奏ちゃんがキャラ崩壊してる気もしますがこれも全部周子の同級生達の仕業なんです!!
あ、ちなみに最終回です。
『教えて! 周子先生!!』
「さて、今週の『教えて! 周子先生!!』は私の故郷のことを教えるで」
「ちょっと待ちなさい」
幼馴染達が用意した衣装とスタジオで『鷺沢訪方』で故郷を訪れた哀れな生贄……もとい出演者のためにわかりやすく故郷のことを教えようとしたら奏に止められた。
まぁ、予想はしていたがあえてすっとぼける
「どうしたんや奏ちゃん。質問がある時はちゃんと手を挙げなさいって教えとるやろ?」
「そうじゃなくて私達の衣装について何か言うことはない?」
米神に青筋を立てている奏。恥ずかしがっている文香。確かに2人の衣装には問題があるかもしれない。だが、その文句を周子に言わないで欲しい。用意したのは周子ではなくキチった同級生達なのだ。周子が止めなかった事実もあるがそれは遠い棚にポイである。
だから周子もあえて惚ける。
「周子ちゃんは女教師スタイルやで。短いタイトスカートに体のラインを強調するシャツ。そして創作ではよく見るけど実際には持っていない謎の指揮棒まで完備や。ちなみにイメージは『男子高校に配属された新米女教師』らしいで」
「周子の格好のことじゃないわよ!!」
ついに奏は怒ったように机を叩きながら立ち上がる。
「なんで私と文香はチャイルドスモックなのよ!!」
そうなのだ。あろうことか同級生達は2人の衣装として『とときら学園』で使用されたチャイルドスモックを用意してきた。しかも2人の体のラインが強調されるようにピチピチのサイズで作ってきたのだ。周子の設定が高校教師のはずなのに何故生徒役の2人がチャイルドスモックなのかは謎である。別に周子も知りたくない。どうせ同級生達の中の変態紳士の仕業だろう。
「さてさて、奏ちゃんの魂の咆哮は無視して授業を続けるで。ここでは軽くこの街の成り立ち……要は町史やね。それを教えるで。ここの町史として認定されているのは2つあってな。1つは広辞苑並みの分厚さをもつ1冊で全187巻という超大作と、それを纏めた町史やね。ふみふみはどっちがええ?」
「……それでは超大作と言う方でお願いします」
未だに顔を真っ赤にしている文香。それを激写しまくっている同級生の1人。そしてそれを制裁している同級生達。相変わらず共食いを始める連中だ。周子ちゃんのように胸元のポケットに忍ばした超小型カメラ(Drワイリー製作)で撮影していれば写真の転売が可能だと言うのに。
「よしなさい文香!? これまでの流れを見なさい!! どう考えてもマトモな代物じゃないわよ!?」
失礼な話である。
「メインMCの文香ちゃんの希望だから超大作のほうを使うでぇ」
奏の叫びを無視して周子は用意されたクソ分厚い町史(全187巻)の1冊目を開く。
「時は遡って紀元前2600年頃。シュメール人達が住むジッグラトに1人の青年が現れる」
「ちょっと待ちなさい」
またも奏から止められた。まぁ、気持ちはわからなくもない。だが周子はあえて惚ける。
「どうしたんや奏ちゃん。質問がある時はキチンと手を挙げるんやで? それが常識や」
「常識を全力で明後日の方向にぶん投げている周子に言われたくないわ」
なんと失礼な。周子ちゃんは他の同級生達と比べたら常識人である。一般人と比べたらわからないが。
「とりあえずここは京都よね」
「せやで」
「だったらなんでメソポタミア文明の都市文明の名前が出てくるの!!」
「ええ質問やね。実はこの街を開いたのはシュメール人という言い伝えがあってやね」
「それは……すごい……ですね……」
「信じないで文香!! 絶対に嘘だから!!」
「嘘なんて失礼やね。この町史の編纂には街在住の自称知識人、自称有識者、自称歴史学者の有力者達やで?」
