【魔を滅する転生○】シリーズ外伝噺集   作:月乃杜

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 偽……デス。





ドラゴンボールZ【魔を滅する転生龍】っぽい噺――偽・チチの初めて戴きます

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 悟空が天下一武道会にて牛魔王の娘のチチと再会、武舞台の上で結婚宣言して暫くの時間が過ぎた。

 

 正式な結婚式を挙げて、純白のウェディングドレスに身を包むチチは、歴史をねじ曲げてでも欲する価値がある愛らしさである。

 

 ユートの原作的チチに対する評価――ドラゴンボールGTまでの知識――は、女としてはいつまでも可愛いけど、ちょっと教育ママに過ぎてそこら辺から悟空に厳しいという至極真っ当なものだ。

 

 流石にベジータ戦直後のあれは酷いから。

 

 まあ、悟空への信頼の表れでもあるのだろうが……

 

 パオズ山での孫夫婦との共同生活は中々に楽しく、ルーシェ――ビーデルへと修業を付ける中、孫悟空と模擬戦闘訓練もしていた。

 

 とはいえ、チチからは嫌われてこそいないものの、第二三回天下一武道会での悟空フルボッコの所為か、苦手意識を持たれている。

 

 それでも夫にして張本人たる悟空がユートを嫌っておらず、仲良く修業や戦闘をしているから何とか苦手意識を押し込め、共同生活をチチは続けていた。

 

 だけど別方面から問題が勃発してしまう。

 

 ユートとビーデルは共同生活しているといっても、家がくっ付いている訳ではないから、孫夫婦の普段の生活は流石に知らない。

 

 一緒に修業してご飯を食べる仲ではあるのだけど、例えば夜にどういった事をしているのか? そこら辺は全く判らなかった。

 

「サイヤ人襲来は天下一武道会から五年後だったか、その当時の孫悟飯は四歳児だった筈だから、そろそろ仕込まないと間に合わなくなるんだけどな」

 

 まあ、仮に孫悟飯が誕生しなくてもユートが直接的に介入すれば帳尻も合うのだろうが、そうなればもう今までみたいな昼行灯的な行動は取れなくなる。

 

 少なくとも人造人間編に入るまで、ユートとしては大きな事件に介入をしたくはなかった。

 

 そんなある日……

 

「お、また来たんだな? 牛魔王のおっさん」

 

「おお、優斗でねぇべか。チチと悟空さは家の方に居るだか?」

 

「チチは都に買い物だよ。悟空は荷物持ち」

 

「そうだか。残念だ」

 

「相変わらずだな」

 

 牛魔王がこの悟空宅を訪ねて来るのは珍しい話でも何でも無く、悟空がチチと結婚してから一ヶ月余りが経つけど、既に四回くらいやって来てはお土産だと、大量の食料などを持ってきては置いていく。

 

 ユートもビーデルもおこぼれというか、お裾分けで食料を貰っている。

 

 それに女の子好きとはいっても、別に男と話さない訳ではないのだから。

 

 外に用意されたテーブルと椅子、牛魔王用に椅子は特別製の物である。

 

 ルーシェが珈琲を淹れ、ユートと牛魔王が他愛ない四方山話を始めた。

 

 近況だとか好きな食べ物だとか、本当に他愛ない話でしかない。

 

「ハァ、にしてもオラァ早よう孫が見てぇだよ」

 

 最近の牛魔王の愚痴……やはり娘が嫁いだからには孫が生まれるのが楽しみの一つなのだろう。

 

 婿として孫悟空に決して不満は無いが、未だに孫の話が出ないのが不満であるという訳だ。

 

「とはいえ、まだ結婚して一ヶ月くらいだぞ?」

 

 一ヶ月は過ぎたのだが、二ヶ月にはまだ早い。

 

 それでは仕込んでいても悪阻すら起きない筈。

 

 ハルケギニア時代での、イザベラだって正確には仕込まれて一ヶ月を越えて、初めて軽い悪阻があった。

 

 チチはまだだろう。

 

 だけど不安はある。

 

 早く仕込まれないと悟飯の誕生が遅れてしまう。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 牛魔王が晩御飯を食べて一泊し、更に朝御飯を食べてから自宅に帰った。

 

 いつもの事だ。

 

 その後、ユートは孫悟空が武術の修業に出て行き、ルーシェ――ビーデルの方も修業を始めた為、一仕事を終えたチチと話す。

 

「チチは悟空との子供が欲しいとか思うのか?」

 

