とも思わない連中を追い出して、平穏を手に入れます!

 

 こうして私は、女神様(?)の導きの通り、マトイと一緒にいて羨ましいと嫉妬心に駆られながら、かつての私と相対した後、惑星シオンがあった場所へと転移を行った。




終の女神「計算通り」
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