これはゾンビですか? はい、ゾンビとスライムです。   作:三度の生より一度の我儘

3 / 6

主「ちょっとあとがき多めです、すみません」

?「早く話を進めてください、このクソ虫が!」

主「うっ、す、すびばせん」


第3話 スライムと冥界は紙一重?

 

あれは冬のある寒い日だった。

自分の身体がスライムという事にはもう気づいていた時だが、その話はまた違う話だ。

 

で、そんな心地の良い冷たい風が吹いている中、俺は塾が終わり、コンビニに寄って家に帰る途中でユーと出会った。

紫を基調とした服の上にメイルやらガントレットやらを付けた銀髪ロングヘアーの美少女が電灯の下で佇んでいた。

 

彼女は見蕩れる程に綺麗で可憐で、そして悲しげな目をしている様に見えた。

だが、俺は悪寒というか寒気というか何か嫌な感じがした、正直、彼女からそんな物を感じ取ったと思いたくなかった俺は、その感覚を確かめるべく彼女に話しかけた。

 

「コ、コンニチチャー?」

 

「…」

 

か、噛んだぁー!盛大に噛み倒したぁー!

しかも棒読みだし!英語喋れないし!それより何より無視されて尚且つ、そっぽ向かれたし…シクシク

 

き、気を取り直して

 

「は、ハロー?」

 

「…」

 

『何?』

 

よし!第一関門突破!よしよし!Take2にしては上々だ。

てか何故筆談なんだ?これは、触れない方がいいやつかも知れんな!女の子はデリケートらしいぞ!色々とな!色々!

 

「こんな遅い時間にこんな所で何してるの?」

 

遅い時間、そう、もう日付は回ったのではないかと思えるような時間帯だった。

 

『関係ない』

 

ギュゥゥゥゥ

 

「…」

 

「…」

 

「お腹減ってるの?」

 

何!?何なの今の音!?咄嗟に当たり前の様に聞いちゃったけど!

 

「…コク」

 

彼女が頷き自分は失態を犯してない事に安堵する。

 

「じゃあこのおにぎりあげるよ、コンビニのだけど」

 

『いいの?』

 

「構わないさ、また買えばいいしね」

 

『ありがとう、いただきます』

 

彼女がおにぎりを食べた後、色々と話をした。

最初は筆談という印象からして彼女は無口なのだと思っていたが、書き出していく右手はとてもお喋りだった。

 

『あなたは何者?』

 

「…どんな奴に見える?」

 

彼女は俺を改めて見つめ、考え出す。

そしてメモに書き出す。

 

『優しくて怪しいおにぎりくれた人』

 

「やっぱ怪しいか、ハハハ」

 

時に会話に笑いが起きたり、といっても俺しか笑ってないが…と、とにかく楽しくて癒された。

そんな時間だった

 

「じゃあ俺は帰るから、君も早く帰りなよ?」

 

『さようなら』

 

そしてこれで彼女と最初で最後の別れだと俺は思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、俺はまた彼女に出会う事になった

 

消しゴムが無くなったので、消しゴムと次いでに、シャーペンの芯と肉まんを買いに出かけた。

すると、コンビニの前に彼女は座っていた。

 

「また…会ったね」

 

『誰?』

 

「え!忘れちゃったの!?え、えーと俺は」

 

『嘘』

 

「え?う、嘘?」

 

『ごめんなさい』

 

「別に謝らなくてもいいよ、ただ、冗談を言うなんて思わなかったからさ」

 

『ごめんなさい』

 

「だから大丈夫だよ、そ、そうだ、お腹減ってる?」

 

『うん』

 

「ホント!?じゃあちょっと待ってて!」

 

そう言って俺はコンビニで肉まん2つを購入し、彼女に1つ渡した。

 

「はいこれ」

 

『ありがとう』

 

結局肉まん1つでは物足りなかったようなので、2つとも彼女にあげた。

 

「前もこんな時間に出歩いてたけど、家には帰らないの?嫌な事でもあった?」

 

「…」

 

俺はそう聞くと、彼女は俯き、初めて出会った時のような悲しげな目をした。

 

「もし、もしだけど、困ってるなら俺の家に来る?」

 

『それはダメ』

 

「どうして?やっぱり二回会っただけじゃ、まだ怪しいかな?俺」

 

『違う!』

 

彼女はメモを続ける

 

『あなたは優しくていい人、だから迷惑かけたくない』

 

「俺の事なら大丈夫だよ、一人で住んでるし…寧ろ誰かと一緒に食事できるなら迷惑どころか嬉しいくらいだよ」

 

『ホント?』

 

「ホントホント」

 

『迷惑になるかもしれないのに?』

 

「君が自分の口で出ていきたいって言った時は止めないつもりだよ?そうだなぁ、何かトラブルがあった時は、その時は……な、何とかする!多分!」

 

『そこまで言うなら』

 

「決まりだね!じゃあ着いてきて、帰ったら風呂とか布団とか用意しないとね」

 

こうして俺とユーは出会い、一緒に住み始めた。

 

 

 

住み始めてから数日が経ち始めた頃…

 

「お待たせユー、食事できたよ」

 

「!?」

 

『その傷は?』

 

「あぁー、ちょっと包丁で切っただけだから大丈夫」

 

『でも血が出てる』

 

「?あぁ言ってなかったっけ?俺スライムなんだよ、だからほら、血は出てるけど血がゼリー状の液体になってるでしょ?んで、時間が経てば再生してるから」

 

『そんな事聞いてない』

 

「そうだっけ?でもそしたら俺もユーの事よく知らないんだけどなぁ〜」

 