「ん? そったら事、あたりめーだべ。悟空さの赤ちゃんがオラは欲しいだよ」

 

「ふーん。牛魔王が『早くめんこい孫が見てぇだ』とか言っていたし、悟空との閨事を頑張らないとな」

 

 言った瞬間、チチの表情が曇ってしまった。

 

「どうした? まさか実は未だに処女ですとか言わないだろう?」

 

 グサリとチチの胸を貫く言葉の槍。

 

 察したユート。

 

「初夜はどうしたんだ?」

 

「一緒に寝ただよ」

 

「寝た……だけか?」

 

「んだ」

 

 つまり、添い寝をしたに過ぎなかったらしい。

 

 チチは成程、確かに豪華な結婚式を挙げたのかも知れないし、愛する夫に選んだ悟空とも一緒に生活しているのだろうが、チチの身は未だに乙女の純潔を保った侭であり、男を知らない少女にも等しいのだ。

 

 年齢は一九歳と少女と呼ぶにはギリギリだが……

 

「悟空さがまさかその……あの手の知識が全く無いとは思わなかっただ」

 

「元々、悟空の種族ってのは戦闘欲求と食欲が大部分を占めてる。性欲が無いとは言わないが、全体的に見て一万に満たない種族なのは女が一族の一割しか居ないのと、性欲が低いという事と……戦死者がよく出る弊害なんだよね」

 

「悟空さの種族?」

 

「そう。悟空は戦闘民族のサイヤ人という種族でね、特徴は全員が黒い髪なのと腰に猿みたいな尻尾を持っていて……満月を見てしまうと大変な事になる」

 

「はぁ、サイヤ人だか」

 

 初めて聞いた孫悟空の話に関心を持ったらしくて、苦手意識があるのも忘れた様子で聞き入る。

 

「戦闘民族なだけあって、悟空も戦いが好きだろ?」

 

「ああ、それは確かにいるだべなぁ。今も働きもしないで修業修業だべ」

 

 普通なら離婚ものな話ではあるが、チチが悟空に惚れ込み――御股パンパン事件でお嫁に行くしか無いと自分を追い込んだだけ――結婚の約束――悟空はメシの事だと思っていたが――をした上で、第二三回天下一武道会で再会をした時に結婚しようと――悟空自身はチチを見ても思い出せなかったけど――武舞台の上の衆人環視の中で想いを叶えただけに、離婚なんてしようとは思えなかった。

 

 何より、牛魔王の財産は割とフライパン山が城諸共に消えた際、可成りが消失してしまっていたけれど、地下に置いていた大部分は残っており、それを換金して暮らせているから今現在は問題も無いから。

 

 働かない夫に尽くす妻、こうなると悟空の存在とは完全にヒモである。

 

 妻の父親の財産で暮らしているのだから。

 

 因みに、ユートは持ち前の技能を活かしてちゃんと稼いでいる。

 

 生活面での仕事――家事炊事は相も変わらずやりたがらないが、金は稼いでいるからルーシェも文句など無かったし、絶望の未来では何年もユートと暮らしていたから料理も出来るようになっており、若奥様も斯くやの尽くし振りだ。

 

 というか、そうしないとユートは仙豆で済まそうとするから、ルーシェも必死になって覚えたのである。

 

 ユートはとことん生活面がダメな男だった。

 

 やってやれない訳でもなかったが、貴族として雇用したメイドがやってくれる生活に慣れ、スプリングフィールドとしてもネカネが世話を焼き、シエスタを喚び出したり木乃香に夕飯を食べさせて貰ったりなど、本当にやれないのではなくやらないというタイプだ。

 

 

 今の生活も実はユートの食事はチチが作っており、悟空達と顔を突き合わせて食べていた。

 

 ルーシェは基本的に仮面を着けて生活しているが、口元が露出したタイプであるから食事も普通に一緒する事が可能。

 

 何しろ、聖闘士の仮面は食事時には取らないといけない訳で、実際にアニメでシャイナが食事をする時、カシオスは両手で顔を塞いで後ろを向いていた程。

 

 その欠点を補った形で、認識阻害を使った仮面だから変にも思われない。

 

 そして、ルーシェも料理を手伝っているのだ。

 

 また、ユートは食費の方を確りと渡している。

 

「しかも、悟空の場合だと山育ちで性知識を得る前に爺さんが死んだからな……性欲が低くて性知識が皆無となれば、悟空が自分から子作りはしないだろうね」

 

