これはゾンビですか? はい、ゾンビとスライムです。 作:三度の生より一度の我儘
「ただいま〜」
『おかえり』
あの後、俺は真っ直ぐ家に帰ってきた
ユーにはあらかた事情を説明し終え…
「という訳で今夜もちょっと歩に付き合ってくる」
『気をつけて』
「分かってるよ、てかスライムだしな
痛みは感じるから不憫だけど」
『スライムだからとか関係ない』
ユーはメモを続けて書き出す
『夏楓に危ない目に合ってほしくない』
「…」
俺は返答に困っていた。
何故なら歩やユーの為ならば命を捨てる覚悟でいるからだ。だから俺が出す言葉は…
「…善処、するよ」
そして俺は家を後にする
「にしても、あいつ何処まで探しに行ったんだ?」
こんな独り言を言うなんて俺もいよいよだな
だって仕方ないじゃん?近隣の家の周り見てもいないし、かと言ってコンビニとか公園にもいないしさ。
まさか、もしかしてあいつ…
「ふぅー、やっぱり此処は落ち着くなぁ」
「なーにが落ち着くだ、墓地なんかで油売りやがって」
「ぬわぁっ!何だよ夏楓か、ビックリさせんなよな」
「お前が何処にもいないから探したってのにその言い草かよぉー」
「わ、悪い悪い」
「にしても、墓地は森の次に落ち着くな」
「何で一番が森なんだよ、やっぱりスライムだからか?」
「んー、かもなぁ」
ガキィィン!バギィン!
何やら近くで金属音が聞こえてきたが、例の犯人とやらだろうか?き、気のせいだよな、犯人が墓地で人殺し?死神かっての、そうだよ、気のせい気のせい。
「おい夏楓、今」
「ナニモ、キコエテナイヨー」
「ダ、ダヨナー」
「めっっっっっちゃ!死ねぇぇぇ!」
「「ええぇぇぇぇ!?」」
状況を説明すると学ランを着たクマ的存在が、ピンクとリボンを基調としためっちゃ魔法少女みたいな格好した少女が、チェーンソーでクマをめっちゃ殺そうとしてる。
「おい!そこの二人!危ないから下がってろよな!」
「いやいやいやいや!え?えぇー!」
「歩落ちとぅけ、まずはタイムマシn、じゃなくて神様を探そう」
「お前が落ち着けぇ!って、ぐはぁっ!」
「あゆ、ぐっ!」
二人同時に巨大グマの爪にぶっ刺さるとは、全く命とは呆気ないものである。
ゾンビとスライムだけど。
「くっ、仇は取ってやるからな!」
「死んだ事になってるし、まあ、当たり前か。てか、夏楓重いんだが」
「し、仕方ないだろ、ぐはっ!つ、爪が変な風に刺さってて上手く抜けないんだよ」
腹から大量出血してるとは思えない会話をしてる間にも、謎の少女は決め技?を繰り出していた。
「ミストルティン!キィィィック!」
ギュイィィィィン!
そう、チェーンソーで俺達ごとクマを真っ二つ…
「「て、それキックじゃねぇぇ!」」
その後、クマは光の粒子となり消滅した。
「戦いに犠牲は付き物だ!しゃーなしだな!」
「いや!しゃーなしじゃねぇよ!」
「うわっ!なんで生きてんだ?あんた」
「ホントだよ何がしゃーなしだ、てか足とか腰取ってくんない?」
「あ、俺の下半身も取ってくんない?」
「下半身とか腰とか変態かよ、てかあんたら普通の人間じゃないな?」
「「スライム(ゾンビ)だけど」」
「なるほどな!」
((まさか理解してくれるとは…))
俺と歩が元の姿に戻り、やっと話が進められる状況になったのだが…
「私は天才魔装少女ハルナちゃんだ!」
「海波夏楓だ」
「相川歩」
「それよりもこのチェーンソーなんだ?」
「あっ、それは俺も気になってた」
俺達がチェーンソーに触れた瞬間…
「「!?」」
「?なんだよ二人共、天才ハルナちゃんに見蕩れるのは分かるけどな!」
「いや、ハルナさん?そのー、服が…」
「服?…!?」
ハルナが裸になった!裸に!
まあ、この先は何となく読めるのだが…
「こっち見んなぁぁ!」
「「ぎぃやぁぁぁ!」」
これが俺と歩がハルナと出会った瞬間だった
てか目が痛い
あれから数日、俺達は普通の日常を送っていくだけなのだが…
「バエデ!めっっちゃおかわりだ!」
「はいはい、分かったからその虫みたいな呼び方やめような?な?」
何故かハルナが家に住み着いてる訳だが、本人曰く魔力が戻るまで厄介になる(強制的)らしいのだ。
「ばゆむ!お茶くれ!」
「あいよ」
因みにユーのことは初日に話したので無問題と言うわけだ
「ふーん、てことはそのぉメガロ?を倒す必要があると」
「さっきからそう言ってるだろ?分かれよな!」
「でもハルナ、魔力が無いと変身できなくてメガロを倒せないんじゃないのか?」
「だからその魔力が消えた理由が分からないから、厄介になってんだろ!バカ歩!」
という訳らしい、まぁ住むことにはユーがいるし何も言うことは無いのだが、ハルナが食欲旺盛過ぎて冷蔵庫がピンチになりそうだ。これからこの問題が日常の一部になりそうだな。
「んじゃ、そろそろ学校行ってくるよ」
『帰ってきたら話がある』
「ん?分かったよ、じゃあいってきます」
『いってらっしゃい』
「早く帰ってこいよな!」
「はいはい」
「おーい夏楓早くしろー」
「わーってるよー」
そして俺達はいつも通り登校する。天気は小雨。
((いい天気だ))
俺と歩は多分同じ事を考えているだろうな
「そういえば気づけばここ数ヶ月で、俺の家に色んな人が住むようになったな」
「俺とユーを始めとしてな」
「そういや俺がユーと会った時は、既に夏楓はユーと一緒だったけど、冥界の人物であるユーとどうやって夏楓は出会ったんだ?」
「そういえば言ってなかったっけか?でも今考えれば結構単純で偶然な出会いだったのかもな」
「そうなのか?」
「多分、まあその出会いには感謝してもしきれないけどな」
「俺もお前達と出会えて良かったと思えてるよ」
「そっか…あぁ、でユーと出会った時の話だけど…」
そうだな、あれは…
主「結構省略しちゃった上にユーの出番がまた少なかった」
ユ『そろそろ出番欲しいかも』
妄想ユー「ユーお兄ちゃんとお話するのも好きだけど、もっと出番欲しいなあ」
主「うん頑張るからねぇ〜、次は出番作るよぉ〜」