【魔を滅する転生○】シリーズ外伝噺集   作:月乃杜

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ドラゴンボールZ【魔を滅する転生龍】っぽい噺――絶望の未来より過去へ 第23回天下一武道会

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「チックショォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッ!」

 

 金髪を振り上げながら、人造人間18号が曇天へと絶叫を上げる……上半身は半裸状態であり、下半身に至ってはショーツを右脚に引っ掛けているだけのエロティカルな姿で。

 

 明らかに事後で怒り心頭な絶叫を上げている辺り、決して合意の上での行為では無さそうだ。

 

 しかも傷だらけとなるとレ○プだろうか? だけどZ戦士を全滅させた彼女を無理えっちとか、どう考えても無謀でしかない。

 

 人造人間18号は悔しさに美麗な顔を歪ませつつ、『チクショウ! くそ!』――と地面を拳で抉りながら罵詈雑言を叫んでいた。

 

 果たして、何者の仕業……なのだろうか?

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 神様の神殿にはスッキリした表情なユート。

 

「いやぁ、数年間の禁欲は流石にキツかったわ」

 

 何しろ、人造人間の二人があちこちで暴れては人間を殺す為に、好みで年頃の女の子が見付からない。

 

 ビーデルは年齢的にまだあれだったし。

 

 だからユートは根元的な元凶たる人造人間18号に責任を取らせた。

 

 早い話が打ちのめして、ヤる事をヤった訳だ。

 

 大量殺人犯とはいえ顔は美人だし、スタイルも決して悪くないからヤるだけならば問題は無い。

 

 幾ら何でも彼女にはしたくないが……

 

 とはいえ、目の前でブスッとするビーデルをスルーは出来ない。

 

「どうした、ビーデル?」

 

「何で人造人間と……その……そういう事したの?」

 

 恥ずかしいのか真っ赤になって訊ねてきた。

 

「恥ずかしながら僕も男、数年間の禁欲はやっぱキツいんだよ。かといってそこら辺で見繕おうにも人類が半分にまで減って、いまいちなんだよねぇ……」

 

 ブルマとか?

 

 まだギリギリで四十路ではなかった……かな?

 

 どちらにせよ未亡人だが相手にはしないだろうし、それはチチとかも同じであると推察される。

 

「わ、私とか……い、居るじゃない!」

 

 あれから四年。

 

 神様の神殿に引きニートをしていたが、ビーデルは格闘家のマーク――ミスターサタンの娘だから格闘が好きらしく、ユートは修業とかも見てやっていた。

 

 十一歳から四年間を共に過ごし、他に男など居ない生活だったからかビーデルは結構、ユートの事を意識しているみたいだ。

 

 まあ、修業は文字通りの手取り足取り腰取りなど、エロティカルではないにしても、今やビーデルの肉体でユートの手が触れていない場所なぞ、それこそ性器くらいではなかろうか?

 

 事故に近いけどおっぱいすら触っているし。

 

 そして今のビーデルは、年齢が一五歳と別世界線ではヒロインとして初登場をした時期より、僅か一年前という状況である。

 

 所謂、思春期真っ只中なビーデルとしては恋愛にも興味が向く訳で、御相手もこんな時代ではユートくらいしか存在しない。

 

 ちょっとえちぃ部位へと触れられたら、後でシャワーを浴びながら頬を朱に染めて触れられた場所を自分で触り、イヤンイヤンなどと悶える程度に意識をしているくらいだ。

 

 そんなユートが在ろう事か不倶戴天の敵であろう、人造人間18号とセ○クスしました……とか、悪夢としか思えないのだろう。

 

「自分が何を言ってるか、ちゃんと理解してる?」

 

「あ、当たり前でしょ!」

 

 状況が状況だからだろうとはユートも解ってるが、こんな風に顔を赤らめながらの告白をされては、未だに性欲が治まり切ってないユートには毒だった。

 

 翌朝、ちょっと足元が覚束無いビーデルの姿が在ったけど、それはきっと微笑ましい情景であろう。

 