「全部自称じゃない!?」
「しかもこの町史によれば各地の神話にもこの街を開いた人々がいたとか。日本神話はもちろんギリシャ神話、ローマ神話、北欧神話、バビロニア神話、メソポタミア神話、ケルト神話、インド神話、エジプト神話、旧約聖書。果てにはクトゥルフ神話にもおるらしいで」
「この街はなんでそんな全方位に喧嘩を売っていくの!?」
「しかもアーサー王物語やニーベルンゲンの歌にも出てくるという言い伝えがあるという話や」
「完全にごった煮じゃない!?」
奏のキャラが崩壊しているらしいが周子に後悔はない。むしろこれが見たかった。
「はぁ、周子。もう1つの方はマトモなの?」
「こっちに比べたらマトモやで。でも話として面白いのは断然こっちやで。なにせ最終的に宇宙を飛び越えて別次元に飛び出すんや」
「町『史』でしょ!? なんで未来のことが書かれているのよ!!」
そんなことを言われても周子は知らない。なにせ最後は地球を改造して宇宙へと飛び出して「俺たちの旅はこれからだ!」で終わっているのだから。
「周子。これは地上波だからマトモな方にしてちょうだい」
「…え?」
「なんで文香が残念そうなのよ!?」
「い、いえ…個人的に…どのような物語か…興味が…」
「興味を示すのは辞めなさい。非常識になるわ」
残念ながら手遅れだ。すでに同級生達が町史(全187巻。以下続く可能性が浮上)を用意している。きっと本が好きな文香に対するプレゼントだろう。周子ちゃん的にあれの1番の使い道は秋の時に焼き芋の時に燃やすことである。よく幼馴染とそのお姉さんと一緒にやった。
「さて、軽いジャブはここまでして町史の説明に入ろか」
「……今度はマトモなんでしょうね?」
「これは外部の学者さんが研究した成果やから大丈夫やで」
周子の言葉に一応の納得をしたのか、ジト目になりながらも奏も先を促した。
「この街の始まりは平治の乱の中にある六波羅合戦で敗れた義朝配下の武士達が集まって作った隠れ里やって言われとるね」
「……あら、マトモね」
「そら外の学者さんが作ったんだからマトモや。話を続けるで。その中心人物だったのが平治物語で討死にした片切影重の子やって伝わってる。まぁ、弟とする説もあるけどとにかく源氏よりの人間だったようやね。んで、次にこの街が出てくるのは南北朝の乱の時になる」
「……源氏より……だった……はずですが……頼朝に……協力を……しなかったのですか……?」
「ええ、質問やね」
そこは確かに気になるだろう。何せ源氏よりだったにも関わらず頼朝に協力していなかったというのだ。
「頼朝が挙兵した時、この街の住人達は神聖ローマ帝国にいたとされとる」
「待ちなさい」
「なんや奏ちゃん。待てが多いで?」
「それは多くもなるでしょう。なんで日本の住人が神聖ローマ帝国にいるのよ」
「いや、それは私も知らんよ。残念なことに神聖ローマ帝国側の歴史資料からもここの住人らしき人たちの記述があったらしくて、日本とヨーロッパの歴史学者さん達は喧々囂々の議論合戦や」
「嘘でしょ……!?」
「ところがどっこい現実です……!!」
正気を疑うのは無理もない。周子もちょっとおかしいと思う。
「さて南北朝の乱の時にこの街の住人達は後醍醐天皇に協力したと伝わっとる。大塔宮・護良親王を匿ったり、挙兵した赤松円心に協力して六波羅探題を攻めたりしたらしい。最後は足利尊氏に合流したと伝わっとる。その後はまたも行方知れずになるけどな」
歴史に何度か登場しながらすぐに退場するのはこの街の悪い癖である。そのために故郷には有名な歴史上の偉人がいなかったりする。
「そんで次に出てくるのは戦国時代末期やね。当時京都を収めていた三好長慶配下がこの街に襲撃を仕掛けてきたらしい。相手は総勢2000程度。一方街側は戦えるのは100人程度だったらしいな」
