用意はいい?Let's Go!!
使徒の襲来を受け、エヴァンゲリオン弐号機で出撃した。シンジとアスカは太平洋艦隊旗艦―航空母艦、オーバー・ザ・レインボーに着艦しようとしていた。
「アスカ!ゆっくりやさしく着艦しろよ!甲板が使えなくなる!!」
「わかってるわ!」
シンジがそう注意するとアスカはそう叫び返す。
「こちら弐号機の碇です!艦長!弐号機をオーバー・ザ・レインボーに着艦させます!」
シンジはおもむろに無線を開き、オーバー・ザ・レインボーに繋いで叫んだ。
『い、碇長官!弐号機をですか!?…カンパンジョウインヲタイヒサセロ!…わ、わかりました!着艦してください!!』
「後艦長!甲板にこいつ用のソケット出しといてくれ!通信終わり!」
『わ、わかりました』
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「弐号機!着艦しま~すッ!!」
アスカがそう叫び、弐号機がオーバー・ザ・レインボーに着艦した。一応、スピードを押さえつつ甲板に降り立つ。しかし、エヴァは50mを超す巨人だ。弐号機が着艦するとオーバー・ザ・レインボー左右にが大きく揺れた。しかし、いかに古かろうが腐っても巨艦だ。これごときで沈みはしない、が、飛行甲板は弐号機によって壊されており、発着艦は出来ないだろう。
「よし、ソケット接続完了!」
着艦してからアスカはオーバー・ザ・レインボーの甲板に出されたエヴァの充電ソケットを弐号機の背中に接続する。それから左の肩からプログレッシブ・ナイフを装備した。
「さぁ~て、使徒はどこか…キャァ!!」
一瞬だ、弐号機がプログレッシブ・ナイフを装備した瞬間、海中からいきなり使徒が表れ、弐号機にカブリついた。そして瞬く間に弐号機は海に引き込まれた。
「は、放しなさいよ!放せってば!!」
アスカは操縦機を動かし、使徒を叩く。だが、弐号機を使徒が放す様子はない。
「アスカ」
「何よ!」
「コアだ!」
「なんですって!何処にあるのよ!」
アスカは大声で聞いてきた。
「使徒の口の中だよ!」
シンジは引きずり込まれる瞬間、使徒の口の中にあったコアを見ていたのだ。
「使徒の口ィイ!?」
「そうだ、だから使徒の口をこじ開けてくれ!」
それからシンジは上から落ちてきたプログレッシブ・ナイフを見つけた。そして、それを掴むようにアスカに指示する。
「アスカ!あのプログレッシブ・ナイフを掴んで使徒の口に叩き込んでやれ!!」
「わ、わかったわ!」
そう言ってアスカはプログレッシブ・ナイフを掴むと弐号機を挟んでいる隙間からプログレッシブ・ナイフを使徒の口に入れ、足でコアに叩き込む。すると使徒は動きを止めた。
「入った!」
「蹴って!!」
「やったわ!どんなもんよ!さて、早く上に…ってあれ?」
アスカは弐号機を動かそうとするが弐号機は微小しか動かない。
「B型装備で無茶しすぎたか…」
シンジはそう呟いた。
「どういうことなのよ!説明しなさいよ!」
アスカはその呟きに反応して叫んできた。
「いや、B型装備で無茶しすぎたからうごかないんだよ。このまま2時間コースかな」
「そ、そんなぁ~!!」
アスカの叫びは弐号機のエントリープラグに響いたに過ぎなかった。結局、シンジ達が引き上げられたのはまさに2時間後だった。