その瞬間、彼女ユークリウッド・ヘルサイズこと、ユーは俯きだし、メモを書き出す

 

『ごめんなさい』

 

「冗談だよ、話す気になったら話してくれればいいさ、あと今度からごめんなさいは一日一回ね?」

 

『どうして?』

 

「んー普通の言葉より、ごめんなさいって言葉の方が多く聞いてる気がするか…ら?」

 

『分かった、頑張る』

 

「いや頑張る程なら別に無理しなくても…」

 

『頑張る』

 

「わ、分かったよ」

 

こんな事言うんじゃなかったと俺はこの時、後悔していた。何となくだが、あまりユーには無理をしてほしくなかったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれから数日後、ある事件が起きた。

 

 

俺は学校が終わり、日が沈みきった頃に帰路についた。途中で前回と同じコンビニの前にユーが座っていた。

 

「ユー、今日はまた何でこんな所にいるんだ?」

 

『夏楓を待ってた』

 

「こんな時間まで待ってなくてもいいのに」

 

『次いでに散歩』

 

「そっちが本命ですね、分かります」

 

『違う』

 

ユーはメモを続けようとするが、俺はそれを止める。

 

「俺の名前さ、漢字だと画数多いから面倒でしょ?平仮名でいいよ」

 

「……」

 

『分かった』

 

「じゃあ先に帰ってるから、散歩も程々にね」

 

「…コク」

 

俺はユーにそう告げると真っ直ぐ家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーは夏楓が去った後、続けて書き出そうとしてた文字をメモに書き、見つめる。

 

 

 

『夏楓が本命』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あー、海波夏楓です。スライムです。

あと、家燃えました……って何でだぁぁぁ!?

 

 

家の周りには人集りができ、あちらこちらで話し声が耳に入る。

 

「放火ですって」

 

「やだわ〜怖い」

 

「男の子が一人で暮らしてたっていうけど、家にいなくて本当に良かったわねぇ」

 

放火?あ、あっぶねぇぇ、火とか俺スライムだから消えちゃうよ。にしても、たまたまか?それとも俺の家だと分かってやったのか?…どちらにせよ、後で調べる必要があるな。

とにかくコンビニに戻ってユーにこの事を知らせよう。はぁ、これからどうしようかn

 

キャアアアア!!

 

ひ、悲鳴!?あ、あそこの家からだ!火事(我が家)に悲鳴にどうなってんだ今日は!とにかく、あの家の人を助けるのが先だな、まあ、俺スライムだし何とかなるでしょ。

 

キィィィ

 

中にはもう誰もいないのか?扉は開けっ放しだし、ん?ひ、人が倒れてる!?もう一人の…あれは女の子?かな、とにかく無事な様だ、よかった。

 

「おい!君達大丈夫か!?」

 

「!?」

 

「って、ユー!?どうして此処に!?」

 

『話は後、この人を助けるのが先』

 

「分かった!じゃあ俺がその人を担ごう…で、どこに向かえばいい?」

 

『まずはかえでの家に向かう』

 

「……」

 

『どうしたの?』

 

「…凄く申し上げにくいんですけどね、ユークリウッドさん実は…家、燃えちゃいました」

 

「……」

 

『分かった』

 

現実受け止めのが早くて助かります!正直、俺はまだ逃避中だけどな!

 

「そういう訳で家は無理だからどこに向かう?」

 

『墓地』

 

「何故ゆえ!?ま、まあ分かった!」

 

この助けられた人というのが相川歩だ。

どうもあの後、歩はユーと偶然出会い、美少女と話をして楽しかった事から、気分が上がり人助けをしようとしたら、このザマだったという訳らしい。なんて悲劇。

そして、ユーの手によってゾンビとして生き返った訳だ。

 

 

歩を墓地に運んでる道中で、ユーの事を、ユー自身に教えてもらった。何故かと言うと、墓地に行って何をするのか、そしてユーはコイツ(歩)に何をするのか知りたかったからだ。

それを聞いたら、渋々だがユーはメモでだが、語ってくれた。

俺もこんな形で教えてもらいたくはなかったんだが、状況が状況だった為に教えてもらったという訳だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で、俺とユーが出会い、歩がゾンビとして生き返った時に一緒にいたという事だ」

 

「なるほどな、というか夏楓、お前家燃えたんだな」

 

「あぁ、正確には"燃やされた"んだけどな」

 

「まあ俺は構わないから、これからも俺の家に住んでくれて」

 

「ほんっっとに感謝してる!」

 

「イイってことよ!俺も助けられた訳だしな、てそれよりも学校に遅刻するぞ!」

 

「マジだ!天気(小雨)がいいからって長々と話しすぎた!」

 

俺達は折角の天気での優雅な登校を、長話で無駄にしてしまい、結局走る羽目になった。

 





ユ『いっぱい出番もらえた』

妄ユ「お兄ちゃん♪ユーに、い〜っぱい出番くれて、ユーとても嬉しいのぉ♪大好きだよお兄ちゃん」

主「えへへ〜ありがとぉ〜、お兄ちゃん嬉しいよぉ〜」

ユ『また変な事考えてる』

主「えへへ〜…っは!そうだ!早くもお気に入り登録してくださった方々ありがとうございます!」

ユ『ありがとう』

主「まだまだ未熟者ですが、これからもよろしくお願いします」

ユ『夜露死苦』

主「では、次回もお楽しみにしていてください。次回はあの人が出るかもですよぉ?では!お楽しみに〜!」

ユ「お前もスライムにしてやろうか」

主「!?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。