 ビーデルが初めてを捧げてから更に時間が経って、閃姫となり姿は全く変わらないのだが、年齢的に見れば二三歳を過ぎた頃。

 

 孫悟飯が人造人間により殺され、トランクスがそれを切っ掛けに超サイヤ人へと覚醒をした。

 

 ユートは動かない。

 

 そもそも、この世界線と違う世界線を構築するには必要なイベント。

 

 トランクスの超サイヤ人覚醒が無ければ、タイムマシンで過去へと跳ぶ意味が無いのだから。

 

 トランクスが一三歳で、実にビーデルがユートに救われて神様の神殿で暮らし始めてから、一二年の年月が経過していた。

 

 更に四年が経つ。

 

 トランクスが一七歳となった年に、ブルマがやっとタイムマシンを完成。

 

 その前に、トランクスが人造人間と一戦やらかして返り討ちに遭っているが、生きているから無問題。

 

 HOPEと機体に書かれたタイムマシンに乗って、トランクスはブルマに見送られながら過去へ跳ぶ。

 

 ユートとビーデルはその際に生まれた時空間の歪みを通過して、トランクスを追い抜くとエイジ七五六年の五月一日のパパイヤ島へ到着し、数時間はビーデルとイチャイチャして……

 

 五月七日。

 

 第二三回天下一武道会にユートは出場をした。

 

 そもそも、此処まで来れば原作通りにする必要性も余り無いし、ちょっとだけ介入をする予定である。

 

 優勝をしる心算は無い。

 

 予選ではヤムチャを破っての本選出場――つまりはヤムチャの位置で戦うという訳である。

 

 だが然し、それだと本来の目的の前にマジュニアと戦う羽目になる為、ユートは少しだけクジに細工。

 

 シェンと戦った後に悟空と戦える様にした。

 

 この頃の悟空は戦闘力にして三百強といった処で、マジュニアも殆んど変わらない筈である。

 

 五年後に四百弱ならば、そんな辺りであろう。

 

 本選会場に『どうもどうも』と現れたのはヨレヨレなシャツを着たチョビ髭なオッサンのシェン選手。

 

 まるで道化だったが……

 

 その前に行われた試合、天津飯がサイボーグ桃白白と試合をし、その気になれば秒殺の勢いで勝った。

 

 何処でサイボーグ手術を受けたかは全く知らない、だが少なくともDr.ゲロより腕が下か、ひょっとしたらまだ腕が低かった彼が実験的に改造をしたのか、いずれにせよそのパワーアップした能力とやらでは、ピッコロ大魔王(旧)すらも斃せなかった可能性もあるくらい弱かったり。

 

 まあ、ハッチャンの能力を鑑みれば仕方がない。

 

 また、孫悟空と匿名希望選手は孫悟空の勝利だが、何故か匿名希望選手と結婚をしてしまう。

 

『オラ、おめえに何かしたか?』

 

『自分の胸さ聞いてみれ』

 

 ……から始まったが?

 

『んじゃ、結婚すっか』

 

『んだ!』

 

 で、ゴールインとか。

 

 クリリンとマジュニア、善戦はしたけどやはり実力が足りずに、マジュニアの勝利に終わった。

 

 次は天津飯がマジュニアと戦い、孫悟空とユートかシェンという事になる。

 

 ユートがクジに細工をした結果、カードが少しだけ変わったと云う。

 

 本来だと天津飯は孫悟空と戦い、マジュニアと戦うのがシェンだった筈。

 

 天津飯は四身の術の欠点を突かれて破れてしまい、マジュニアは魔封波返しで神様を封印、勝利した。

 

 そして、現在はヤムチャが試合う予定だったけど、シェンはユートと戦う。

 

 次が孫悟空だ。

 

 ユートの目的はそこ――悟空との試合にある。

 

 ちょっとした介入をしてみようと、そこは過去まで来たのだから試してみたいと考えたのだ。

 