 ガックリ項垂れたチチ。

 

 普通の人間の男ならば、自然と……性知識など無くても勝手に覚えるというか本能で知ってしまうのに、サイヤ人の性欲の低さから悟空は本能が極小だ。

 

 だから子作りの行為も、全く理解していない。

 

 チチと同じベッドで一緒に寝てればその内に授かるのだろうと、漠然としているがそう思っている節があるのをユートは気付いて、敢えて何も言わない。

 

 夫婦の問題に口出しをする気が無かったから。

 

 とはいえ、この侭でいたら悟飯が誕生しない。

 

 だから先ずはチチの方に攻め込んでみた。

 

 何故にチチ? ユートは基本的に女の子の方が好きだからである。

 

 性知識だって男に教えても微妙な気分になるだけ、女の子相手だとセクハラになるのだろうが、必要だと云うなら手加減はしない。

 

「取り敢えず、チチの方から迫ってみるとか?」

 

「オ、オラがだか?」

 

「性知識が無くて性欲も低い悟空じゃ、裸で一緒に寝ても子作りに発展しない。だが、身体の作りは変わらないから適当に悟空のピーをピーしてチチのピーにピーすれば良いんじゃないかと思うんだ」

 

 チチは、熟れたトマトか林檎かとばかりで真っ赤になっており、どうやら彼女もそれなりに純情だったらしいと頭を掻いた。

 

「うう、だども……オラも初めてだべ。上手くいかなかったらと思うと」

 

 まあ、未経験な事をするならそれなりに緊張もするだろうし、未知はいつの世でも怖いものだ。

 

 だからこそ、ユートには『情報は力也』とか『未知こそが真の敵』なんて持論が在ったりするのだから。

 

 困り顔なチチも可愛い、原作の流れを識らなかったら喰ってしまいたい程。

 

 それに未だにヤってないあれやこれやを想像してしまったのか、困り顔が困惑に変わりながらも頬を朱に染めたりイヤンイヤンと、頬に両手を添えて頭を横に振ったりなど、百面相をしているのが面白い。

 

 少し見惚れる。

 

 それに現在のチチの姿、背中にまで達するロングな黒髪をポニーテールにし、動き易さを念頭にした袖無しなシャツにホットパンツという、まるでユートを誘うみたいなユート好みな姿をしているのも、見惚れたくなる要因だった。

 

 家事をしている時は流石にエプロンをしているが、こんな格好だからユート的にはルーシェからジト目で視られても観ていたい。

 

 だからか、最近ルーシェも似た格好に変えている。

 

 それもまた、ユートにとっては美味しい話だ。

 

 二人は綺麗な黒髪だし、折角だから今度は着物でも贈ってみようか? 不埒な動機だけど似合いそうだから着て貰いたい。

 

 因みに、今のチチの格好は肌の露出もそれなりに高い訳だが、これは孫悟空をその気にさせるべく牛魔王が買って寄越してきた服。

 

 まあ、ユートには充分に美味しい格好だったけど、孫悟空という性欲が余り無い男では『変わった格好してんな〜』で終わる。

 

 あれだけの露出だから、少しはムラムラしても良いだろうに。

 

 ユートは着物姿も好きなのだが、ホットパンツみたいな健康的な太股が露出する格好も好きで、その侭に手で触れるのも心地好く感じるのだ。

 

 だからルーシェの格好にユートは諸手を挙げたい。

 

 

 

 閑話休題

 

 

 

「男のアレは簡単な構造をしている。出す為の構造なだけに一定の刺激で精が込み上げてくるから、本当にぶっ込んでチチが上で上下に動けば、幾ら悟空だってその構造上からすぐに出す筈だよ。但し、チチは飽く迄も子作りだと認識した上で自分の快楽は度外視する必要もあるんだけど……」

 

 チチが気持ち良くなるのは今の悟空では難しい。

 

 知識皆無な悟空と素人――処女なチチだ、それこそ擦られて得られる快楽だけで我慢するしかなかろう。

 

 況してやイクなんて現象は夢のまた夢。

 

「ああ、いっその事だけど僕と練習がてらヤってみるのはどうだ?」

 

「――へ?」

 

「僕は経験的に豊富だし、性快楽を与える手段なんて幾らでもあるし、練習すれば悟空との子作りも上手くいくと思うぞ?」

 

「だ、だども……そったらことしたらユートの子さ、孕んじまうだよ? オラが欲しいのは悟空さの子だ」

 

