これは!!!!!ニア参戦!!!!
しないだろうなぁ。フィギュアか切り札止まりでしょう。
とにかくレックス参戦を心待ちにしてます。
◇◇◇◇◇
「さて、そろそろメレフ特別執権官が来る頃かな…」
領事館の中の一室で、一人の男性が紙をとんとんと整理し、机の上に置く。
トントン。扉を叩く音だ。
「どうぞ。」
男性が声を出すと、扉が開いた。
「久しいな、パクス。」
「お久しぶりです。メレフ特別執権官。」
メレフは部屋のソファに腰をかけ、彼女のブレイドであるカグツチも腰をかけた。
「セリオスティーでもいかがでしょうか?」
「ありがたくもらおう。」
パクスという男性はセリオスティーを淹れ、メレフとカグツチの前に差し出す。
「そこまで堅くならなくても良いのだぞ。」
「しかし…領主であるとはいえ、一応は目上の方ですし…」
「近頃、堅く話しかけられることばかりでな。昔の仲間のように心置きなく話せる相が欲しいのだ。」
「そうですか…」
パクスは自分の分のセリオスティーを淹れ、ソファに腰をかける。
「セリオスティー…懐かしい。ホムラの好物でしたね。」
カグツチが高貴な振る舞いでティーカップを口へ近づけて飲む。
「ホムラか…懐かしい名ですね。」
パクスが口を開く。
「まだ私が警備長だった頃を思い出します。彼らは強敵でしたね。」
「ああ。さすがは天の聖杯だ…彼女が真の力を発揮した今では、帝国最強のドライバーも敵ではないだろう。」
「あれから早20年ですか…メレフ様のおかげで私はこのグーラの領主まで昇格することができたことを、心から感謝します。」
「君はモーフ君よりも有能だしな。それに彼のような野心も持ちえていない。」
「わざわざ戦うことは私も好きではありません。戦場よりも、ここのような場所が私にお似合いだと思います。」
「ふふっ、確かにそうだな。」
メレフが微笑んだ。
「ところで例の件だが…」
「あぁ、コアクリスタルが盗難されたという件ですね。」
「一応私のほうでも調査はしているが、そちらのほうで何か情報は手に入ったか?」
「犯人、ショットの顔写真が手に入りました。人相書きよりも忠実です。」
パクスは写真を取り出し、メレフに見せる。
「私が見た人物と同じだ。」
「それは良かった。逃走する彼を撮影したという方が居りましてね。その人物からの提供です。」
「ほう…」
メレフが写真を見ていると、コンコンと扉を叩く音が聞こえた。
「失礼するよメレフ。」
「あら、ワダツミ。」
カグツチが部屋に入ってきたブレイドに真っ先に気付いた。
「どうしたの?あなたは輸送船の監視をしていたと思っていたけれど…」
「私がワダツミに頼んだんだ。ペルフィキオについて調べてくれと。」
「なかなか面白い情報が手に入ったよ。どうだい?」
「ぜひ聞かせて欲しいな。」
メレフが返事をすると、ワダツミは説明を始める。
「ペルフィキオ…コアクリスタルを狙うテロリストだね。判明している構成員はアヴァリティア商会前会長、バーンの息子の“ガーン”…炎を操るブレイド、バクエンのドライバー“ショット”。そして2年前、ルクスリアで起きた爆発事件の犯人“アリア”…だがこれは構成員の一部でしかないみたいだ。」
「他にもペルフィキオのメンバーが?」カグツチが問う。
「ああ。まだ噂でしかないが、フォンス・マイムにその一人が居るという。そして彼らを取りまとめる“ボス”と呼ばれる存在…」
「そのボスについて、何か情報はあるか?」メレフが問う。
「残念ながら、ボスの正体はまったくの不明だ。各地の情報屋を探ったが、ボスの正体を噂でも知っている人物はいないようだ。」
「そうか…」メレフが肩を落とす。
「ともかく、今はショットの行方を探るしかないな。グーラに居ることは間違いない。」
「メレフ様、もう行くのですか?」
パクスがメレフに声をかける。
「ああ。私自身で情報を集めようと思う。――――――昔のことを話せるのはネフェル亡き今、私のブレイドと、君、パクスぐらいしか居ないんだ。また来るさ。」
「ええ。セリオスティーを用意して待っております。」
メレフはパクス領主に別れを告げ、ワダツミ、カグツチと共に領主館を後にする。
◇◇◇◇◇
「あぁ、メレフ様~」