「……それって勝てないんじゃない?」
「わかってないなぁ、奏ちゃん。この街の住人を常識に当てはめちゃいけないで、なんとこの100人は2000の三好の軍を撃退。敵の大将を捕縛したって話やね。三好を追い出して近畿を抑えた織田信長はこの街の異常性に気づいていたらしくて『手を出すな』って書状が残ってる」
絶句する2人。それはそうだろう。時の天下人からそんな扱いを受けているのだ。当時はどんな修羅民族が住んでいたのだろうか。常識人な周子ちゃんにはさっぱりわからない。
「まぁ、座学はここまでにして街を回ろか。何せこの番組は『鷺沢訪方』なんやから、街を見て回らなあかんやろ」
周子の言葉に文香は大人しく立ち上がったが、奏はどこか釈然としない表情をしていたのが印象的だった。
「リーダー!! 私達はか弱いアイドルだから街中を歩き回るなんて苦行をしたくないよぉ!!」
「しょうがないなぁ周子ちゃんは。そんなアイドル3人のために用意したのがこれ!! Drワイリーが作り上げ、ヘラクレさんのお姉さんの不思議パワーによって超絶強化された『スーパーリヤカーくん』や!!」
「わぁ!! どんな効果があるんや?」
「これはすごいぞ! 何せヘラクレさんが出せる最高時速380kmにも耐えれる上にミノフスキークラフトを搭載したことで空まで飛べるんや!!」
「ツッコミ所の多すぎる会話は辞めなさい!!」
周子がリーダーと会話していると奏がツッコンで来た。だが、テレビ的にこれから乗る乗り物の説明はしておかないといけないだろう。
「あの……リヤカーでしたら……引っ張る人が……必要なのでは……?」
「せやね。でもこの街には『お前産まれる時代間違えてるよ』と言われる存在がおってな」
「……まさか」
奏の言葉を肯定するようにターミネーターのテーマと共に周子の幼馴染が現れる。
「さぁ、全国の『大チャレンジシリーズ』ファンの皆さん。ついにヘラクレが地上派初登場ですよ!! 私と何回か一緒に仕事したはずだけど、ことごとく編集でカットされとったからな。それで? どうやヘラクレ。心境は?」
「流石に気分が昂揚します」
「あ、お前が気分を昂揚するとまた編集でカットされるから大人しくしてな」
「周子の当たりが冷たい」
どこかショボーンとするヘラクレ。だが周子は謝らない。何せ本気で何をしでかすかわからない存在だからだ。
「それじゃあ、奏、ふみふみ。ちゃっちゃと乗り込むんや」
「ちょっと待ってくれ塩見」
周子が2人を促して『スーパーリヤカーくん』に乗り込もうとすると、司令が呼び止めてきた。
「乗り込む前にこの同意書にサインしてくれ」
「何の同意書なん?」
「いや大したことじゃない」
こいつらの大したことじゃないは普通は大惨事である。
「この『スーパーリヤカーくん』で命を落としても自己責任とする同意書だ」
「ちょっと!?」
「仕方ないなぁ。奏とふみふみはすでにリヤカーの座席にしっかりと固定してて書けへんから変わりに私が書いとくな」
「いやぁ!! 降ろしてぇ!!」
奏の悲鳴が実に心地いい。そんなわけで同意書にサインして周子も乗り込む。
「行けや、ヘラクレ!! 目的地までひとっ飛びや!!」
「合点承知や!!」
次の瞬間に周子達は風になった。
ヘラクレが引っ張る『スーパーリヤカーくん』に乗って周子は奏と文香の2人を案内する。そして最後にやってきたのが河原にある大きな公園である。
「さて、案内するのはここが最後……おやおや、2人共顔色悪いで?」
「……なんで周子は時速200kmは出てるリヤカーの中で立ち上がったりできるのよ」
「慣れやね」
幼馴染が街中なので速度制限を守っているせいもあるだろうが。
とりあえず周子は2人を促して公園の入り口にたつ。