 【絶望の未来】では下手な介入はトランクスが過去へ遡る切っ掛けを無くしかねないし、その為にも彼には超サイヤ人になって貰う必要性があり、原作ならばまだしもアニメ版よろしく未だに超サイヤ人ではなかったし、孫悟飯の死を切っ掛けに覚醒して貰うより他無かった。

 

 だから不介入を貫いて、自分の楽しみやビーデルとの生活を優先したのだ。

 

 人造人間18号を打ちのめしてヤったのも、やはり楽しみ方の一つである。

 

 どうせあの世界の二人はトランクスに破壊される、ならば後腐れも無くヤれるチャンスだろうから。

 

 助けないのか?

 

 大量殺人犯を助けてどうしろと……

 

 千人殺そうが万人殺そうが英雄には成れないのだ。

 

 此方側では無駄な殺生はしないし、クリリンにくれてやるくらいなら……とも考えるだろうが、彼方側の人造人間は理由の如何などどうあれ、普通に屑でしかない思考回路だから助ける気などユートには無い。

 

 

 

 閑話休題

 

 

 

 孫悟空と試合をする理由とは、とある実験をしてみたいと云うのが大きい。

 

 その実験を行うとZ戦士を敵に回しそうなのだが、どうせ現時点では最強たる孫悟空ですら戦闘力が三百より高い程度。

 

 何しろ、普通な修業程度しかしていなかったとはいっても、サイヤ人襲来にて四百弱の戦闘力しか無かった孫悟空とマジュニアだ。

 

 平然と三億とかありそうな人造人間18号相手に、割かし無理えちぃしてしまえる程度に強いユートが、そんな連中を敵に回したとしても恐くは無い。

 

 とはいえ、喧嘩をしたい訳でもないから後々に事情の説明はするけど。

 

 シェンが武舞台の真ん中に立ち、ユートもまた同じく相対して立つ。

 

「最初に言っておく」

 

「おや、何ですかな?」

 

「戯けたフリは要らない。始めから全力で来い」

 

「あっははっ、そんな強い言葉を使わないで下さい」

 

「弱く見えるか?」

 

「ほっ? 面白い方です」

 

 尚、巫山戯た態度を崩さないシェンだが、ナニかを感じたのか少しだけ科白が固くなっている。

 

■■■■■■■■(ならこう言おうか)

 

「なっ!?」

 

■■、■■■■■■■■(神よ、人類を舐めるなよ)?』

 

■■■、■■(何者だ、お主)

 

 完全にシェンは神様としての顔付きとなり……

 

「あの男、神か! 然し、あの言語を識るとはな……奴はいったい?」

 

 マジュニアも警戒感を露わにしていた。

 

 ユートが使った言語は、ナメック語だったりする。

 

 実はユートは閻魔大王と交渉し、世界に害悪な存在を何人か殺す代わりに死者達の個人情報を借り受け、その中から一人だけ生き返らせる許可を得ている。

 

 勿論、誰かしら女性を生き返らせて楽しみたいというヨコシマな考えから。

 

 ビーデルは膨れっ面になったが、既にユートと寝るくらい当たり前になっているから理解しているけど、身が保たないのだ。

 

 普通にユートと寝れば、いつの間にか翌朝でした――なんていつもの話。

 

 だから仕方がないのだと理解ある女で居る。

 

 その際に潰した相手が、劇場版のドラゴンボールZ【超サイヤ人だ孫悟空』に登場したスラッグ。

 

 老化した状態だったし、割と簡単に殺せたから脳を――【風の聖痕】で和麻がやったみたいな感じで――弄って知識を獲た。

 

 ナメック星人だから当然ながらナメック語の知識も持っており、だからこうして現時点ではと注釈が付くものの、神様やマジュニアしか識らない筈のナメック語も堪能だった訳だ。

 

 因みに、生き返らせるべき相手は選出中である。

 

 ユートはスラッグの名前に赤い斜め線――撃墜マークを入れており、スラッグ以外にターレス、クウラ、ボージャックの名前が挙がっていて、ターゲットとなっている事が窺えた。

