オラリオで安らぎを提供するのは間違っているだろうか 作:瀧栄 瑛
―レイSide―
あれから2日後、ベル君の怪我もある程度治して休みも取らせたので、ベル君にトレーニングをつけるために僕達はオラリオの外壁の上にいた。
「さて、ベル君。早速だけど全力で戦ってくれ」
「へっ?」
「まずは現段階での君の実力が知りたい。詳しいトレーニング内容はそれから決める」
「そういうことでしたら……いきます!」
ナイフを抜いて突っ込んできたベル君の攻撃を避ける。攻撃を見切り、体裁きや重心移動に注視しながら適宜、反撃を加えていく。重心のブレは思っていたより少なく、ソロで潜っていただけあって実戦的な動きではあったが、甘いという評価を下さざるを得ない。
「振りが大きい。ナイフの利点を活かせてない」
「今のは回避できる!」
「視野を広く!多対一ですぐにやられるよ!」
そのままベル君の体力が尽きるまで戦い続けた。
―ベルSide―
「はぁっ…はぁっ…どう、ですか…?」
「うん、大体わかった」
すごいなぁ……一回戦っただけでわかるなんて、元レベル4のすごさがわかる。僕の攻撃は掠るイメージすらできないし、汗一つかいてない。僕も、こうなりたい。こうならなきゃいけな「じゃあ、次いこっか」……え?まだ一分くらいしか経ってないんだけど……
「ん?どうしたの?」
「え、あ、もう少し、休んでも?」
「あ〜……うん、わかった……回復力が弱い?じゃあそこもかな……」
……過酷そうだなぁ……
―レイSide―
早朝、ベル君の1回目の鍛練を終えて店へと帰ってきた。開店まで約30分なら、まぁ間に合うだろう。
ちなみにヘスティアさんは
「ちょっとの間ベル君を頼むぜ!僕は行かなきゃいけないとこがあるから〜!」
と、どこかへ行ってしまったので、バイトの子と2人でやらなくてはいけなくなってしまった。それをバイトの子──エリーゼ・フィーベルさんに伝えると
「ワタシは問題ないですけど、ヘスティアさん大丈夫ですか?最近になって急に休み始めて……」
「まぁ、ヘスティアさんは今まで休まなかったし、それを考えたら少しぐらいはね?」
「えぇ〜!それを言うならワタシも休んでないですよ!ワタシもちょっとくらい甘やかして下さい!」
彼女は店のたった1人の厨房担当だ。1人で全ての調理は大変というかだいぶキツいはずなのだが、完璧にこなしている。というのも、彼女には料理の才能があったようで、1週間程で全てのメニューのレシピを覚えて作れるようになり、その1週間後には1人でも対応できるようになったのだ。
「う〜ん……まぁ、うちの厨房担当ってエリーゼさんしかいないからどうしても頼りっきりになっちゃうし、かと言って雇うのもなぁ……」
「雇おうと思えば普通にいけますよね?」
うん、まぁそうなんだけどさ……
「なんと言うか、今のメンバーでやるのが自然な感じだよね。こうやって落ち着いてやっていくのが一番好き…かな。それに料理は僕も作れるし、2人で一緒にやるの楽しいしね」
「あ、あー……またそんなことさらっとなぁ……」
「ん?そんなことって?」
「いえ、なんでもないです……ほら、仕事しましょう」
彼女に背中を軽く叩かれて 、仕事に戻ることになった。いつも素直な彼女なのだが、たまにこうやってはぐらかすような言動をとる。何故かはよく理解してないのだが、たまにヘスティアさんがすごくニヤニヤしてこっちを見てるので、その時はちょっと仕事の分量を増やしてる。
甘やかす、か……まあヘスティアさんも一応お休みってことになってるし、今年は丁度定休日だからいけるかな?
「エリーゼさん、よかったら怪物祭一緒に行きます?」
「……へっ!?でも、店!?いや、それより、一緒にってデデデデートですか!?」
「店は定休日ですよ。まぁ、デートになりますね。嫌だったら断ってくれても」
「行きます!!絶対に行きます!!むしろ行かせてください!!」
「喜んでくれたならよかった。詳しくは仕事が終わったら決めましょうか」
「はい!」
こうして、僕はエリーゼさんとデートに行くことなった。
思ったより筆が進まず、なかなか投稿できませんでした。
多分今後も週末投稿になるかと……
次回からは怪物祭編。何話かになるかは見通しがついてませんが、楽しんでいただければ幸いです。
軽くオリキャラ紹介
エリーゼ・フィーベル 女性 19歳
店の厨房担当。見た目はバンドリの大和麻弥の眼鏡なし。性格は素直で明るく、真面目。料理に関しては元々の才能とも合わさって、目を見張るほどの成長を見せる。レイに好意を寄せているが、兄としてか異性としてかは不明。ヘスティアとベルとの仲は良い。