我には青春ラブコメは不要   作:もよぶ

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第六話

家に帰った後、続きを書いてみることにした。

二話目は獄炎の女王ユミコに会いに行くという話、女王は高位の魔法使いで特に炎の魔法が得意なため獄炎の女王という肩書をもっている。

 

その女王の元に来たユイ姫と騎士ヨシテル、しかし女王は言う

「魔法教えたけどさ、あーしあんたのことが心配なんだよ、だからさこの国にしばらく滞在して見分を深めたってことにしよ?」

「いやーそういうわけにもー」

姫はいまいちはっきりせず要領の得ない返事

その態度に女王は切れて姫に詰め寄る!ヨシテルは足がすくんで動けない!

その時

「あら、ユイ姫、どうしたのかしら」

後ろから氷の女王が現れる

「忘れ物を届けに来たのだけれどそちらの方は私の親友になにをするつもりなのかしら?」

 

つまりは例の教室であった事件を参考にしたものだ

アレはかなり目立って起きたのでたまたま教室の外を通りがかった材木座もその一部始終を目撃していたのだ。

 

違うのは二人とも炎と氷の魔法使いであるため、二人の立ってる間を境に片方は獄炎地獄、もう片方は氷地獄と化した部屋の中でヨシテルが右往左往するぐらいだろう、ちなみに姫には防御シールドが張られていて魔法の影響はない。

 

んで結末も変えた、ユイ姫の説得により二人は和解、がっちり握手を交わし新しい友情が生まれる、そして姫と騎士はこのまま旅を続けることができるというだれも傷つかない優しい世界にした。

結末まで現実と同じにする必要は無いだろう、現実の由比ヶ浜殿も二人が仲良しであることを望むはずだ。

 

次の日、深夜までかかって一気に書き上げた二話目と、以前見てもらいそこなった原稿を持って奉仕部の扉をたたく

「どうぞ」

雪ノ下殿の声が聞こえる

あれだけわけのわからない行動をとり挙句の果てには雪ノ下に投げ飛ばされるまでされたのだから色々言われてしまうのだろう。

しかしこれも由比ヶ浜にこれを渡すためだ。腹をくくるしかあるまい、そう覚悟して一気に扉を開けると高らかに宣言する

「来たぞ八幡!わが同胞よ!待ちくたびれたであろう!」

 

「いや別にまってないし、同胞でもないし」

「それはツンデレか?そうであろう!」

そういいずかずかと部室内に乗り込む

 

「んで、今日はなんのパクリを持ってきたんだ?」

「パクリではなーい、リスペクトと呼べ!」

「どちらでもいいけどちゃんと完成したものを持ってきてるのかしら?私たちも暇じゃないのよ?」

 

のっけから辛辣なことを言われるが若干安堵した。

どうやら先日のことは水に流してくれたようだ。

 

あらかじめコピーしておいた原稿を八比企谷と雪ノ下に配る

「あら気が利くのね、比企谷くんもみならったらいかがかしら?」

「うるせー俺ほど気遣いできるやつもいないぞ?気遣いに至っては紳士レベル」

「あら、どの口がそういうのかしら、昨日だって…」

またもや夫婦漫才が始まるのを無視して由比ヶ浜に近づく

 

「れ、例の奴、二話目書いた、読んでくれると、うれしい」

緊張して固くなりながら手渡す

「ホントに書いてくれたんだ!うれしい!ありがとう!」

またこの笑顔が見れた、これだけで幸せだ。

「おい材木座なにしてんの?つか由比ヶ浜に何を渡したんだ?」

「由比ヶ浜さんこの男に何かされてるのかしら?もし何かされてるなら社会的に潰すけどいいかしら?」

二人に殺気のこもった目で見つめられる

 

なにこの二人超怖いしかも社会的に潰すって女子高生が口にしていい言葉じゃないのではないか?

「違うよ!中二に私でも読める物書くようにお願いしてたんだ」

ナイス由比ヶ浜殿!

「もしそれが卑猥なものとかだったりしたら本当に潰すわよ?」

雪ノ下が先ほどより強い目で見つめてきて体が固まる、あれ?ここ現実だよね?我の書いたラノベの世界じゃないよね?

 

「んじゃあ俺がまず読んでOKだったら由比ヶ浜にも読んでもらう、これでいいだろ」

比企谷がそういい由比ヶ浜の手から原稿を奪おうとする。

ちょっと待て、いくらなんでもそれはダメだ、そう言おうとした矢先

「いくらヒッキーでもダメだよ!これは私がお願いしたものなんだから私が読むの!」

ピタっと止まる比企谷

「由比ヶ浜がそこまで言うならなぁ、雪ノ下いいか?」

「それでいいわ、でももし由比ヶ浜さんを傷つける内容だったりしたらただじゃ済まさないわよ」

 

この二人由比ヶ浜の保護者かなんかなんだろうか?

由比ヶ浜はいつも通りニコニコしながらこちらを見ている

 

これ以上ここにいても仕方ないので

「では渡すものも渡したし我は帰る!また会おう!サラダバー!」

コートをさっそうとひるがえしドアに向かう

「中二またねー」

由比ヶ浜殿の声を後ろに聞き軽く手を挙げて挨拶をし、奉仕部の部室を後にした。

 

その日は最高に楽しい気分で過ごせた、由比ヶ浜の笑顔が頭から離れない、自分の想い人が自分の作品を待ってくれてお礼まで言われたんだからうれしくないはずは無い、ベットの上で唸り声を挙げながらゴロゴロ転がる。

 

次はだれを出そうか、そういえば何か行事があるたびに奉仕部の面々は忙しくしてたような覚えがある、奉仕部の活動記録とか見せてもらえないだろうか

 




分かりにくいと思いますが、材木座が用意した原稿は2種類です。
一つはいつも中二設定のラノベ原稿で雪ノ下と比企谷に感想をもらうためのもの、もう一つはユイ姫と騎士ヨシテルの冒険ものの二話目でこちらを由比ヶ浜に渡してます。
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