「さて、この公園がこの街の住人達に愛されとる場所やね。古くからあって地元のお祭りとか地元中学や地元高校の番長達の決闘もここで行われる由緒正しき公園や」
「……番長の決闘とかあるの?」
「あるね」
当然である。
「さて、2人問題です。この公園の名前は何でしょうか?」
周子の突然の問題に首を傾げる2人。
「普通は……地区の名前に……公園とつけるのが……一般的だと……思いますが……」
「今まで見てきたこの街の異常性を見てきたら普通の名前をつけそうにないわね」
2人がこの街を理解してくれて嬉しいと同時に心配になる。主に倫理観の意味で。
「さて、時間もないから正解を言うと『全裸亀甲縛り晒し者公園』や」
「……は?」
奏が呆気に取られた声を出す。文香は公園の名前の意味がよくわかっていないらしく首を傾げている。
「ごめん周子。なんて言ったかしら?」
「奏ちゃん。『え、何だって?難聴』はラブコメ主人公だけに与えられた特権やで」
「難聴じゃないわ。ちょっと常識を放り投げた名前だったから確認を取りたいだけよ」
やれやれ、今までこの街を見学していて未だに常識に囚われているとは哀れである。だから周子は奏に現実を突きつける。
「『全裸亀甲縛り晒し者公園』や」
「この街はおかしい!!」
奏のツッコミは超今更である。
「いやいや、この名前にもちゃんと由来があるんやで」
「それは由来もなくてこの名前をつけたらキチガイよ」
何と、奏は未だにこの街の住人が普通だと思っているようだ。まぁ、夢は見せてあげておいていいだろう。
「町史の説明のときに少ししたけど、攻めてきた三好の軍を撃退したときに大将を捕縛したって言ったよね」
「……はい」
周子の言葉に文香が思い出したのか頷いた。
「その戦功を誇るためと、この街に手を出したらこうなるってことを大名に示すために捕らえた武将を全裸亀甲縛りにして、ここで張り付けにしたんや。それからここは『全裸亀甲縛り晒し者河原』って呼ばれてたのを、市長が『先人達の威光を残すため』って言って『全裸亀甲縛り晒し者公園』として公園として整備したんやで」
「まさかの行政主導!?」
「もちろん京都府から不適切な名前ってことで指導が入ったけども、そこは市長が直接京都府に乗り込んで直談判した結果『全裸亀甲縛り晒し者公園』は正式に認められたわけやな」
「何なのその行動力!?」
奏は驚いてばっかりで忙しそうだ。純粋な文香なんかすでに染まり始めていると言うのに。
「ちなみに今でも使われててな。この街で犯罪をして、警察に捕まる前に住人に捕まると全裸亀甲縛りにされて張り付けにされるで。三日前やったらその光景が見れたんやけど……タイミングが悪いなぁ。今日はおらへん」
「いなくてよかったわよ!!」
確かにその光景を見せてしまうとこの映像も封印されてしまうだろう。
「さて、水場+『大チャレンジシリーズスタッフ』で導き出される答えは何やと思う?」
「……まさか!?」
奏が気づいたようで何よりである。周子がフィンガースナップをするとスタッフ達が簀巻きを1つ運んでくる。
猿轡は咬まされて縄で縛られている幸子ちゃんだった。女子中学生に対してこの扱いは完全に事案だが周子は気にしない。どうせ捕まるのは同級生の誰かだ。
「そんなわけで『投擲したいアイドルNo.1』の幸子ちゃんや」
「何ですかその不名誉な称号!! 可愛いボクに対してこの扱いは不当ですよ!! と言うかボクはKBYDとして別番組の収録に来てたんですけど!?」
「うん、だから『ちょうどえぇな』って満場一致になって拉致させてもらったんや」
「やっぱり貴方達は頭がおかしい!?」
失礼な話である。他の連中は頭がおかしいが、周子ちゃんは普通である。普通だから猿轡と縄も解いてあげたのだ。