 

 基本的にはパラレル扱いな劇場版だが、捜せば居るもんだなと思ったユート。

 

 スラッグの場合はナメック人としての知識だけど、他の連中も何かしら美味しい副賞を期待していた。

 

 それは兎も角……

 

「どうやら私の正体は知られている様だ。しかも」

 

 チラリとマジュニアの方を見遣る。

 

「奴にもバレてしまった」

 

「別に構わないだろ?」

 

「……」

 

 苦い表情のシェン。

 

「あの、試合を開始しても宜しいでしょうか?」

 

「あ、やっちゃって」

 

 グラサン掛けた司会者兼審判の言葉に、ユートは軽く答えてやった。

 

「では、試合開始!」

 

 開始の合図と共に動く。

 

「バッ!」

 

 腕を複雑に動かして気合いを一喝、衝撃がユートを襲うが涼風にも等しいのか避けもしない。

 

 髪の毛が煽られただけ、これにはシェンも驚いた。

 

「な、何と?」

 

「やっぱりこんなもんか」

 

 理解はしていたが余りにもひ弱過ぎる。

 

 ユートは瞑目をすると、人差し指を突き出す。

 

 クン!

 

 突き出した人差し指を上に曲げると……

 

「うおっ!?」

 

 シェンの右腕が挙がる。

 

「コズミックマリオネーション……」

 

 ユートが人差し指のみならず、他の指――左手すら使っていくとシェン選手の身体は良い様に動かされ、本人は正に息をする以外は何もさせて貰えない。

 

「その肉体は借り物だろ? それを下手に傷付けるのも忍びない。この侭の状態で場外に落としてやるよ」

 

「くっ!? 莫迦な!」

 

 ポイッと拘束した侭で、ユートはシェンを投げた。

 

 全く何も……舞空術すら発動出来ずドサッ! 場外に落ちたシェン。

 

「じょ、場外っ! ユート選手の勝利です!」

 

 高らかに勝利宣言され、ユートは武舞台を降りた。

 

 マジュニアはそんな試合を観て、ユートに強く警戒心を持ち始める。

 

「何者だ奴は? 孫悟空の他にあんなのが居たとは」

 

 腕組みをしながらユートが退場した場を睨む。

 

「どうやらこの世界、そう容易くは俺のモノに出来ん様だな……」

 

 その後、シェンに呼ばれた悟空は漸くシェン=神様だと知り、マジュニアを斃すべくやって来たと覚る。

 

 だが、それも阻止されてしまった上にマジュニアと自分しか識らない筈の言語を使った点と云い、警戒は怠るなと注意をしてシェンとしての借り物の肉体から抜け出し、天界の神殿へと戻って行った。

 

 次の試合――マジュニアと天津飯の戦いはそれなりに見応えのある試合な為、観客は大盛り上がり。

 

 マジュニアが手は伸ばすわ天津飯が手を増やすわ、奇妙奇天烈な試合。

 

 互いに氣功波を撃ち放っては躱し、空を飛びながらラッシュラッシュラッシュの嵐、マジュニアの方が抜きん出ていた為に天津飯が地上の武舞台に叩き落とされたり、マジュニアが目から怪光線を放って追撃し、ボロボロとなる。

 

 現段階では天津飯こそが孫悟空に次ぐ実力者。

 

 純粋な地球人という意味ではクリリンが最有力候補となるが、元より天津飯は異星人たる三つ目族の末裔なれば、戦闘力の伸びなど孫悟空を除けば頭一つくらい抜きん出ている。

 

 そんな天津飯をしても、マジュニアには及ばない。

 

 最終的には四身拳を使った天津飯を、苦も無く場外に吹き飛ばしてマジュニアが勝利を納めた。

 

 決勝進出である。

 

 そして準決勝第二試合、ユートVS孫悟空。

 

 待ち望んだ試合だ。

 

 武舞台に上がる両雄――

 

「初めまして、孫悟空」

 

「お、応……」

 

「悪いけど、その肉体――破壊させて貰う!」

 

「は?」

 

 ドカンッ!