「心配は無用。僕は滅多に子供がデキないから。練習に一晩くらいヤった程度、孕む事はまず無いよ」

 

 これは事実だ。

 

 確率的に皆無ではなく、実際に一晩だけの情事にて孕ませた事が一回あったにはあったのだが、基本的には一晩に二十回くらいヤりつつ一ヶ月以上をヤり抜いてデキれば御の字。

 

 場合によっては一年以上も妊娠をしない。

 

 実際にハルケギニア時代の正妻、カトレアの場合も魔法学院卒業後にやっとこさの妊娠だったし。

 

 ヤり始めて三年が過ぎての妊娠である。

 

 因みにだが、本来の歴史では普通に孫悟飯は誕生をしたけど、この世界線ではユートという圧倒的強者の存在が、悟空の戦闘民族の本能を直撃してしまって、余計に性欲が薄まった。

 

 実はそれが今の現状となっていたが、流石にユートもそれに気付いていない。

 

 だからこれは必須事項、ユートには好都合だが……

 

「そ、それに……やっぱり悟空さ以外とは……」

 

「言いながら一ヶ月以上も無駄にしているんだろ? なら割り切って僕を相手に練習、後は勢いを付ければ悟空ともヤれるだろうさ」

 

「……」

 

 女の子の心情というか、チチの心情的には孫悟空と子作りしたいが、自分自身の知識も母親を早くに亡くしていたから曖昧であり、かといって孫悟空のリードなど有り得ない。

 

「なーに、ちゃんと教えて上げるよ? 男のイカせ方とか悟空をその気にさせる手法とか……ね?」

 

 まるで質の悪い麻薬みたいに染み渡る科白、それがチチの判断力を奪うみたいに侵食していく。

 

 だからだろう、いつの間にか向かい合って話していたのに、隣にまで座っていたのに気付かなかったし、牛魔王に鍛えられた健康的な太股にユートの手が触れても気にならない。

 

 言葉だけでなく肉体的な接触をしてるというのに、その接触に肢体が反応をしていたのに、嫌がる素振りも見せてはいなかった。

 

 口では躊躇う言葉を紡いでいるし、未だに決定的な接触は赦さないだろうが、それでも『悟空の為』とか『悟空と子作りする為に』とか言われ、徐々に抵抗が弱くなってきている。

 

 一時間くらいこんな行為をしていて、遂には八八という普段のチャイナっぽい服装では判らない、だけど今の薄着ならよく判ってしまう割かし豊満なおっぱいを揉んでも嫌がらなくて、太股をさわさわと擦っても受け容れていた。

 

「ご、悟空さと子作りする為なんだな?」

 

「ああ、そうだよ。何事も練習しなければね」

 

「んだな……」

 

 ボーッとした瞳だけど、受け答えは確りしている。

 

「じゃあ、練習を始める」

 

「ん、此処で……だか?」

 

「寝室は『悟空と子作り』する為に使うんだろう?」

 

「うん、そうだべ……」

 

 それから約二時間くらいが経っただろうか、ユートは言葉の通りに教えながら実際に練習という名目にてヤらせ、最終的にはチチの初めてを奪ってしまう。

 

 そして二日後――チチは嬉々として報告してきた。

 

 悟空と夜中の子作り……それに成功した事を。

 

 今のチチの子宮内には、悟空の子種で溢れているのだという事までも。

 

 三ヶ月を過ぎるとお腹も大きくなり始める。

 

 どうやら相性はバッチリらしく、たったの一晩での性交で妊娠したらしい。

 

 更に十月十日後――

 

「ほぎゃあ!」

 

 無事にチチは〝尻尾の生えた〟赤ちゃんを出産。

 

 百パーセント悟空の子供であると判断された。

 

 事実として、チチは本来の世界線でセルゲームが始まる直前、その一晩の情事で孫悟天を授かっている。

 

 きっと二人の相性がバッチリだったのだろう。

 

「オメェの名前は悟飯……孫悟飯だ!」

 

 こうして、アクシデントはあったが歴史通り孫悟飯は誕生をするのであった。

 

 

.

 




 このお噺は実際に作中にて起こった出来事ですが、チチを喰っちゃったという場面は嘘事です。

 だから【偽】なので。

 事実は前のお噺にあった通り、手とかでどの様にすれば良いか教えただけで、シャワーを浴びたみたいに全身がドロドロになって、悲鳴を上げました。


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