「いつもならここでヘラクレに投擲させるんやけど、せっかくの『鷺沢訪方』やからふみふみに投擲してもらおか」
周子の言葉にオロオロする文香。とても困っているようだ。
「ふふ〜ん。文香さんは常識人ですからね、可愛いボクを投げるなんてことはできませんよ!!」
「その……周子さん……私の力では……幸子さんを投げることは……」
「えぇぇぇぇ!? まさかの乗り気ですか!? ちょ!? 奏さん止めてくださ……奏さんの目が死んでる!? ク!! やっぱりこの人達は頭がおかしい!! 可愛いボクは自分の仕事現場に戻らせてもらいます!!」
「幸子ちゃんが丁寧に死亡フラグを立ててくれたことやし、投擲しとこうか。安心してや、文香。このときのために幸子ちゃん発射台、通称『幸子ちゃんカタパルト』を開発しておいたで。弾薬として幸子ちゃんをセットし、そのあとにボタンを押すだけで幸子ちゃんが発射される仕組みや」
「い、いやだぁぁぁ!!!!!」
「はい、捕縛してセットしてや」
逃げ出す幸子ちゃんを慣れた様子で捕縛して『幸子ちゃんカタパルト』にセットする。
それを確認して周子は笑顔で文香に発射ボタンを渡す。文香はそれを戸惑いながらも受け取った。
「それではみなさんカウントをご一緒に」
いつの間にか集まっていた住人達に周子が言うと、歓声が返って来た。この雰囲気では文香も押すしかないだろう。
「スリー、ツー、ワン、発射!!!」
周子と住人のカウントと同時に文香が発射ボタンを押したことによって幸子ちゃんの悲鳴と同級生達の爆笑が響き渡るのだった。
さて、番組のラストである文香の感想『事実は小説より奇なり』と言う言葉を受けてエンディングトークである。そうは言っても奏の不満を周子が笑顔で流すだけだが。不満は周子に言うのではなく、同級生達に言って欲しいものである。悪ノリしたのは連中なのだ。知っていて止めなかった事実はあるが。
「それでは……今回の『鷺沢訪方』はこれで」
文香のセリフが終わる前にターミネーターのテーマが流れる。
「ちょ、ちょっと周子!?」
「これは私も聞いてへんね。まぁ、こっちの音楽ってことは『塩見周子英雄ロード』じゃあらへんよ」
「そういう問題じゃないでしょ!?」
そういう問題である。何せ指差して笑える立場か、幼馴染に挑戦するというアルティメット自殺をしなきゃいけない立場の違いなのだから。
「「「チャレンジシリーズの時間だオラァ!!!!」」」
そう言って乱入して来たのは幼馴染のヘラクレ、実況役、カメラ役のトリオだった。
「今更やることあらへんやろ」
「いやいや、塩見。俺たちはやっていないことを思い出した」
そう言いながら出て来たのはヘルメットにサングラス、防塵マスクをつけた司令だった。
「その内容は?」
「ズバリ……タイムアタック!!」
「……あぁ、そういえばやってへんかったな」
「周子!? 落ち着きすぎじゃない!?」
慣れである。
「さぁ!! 我らがリーダーの言った通り今回は『チャレンジシリーズ特別編』として京都から東京までのヘラクレさんが駆け抜ける速度を競います!! そして今回は特別ゲストとして明日東京でLiPPSの仕事があるという速水奏さんにも一緒に乗り込んでもらいます!! 本当は鷺沢文香さんにも乗っていただきたかったのですが、別の仕事が入っているということで今回は断念!! いやぁ!! 相手の都合を考えるなんて私達も大人になりました!!」
「私は乗るなんて言ってないけど!?」
実況役の言葉に反応する奏。しかし、同級生達はそれを無視して奏を担ぎ上げて『スーパーリヤカーくん』の座席に縛り付ける。そして実況役とカメラ役、周子といういつもの面々も乗り込む。
「今回目指すタイムは京都〜東京間を30分です!!」
なるほど。それは確かに厳しいかもしれない。なにせパトカーに追われることは決定事項だからだ。