 

 鈍い重低音と共に観客席の辺りの壁が破壊されて、其処には全身が血塗れになった孫悟空が倒れていた。

 

「悟空さ!?」

 

 悲痛な叫びを上げたのは新婚ほやほや、匿名希望――改め牛魔王の娘のチチ。

 

「ちょっ、ユート選手! まだ開始の合図を出していません!」

 

「おっと、フライングだったかな? ヤジロベェ!」

 

「……何だや?」

 

 行き成り名前を呼ばれ、無視するには恐くて渋々ながら出てきたヤジロベェ。

 

「仙豆を持ってるだろ? 食わせてやれ」

 

「何で知ってるがや?」

 

「良いから食わせろ!」

 

「わ、判ったってぇの……凄まんでちょーよ」

 

 袋に入った仙豆を取り出すと、ヤジロベェは孫悟空の口に入れてやる。

 

 ガリッ! クチャクチャ……ゴックン!

 

 咀嚼して飲み込んだその瞬間、孫悟空のダメージが無くなって復活を遂げる。

 

 ユートはステータス・ウィンドウを操作し、其処から遭遇戦で戦ったフリーザ軍から奪ったスカウターを装着し、スイッチを押して孫悟空をロック。

 

 四五八。

 

 戦闘力が表示された。

 

「よし、上手くいったな」

 

 戦闘民族サイヤ人。

 

 彼らは戦えば戦う程に強くなるが、死に瀕して復活をすると格段にレベルアップしてしまうらしい。

 

 先程までの悟空は精々が三百強だったが、今は何とサイヤ人襲来編初期段階を越えた数値を記録した。

 

 確か、弱虫ラディッツ君が見た数値は四一六。

 

 まだ戦闘の極意に至らぬが故か、未完成なものに過ぎない悟空ではあったが、既にマジュニアには勝てるだけの数値。

 

 まあ、瞬間的に戦闘力を上げられるからまだ油断は出来ないのだが……

 

 戦った訳ではなく一方的に破壊しただけだったし、経験値の蓄積によるパワーアップは出来なかったが、確かな手応えを感じた。

 

「審判」

 

「は? 何でしょう?」

 

「フライングのペナルティとして、彼が大きなダメージを受ける毎にさっきみたいに回復する機会を与えるというのはどうだ?」

 

「え? いや、然し……」

 

 幾ら何でも審判に過ぎない彼にそんな権限は無い。

 

「悟空はどうだ? もう、戦いたくないなら反則勝ちでも構わないぞ」

 

「冗談じゃねー! 折角、おめぇみてーなつえー奴と戦えるってぇのによ!」

 

「フッ、流石だね」

 

 サイヤ人の性だろうか、ユートの圧倒的というのも莫迦らしい実力を知って、それでも戦いたがる。

 

「ヤジロベェ、仙豆は残り幾つ有る?」

 

「四つだがや」

 

「なら、最低限で四回までコンティニュが可能だね」

 

 仙豆は一粒食べれば十日は腹が保ち、如何なる傷も瞬時に治してしまう奇跡の食べ物である。

 

 病気までは治せないから【絶望の未来】では孫悟空がウィルス性の心臓病により死亡、人造人間との戦いには参加出来ずに居た。

 

 とはいえ、先程に受けた傷ならば簡単に治せるし、当然ながらサイヤ人の特性でパワーも上がる。

 

「審判、取り敢えず両選手が納得尽くだ。大会本営で審議する価値はある筈だ」

 

「……判りました」

 

 試合中断を宣言してから急いで大会本営に通達……一時間後に再び審判がその姿を現した時、観客席での全員が固唾を呑んで彼からの審議結果に耳を傾けた。

 

「ええ、審議の結果ですが……ユート選手も孫悟空選手も了承しており、尚且つ試合を流すのは良くないとの事で、この試合を行う事を宣言致します!」

 

『『『『『わああああああああああっっ!』』』』』

 

