オラリオで安らぎを提供するのは間違っているだろうか   作:瀧栄 瑛

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なんとか投稿出来ました……

遅くなった理由はあとがきで話しますので、まずは本編をお楽しみください。



どうでもいい話ですが、作者は今日誕生日だったり……


常連客~ベル・クラネル~

ベル君はウチのバイトのヘスティアさんが主神であるファミリアの唯一の団員だ。そのためにソロでダンジョンに潜っており、強くなるために、そして二つの目標のために日々頑張っている。

ここまでは純粋ないい子のように思えるが、そのうちの一つの目標が少し変わっている。一つは

 

 

「英雄になりたい」

 

 

という少年らしいものなのだが、もう一つは

 

 

「可愛い女の子と出会ってハーレムを作る」

 

 

というもので、初めて聞いた時は思わず顔が引き攣ってしまった。ベル君はあまり男らしいとは言えない見た目な上に、実際に話してみると、「ハーレムを作る」なんて言っているのが不思議なくらい純粋で初心な子なので違和感がすごい。

ベル君はたまにヘスティアさんと一緒に店を手伝ってくれるのだが、以前接客をしてもらった時に女性客の一人に大変気に入られたようで、好意的に話しかけられると顔を真っ赤にしてそそくさと注文をとって逃げて来たくらいだ。ちなみに、ヘスティアさんはその様子を見て頬を膨らませていた。

 

ベル君のハーレム願望はどうやらおじいさんの影響によるものらしいが……そのおじいさんに色々と問い質したいものだ。

 

さて、そんなベル君はうちの常連客の一人でもある。冒険者という立場柄、来るのはほぼ夜のバーの時間なのだがその時には『スブラキ』という極東の「焼き鳥」という料理に似た料理と『グリークセラーズ』という白ワイン、『サガナキ』というチーズを油で焼いた料理をよく注文していく。故郷いた頃を思い出すようで、食べている時にはたまに思い出話をしてくれる。その時の表情が楽しそうで、弟がいたらこんな感じなのだろうかと思いながら話を聞いている。

 

 

 

 

 

ある日のこと、ヘスティアさんがバイトのシフトをずらしたいと言ってきた。彼女がこんなことを言うのは初めてで、シフトのことは了承したが、何があったのか気になってしまい、昼の仕事にあまり集中出来なかった。まだ落ち着かないままバーの時間に向けて店の準備をしていると、店の扉が開く音とヘスティアさんとベル君の声が聞こえてきた。

 

 

「ヘスティアさん?それにベル君も?なにかあっ……ベル君!?その怪我は!?」

 

「あ、レイさん。ダンジョンでちょっと無茶しちゃいまして」

 

「ちょっとなんてもんじゃないだろう!全くキミってやつは!」

 

「う……ごめんなさい、神様。」

 

「ベル君はとりあえず座って。ヘスティアさんは一緒にいてあげて。今日はバイトはいいから。」

 

そう言ってヘスティアさんと、全身傷だらけになって体を支えてもらっているベル君を座らせた。ベル君は相当疲れているようだが食欲はあるらしく、いつものメニューを注文してきた。その頃にはバーの開店時間になってしまったため、ベル君達に閉店後も残っててほしいと伝えておいて店を開くことにした。

 

ベル君達をちょくちょく気にかけながら閉店の時間まで働き、後片付けも済ませてベル君達のいる席に座る。

 

 

「とりあえず、何でベル君がそんなに怪我をしてるのか聞いても?」

 

「はい。実は──」

 

 

それから色々とベル君から聞いた。

 

ダンジョン5階層でミノタウロスに遭遇したこと

助けてくれたアイズ・ヴァレンシュタインに惚れたこと

直接ではないが、自分では釣り合わないと言われたこと

それが悔しくてそのままダンジョンに行ったこと

そして何より

 

 

 

──「強くなりたい」という純粋な想いを。

 

 

 

ベル君の目はとても真っ直ぐで、確かな強い意志見えた。だから僕は

 

 

「ねぇ、ベル君。僕に何か手伝えることはないかな?」

 

「え?」

 

「今の話を聞いて思ったんだよ、何か手伝いたいって。別に頼まれた訳じゃないし、もし必要ないならそれでも構わない。」

 

「でもレイさん、この店はどうするんですか?」

 

「そこは大丈夫。店に影響は出させないさ。」

 

「でも……そう言ってくれるのは嬉しいんですけど、手伝いって何を?」

 

「例えば……ベル君に戦い方を教えようと思ってる。これでも元レベル4の冒険者だったんだし」

 

「「えぇっ!?」」

 

 

二人にすごく驚かれた。そんなに驚くようなことなのかな……

 

 

「本当ですか!?……ッ!」

 

「落ち着いて、怪我に響くから。わざわざこんな嘘をつく理由はないよ。ベル君ってナイフをつかってるだろ?なら体術は絶対に必要になる。僕は体術メインでダンジョンに行ってたし、たまに小太刀も使ってたから多少の違いはあるだろうけど教えられるはずだ。」

 

「そういうことでしたら是非お願いします!」

 

「僕からも頼むよ!君になら安心してベル君を任せられる。」

 

 

そう言って二人は頭を下げてきた。二人からはどれだけ本気なのかが伝わってきた。……なら僕は僕にできる限り最大のサポートをしよう。自ら提案したとは言え、ここまで真剣に頭を下げているんだ。二人が望みを叶えられるようにしっかりと鍛えてあげなきゃ失礼だ。

 

 

「じゃあ今日のところは家に泊まってきなよ。もう遅いし、

明日は定休日だからゆっくりしていっても大丈夫だよ。」

 

「そこまでは流石に悪い……と言いたいところだけどベル君も限界が近いみたいだし、お言葉に甘えることにするよ。ありがとう、レイ君。」

 

 

ヘスティアさんが言った通りのようで、気が緩んだのか、ベル君はだいぶ眠そうにしていた。

 

「ほら、ベル君。背中に乗って。連れてくから。」

 

「……すみません。ありがとう、ござ、います…レイ、さ…」

 

 

ベル君は背負われるとすぐに眠ってしまった。本当に限界だったようだ。残らせてしまったことを申し訳なく思いつつ、明日はどうするか、稽古は明後日からにしようかなどと考えながら、ベル君を起こさないように歩き出した。

 

 




ここまでご覧頂き、ありがとうございました。

誤字脱字や質問などがありましたら遠慮なくいただければと思います。


また、現在この作品は

UA900越え&お気に入り10人突破

となっており、作者は非常に驚いています。

この結果をみたとき思いっきりコーヒー吹き出しました。
読んで下さった方々、お気に入り登録して下さった方々には頭が上がりません。

これからも本作品を楽しんでいただければと思います。


さて、「今週の投稿が難しい」と言った理由ですが、端的に言いますと『大学受験が失敗して落ち込んでいた』ということです。
けっこう凹みまして、今朝やっと気持ちが落ち着いてきたので投稿できました。


ストーリー自体は何話かストックがあるので少なくとも再来週までは確実に投稿できますので、来週をお楽しみに。







大まかな料理解説ってあった方がいいですかね?
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