「それでは『おら、東京さ行くだ〜目標は30〜』スタァァァァァァァト!!!!」
実況の言葉と同時にスタンバイしていた幼馴染が走り出す。相変わらず人間をやめている速度である。そんな速度に悲鳴をあげている奏。それに爆笑しながら撮影している実況役とカメラ役。周子も爆笑しながら煽る。
「なぁ、周子」
そんな時に周子は幼馴染に声をかけられる。一緒に乗り込んでいるメンバーは気づいていない。だから周子も昔と同じように気軽に返す。
「なんや?」
「周子は今の生活は面白いか?」
周子は幼馴染の言葉に軽く首を傾げる。不思議なことを聞くものである。昔から周子のいうことなんか聞かずに暴走していた幼馴染とは思えない言葉である。だが、周子の返答は決まってる。
「面白いよん。あんたがいて、みんなと一緒にバカをやる。控えめに言ってサイコーやね」
「……ならええねん!!」
周子の言葉に幼馴染は昔と変わらない笑顔で返してくる。
「お、パトカーが来たで!! よっしゃぁ、太極!! 東京まで頼むで!!」
「任しときや!!」
『神話世界の住人』『神話世界からも出禁をくらいそうな男』『きっと最強系主人公の転生者』などと呼ばれる脳筋だが心優しいキチガイが塩見周子の幼馴染である。
塩見周子
高校時代に中学の同級生達と(意図的に)合わないようにしていたのに、アイドルを始めたことによって付き合いが復活。そして完全に昔のノリに戻ってしまったようである。
両儀太極
周子の幼馴染。ヘラクレさん。ついに名前が決定!! 名前に深い意味はありません。お姉さんがあの人だから太極でいっかって感じで決定。ちなみにタイムアタックは30分2秒という記録。惜しくも30分を切れなかった。
周子の故郷
名前は決めてない。町史も完全に悪ノリの結果なので史実の人物も出ていますが気にしないでください。イメージ的にライトノベル『英勇都市のバカども』のリキュールの街。あの頭の悪い感じは作者的に好きだったんですけどねぇ。あとこの街はFGOの世界だったら特異点扱いされてもおかしくない気もする。
全裸亀甲縛り晒し者公園
実際にあったら大問題な公園名。これのために小学生のありすではなく奏になりました。
幸子ちゃんカタパルト
誰でも気軽に幸子ちゃんを投擲できるように周子の同級生達が制作。
前書きにサラリと書きましたが、これでこの話は完結とさせてもらいます。最初は作者のアイマス小説の前作である『救われなかった少年』で暗い人生になってしまった周子ちゃんをおもしろ可笑しい人生になって欲しいという気分だけの単発ネタでした。それがネタが降って来たために投げていましたがネタ切れです。あとやらせるとしたらイスカンダルを目指させるか、異世界召喚させるくらいなんで、切りがいいここで終了させてもらいます。
いえ、ぐらんぶるがアニメ化ということで伊豆大ダイビングサークルに周子ちゃん、太極くん、司令、実況、カメラを放り込むのも考えましたが、それをやると伊豆大ダイビングサークルが完全に世紀末になる気がしたので中止です。
さて、次に投げるのもきっと単発ネタになると思います。今考えているネタは2つ。
一つ目はアイマス原作で『最強系主人公』のオリ主がそのチート能力を生かして346プロで働く『346のスーパー社畜人(仮題)』ラスボスはきっと今西部長。
二つ目はバンドリ原作で氷川姉妹の弟で最強(頭脳のみ。体はモヤシ)系主人公。そこでの視点主は紗夜さんの予定。ちなみにこの作品における日菜とオリ主くんのキャラ設定は『紗夜を崇拝する狂信系シスコン』です。紗夜の胃がピンチ。
どっちも特に書くと決めていないので、投げるかどうかも不明です。
最後ですがこんなに頭の悪い作品を読んでくださってありがとうございました。