 試合が続行されるとあって観客が沸き上がる。

 

 勿論、先程みたいな怪我をする事が前提になるが、本人がヤル気なら妨げても仕方がない。

 

「それでは改めまして……試合開始!」

 

 漸く試合が始まった。

 

 今度は一撃で沈めるのではなく、戦闘経験を積ませる意味から普通に戦う。

 

 ユートは戦闘力に換算して凡そ八〇〇程度に力を出しており、倍にも近い事から悟空はユートに対し全くダメージを与えられない。

 

 現在、氣以外の力を全く使ってはいないユートは、戦闘力に関してもツフル人由来のスカウターに当て嵌めた数値で計れた。

 

 とはいえ、素の力だけで何処ぞの特戦隊隊長を一撃出来る為、まともに氣を籠めれば普通に宇宙の帝王や人造人間とも戦える。

 

 量も質も上等なだけに、単純な戦闘力も高い。

 

 だからわざわざこんなに落とし戦うのは却って苦痛となるけど、ユートの目的は悟空の抹殺なんかではあるまいに、意味も無く力を上げて戦えない。

 

 そういう意味で云えば、夜の御相手を死者の中から選ぶべく、スラッグなどの強者の抹殺をするというのはストレス解消にもなる。

 

 生者より死者を御相手に選ぶのは、死者だったならある程度はユートが自由にし易いからだ。

 

 肉体の再生で人妻だろうが老婆だろうが、若々しく処女の状態にまで戻してしまえば良いし、夜の御相手で生き返れるならと思う者だって居るだろう。

 

 事実、ユートは六〇近い年齢だったとある魔導科学者を二十歳半ばくらいにまで若返らせ、患う病すらも癒してしまっている。

 

 若返れば相当な美女で、御礼にと閨で御相手をしてくれたので試したら、中々に具合が良くてラッキーだったと思った。

 

 アニメなどでの知識上、五歳程度の娘と二人暮らしだったし、恐らく娘が生まれて割とすぐ死に別れたか離婚したのか、いずれにせよ処女ではないだけで経験は少なかったが、胎内の襞の作りが非常に良かった事も相俟って、拾い物として手放せなかった程。

 

 後に娘を二人加えての、親子姉妹丼はユートを楽しませてくれた。

 

 

 

 閑話休題

 

 

 

 ユートの攻撃は苛烈を極めており、一撃を喰らえばそれだけで皮が裂け骨が砕けていく。

 

「ぐはっ!?」

 

 ゲーム【ドラゴンボールZ 超武闘伝】に於いて、孫悟空のみが使えた必殺技――メテオスマッシュ。

 

 武舞台の端から端にまで蹴り飛ばし、追い付いたら上空に吹き飛ばして両手を組んで地上にハンマーの如く振り落とす。

 

 武舞台が破壊されつつ、全身が砕かれた孫悟空の姿が痛々しく見えた。

 

「イヤァァァッ! 悟空さが死んじまうだ! 新婚で未亡人なんておらやだよ! 死なねーでけろ!」

 

 そういえば孫悟空を抹殺してメリットは有ったか、チチを無理矢理にモノにする野望を持っていれば。

 

 まあ、確かに美少女――そろそろ少女はキツい年齢だが――なチチなだけに、後々を鑑みず動くバカならユートも殺っただろうが、流石にそれは有り得ない。

 

 ユートが死者を選ぶ理由の一つ、それはこの世との縁が切れていれば原作などに影響が殆んど出ない――というのがあるのだから。

 

 この世界、可愛いからと原作の人物に手を出したら面倒臭い事になり易い。

 

 【絶望の未来】に於けるビーデルは、そもそも恐らく原作の頃には死んでいただろうし、生きていたとしても全く世界に影響を与えなかった筈だから例外で、面倒を避けたからブルマやチチには近付かなかった。

 

 ランチは居場所そのものが判らなかったし。

 

 人造人間18号の場合、いずれはトランクスに破壊されるのだし、後腐れが無かったからヤる為だけに手出しをしたのだ。

 