「まだ言ってんのかよ…」
二人はカフェ・サヴィーの椅子に腰をかけている。
「リストさんの話によると、最低でも3日は船が出ないのか…3日も何してようかなぁ…」
「メレフ様~」
「おい、聞いてんのか?」
「ん?あぁごめん、メレフ特別執権官のこと考えてた。」
リュウギが深くため息をつく。
「まったく…どうするんだ?とうぶん船は出ないってさ。」
「どうするって、私達が犯人でも捕まえない限り出航しないんじゃない?」
「犯人を捕まえる…それだッ!」
リュウギは突然立ち上がった。
「捕まえるって…犯人を!?」
「ああ、そうすれば船も出航するだろ?」
「まぁ、確かにそうだねぇ…」
ミントが腕を組む。
「あー…でもやめた。」
「ええっ?どうして?」
「厄介ごとには巻き込まれたくないし…」
「じゃあ変な決意しないでよっ!」
二人が痴話喧嘩を始めだした。そんな彼らに近づく一人の女性。
「思いついたこと言っちゃったんだよ、そこまで怒るか普通!」
「別に怒ってないって!でもちょっといいかなって思ったの!」
「あー…すまない、少し話いいかな?」
ミントがその女性を怒りの目を持続させたまま見上げる。
しかし、その瞬間目の色はハートに変わった。
「あっ…あなたはッ…メレフ様!?」
「少年、このような顔の男を見かけなかったか?」
メレフが写真を取り出し、リュウギに見せる。
「こいつって…」
リュウギは目を大きくして写真を見つめる。
「見かけたのか?」
「確かに昨日会ったことはあります…でも、トリゴに来てからは一度も見ていません…」
「そうか…昨日ということは、グーラにいるということだな?」
「はい…おそらく、まだグーラにいるかと…」
「すまない。情報提供感謝する。」
メレフは少年に礼を言い、立ち去っていく。
「待ってくださいメレフさm…メレフ特別執権官!」
ミントが大声でその名を叫ぶ。
「な、なんだ…君?」
「あ、あのー…そのー…」
ミントがメレフに近づき、どこからか色紙とペンを取り出す。
「サ、サイン下さい!」
ミントがメレフにそれを差し出す。
「ま、まぁ別にいいが…」
メレフは少し動揺するが、その色紙とペンを受け取り、不慣れにサインを描く。
「―――すまない、サインなんて普段からあまり書かぬもので…」
「そ…そんなことないですっっっ!素晴らしいです!達筆というか…なんというか…」
ミントは顔を真っ赤に火照らし、とても嬉しそうだ。
その顔を見て、メレフもどこか嬉しそうだ。
すると、メレフは今質問した少年へと顔を向ける。
「…少年」
「え?俺ですか?」
「―――美しく、黄色い瞳だな。“彼”を思い出すよ…」
「え?彼って…」
リュウギが少し動揺する。
「いきなりすまないな。つい口から出たもので…では失礼する。」
メレフは背中を向け、トリゴの街を進んでいく。
「いいなぁリュウギ…美しく黄色い瞳だってさ。私も言われたいな…「美しく、青い瞳だな…」って!言われたらどうしよ~!フヒヒ。」
「なぁミント、あの写真って…」
「写真?私はメレフ様しか見えなかったよ。」
「おいおい…メレフが見せた写真。あれはペルフィキオのショットだったんだ。」
「ええっ!?私を殺した…アイツ!?」
それを聞いてミントは顔色を変えた。
「許せなぁい…!リュウギ!ショット捕まえようよ!」
「ええっ!?俺は厄介ごとはあんまり…」
「いーじゃん!捕まえれば恨みもそれほど買われないって!それに復讐ついでにスペルビアまで行く道、開けるし!」
「…ったくしょうがないなぁ。でも、戦うのは俺なんだからな?」
リュウギがミントにそう言うと、ミントは腰から短剣を取り出す。
「さっき護身用に買ってきたの。ドライバーほどじゃないけど足手まといにはならないよ?」
「分かった。じゃあ行こうぜ。まずリストさんに行くって報告…」
「しなくていい!止められちゃうって。黙って行こう。ね?」
「あいあい…」
ここで人物紹介
〈メレフ〉
スペルビア新帝国の特別執権官。“帝国の宝珠”と呼ばれるブレイド、カグツチを相棒としている。もう一人、ワダツミというブレイドも存在する。
その強さから、“炎の輝公子”の異名を持つ。
かつて楽園に行った一人。20年経ってもその美しさと強さは健在である。