 数年間の禁欲生活に彩りが欲しかったのもある。

 

 何しろ、助けたばかりの頃には十一歳の子供だったビーデルも年々、原作へと近い容姿になってきていたから我慢も辛い。

 

 だから確実に美人でありながら後腐れの無い18号とは、性欲解消に体の良いダッ○ワイフには丁度良かったのである。

 

 尤も、頼めばビーデルが幾らでもとはいかないが、相手してくれたのは18号をヤった後になって知った事実だったり。

 

「ヤジロベェ」

 

「判ってるべ」

 

 ヤジロベェが仙豆を悟空に食わせると、カッと目を開いて起き上がった。

 

「いつつ、やっぱスゲーなおめぇよ」

 

 堪えてない訳ではなかったが、やはり自覚は全く無くとも戦闘民族サイヤ人。

 

 強い奴との戦いに飢えているかの如くだ。

 

 まあ、宇宙の帝王と戦ったサイヤ人の王子みたいにならないのは、絶妙な手加減をしているからか性質なのかは判らない。

 

 恐らく後者だろう。

 

「仙豆はもう終わりだったよな?」

 

「んだ、だから次におんなじ事になったら終わりきゃーもよ」

 

「いや、必要は無い。これで試合も終わりだからね」

 

 ピピピ……

 

 スカウターに表示された数値――一二五三。

 

 ラディッツの一五〇〇に程近い。

 

 ユートも既に二〇〇〇にまで戦闘力を上げている。

 

「これなら数年間、普通に修業をするだけでも充分にラディッツと戦えるな」

 

 実験の結果は満足のいくもので、ユートを歓喜させたものだった。

 

 此処でラディッツを死なずに斃せれば、原作の通りにセル戦が推移したてしても悟空は普通に生き返る。

 

 七年間も妻や息子を放っておく事もあるまい。

 

 それはオマケ程度の話に過ぎないが……

 

 ラディッツ戦で悟空が生き残ったとしても、界王星にはユートが連れて行けば済む話だ。

 

 ベジータやナッパと戦う支障など起きない。

 

 ユートは場外に出る。

 

「へ?」

 

「審判、僕は今何処に居るか判るな?」

 

「あ、場外! 孫悟空選手の勝利です!」

 

 審判はプロ根性を出し、悟空の勝利を宣言した。

 

 また、決勝戦でマジュニアと戦った悟空だったが、呆気なく終わってしまう。

 

 そりゃ、戦闘力が倍以上も離れていればマジュニアに太刀打ちなど出来ずに、悔しさからか捨て台詞を残して飛んでいったと云う。

 

 第二三回天下一武道会、孫悟空の優勝はマジュニアがあっさり敗れた事も手伝ってか、パパイヤ島が更地にもならず盛り上がりにも多少は欠けたが無事終了。

 

 悟空とチチの結婚式に、悟空を散々っぱら痛め付けたユートも呼ばれ、盛大に祝われたのである。

 

 それから数年間だけど、ユートはターレスを捜してビーデルと宇宙へ出た。

 

 その間にも御相手捜しをしたが、面白い経歴を持つ女性を見付ける。

 

 種族:サイヤ人

 

 名前:ギネ

 

 夫:バーダック(故)

 

 長男:ラディッツ

 

 次男:カカロット

 

 気は強そうだったけど、サイヤ人には余り見られない優しい瞳、顔もそれなりに整っていたしサイヤ人は八〇歳までは若者だから、死んだ頃の年齢なら地球人で云えば二十歳半ばの筈。

 

 性欲は低いがサイヤ人であればタフで、ビーデルよりは保つだろう。

 

 上手く説得して引き込もうと、ユートは悪そうな笑みを浮かべていたと云う。

 

 

.




 試しに書いてみたけど、グダグダ感が半端無いな。連載より短くする為にバッサリと切ったし。

 パパイヤ島が更地にならなかったから、三年後には普通に第二四回天下一武道会を開催してる気が……

 あばばばば!?



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