いっそゴリラ仲間にしてアイオーンぶっ叩けばいいのに。
大きな光の中から、ナックルクローを持った男が現れた。
ツバキ…その人物は体中に青いラインが走り、黒い体に顔は無機質。耳は槍のようにとがっている。
ブレイドだ。
「まさか…同調した…?」
リュウギが驚きの顔を浮かべる。
「馬鹿な!?同調資格のない人間が…ブレイドと同調できる筈ががない―――」
バクエンが驚嘆した顔でツバキという名のブレイドを見つめる。
ツバキはミントに手を伸ばし、掴むのを待っている。しかし、ミントはツバキをずっと見つめていた。
「…あぁもうじれったいな!早く立てよ!」
ツバキがミントの手を引っ張り上げて立たせる。
「え?あぁ…ごめんごめん…」
「―――ったく。新しいドライバーさんはこんなトロいのか?心配でたまらないな…」
ツバキがため息をこぼす。
「と、トロくなんてないよ!ただ…ブレイドと同調できたのが不思議で…」
「不思議に思うのは後にしろ。今は…あいつを倒すんだろ?」
ツバキがショット、そしてバクエンの方へと目を向ける。
「ほらよ。とりあえず…勘で行け。」
ツバキはナックルクローをミントに手渡す。そしてナックルクローを装備した。
「へぇ…これがブレイドの武器かぁ…」
ミントが恍惚の表情でナックルクローを見つめる。
「おい、来るぞ!」
「ええっ!?」
ショットが
「うおォッ!?」
ミントがとっさにナックルクローを顔の前で構え、ショットの攻撃を防ぐ。
「生き返ったり…同調できないはずなのに同調したり…お前ほど俺の腹の虫を怒らせたやつはいねぇ…!」
「悪いけど、私はこう見えて運が良いの!」
ミントがナックルクローを思い切りショットの腹へと入れる。
「ぬぐぁっ!?」
ショットはその攻撃を受け、大きく後ろに後退する。
「ツバキ!お願い!」
ミントがナックルクローをツバキに渡す。
「おう!俺の底力見せてやるぜぇ!」
ツバキが大きくジャンプし、空から拳を掲げて突き落とす。
「ランディックブレイク!」
その攻撃が当たった瞬間、石や土が跳ねて飛び散った。
「土属性か…よし!」
リュウギは大剣を持ち、ミントとツバキのほうへ走り出す。
「ミント、コンボだ!」
「え?コンボって?」
「まぁ見てなって!」
大剣の文字が「炎」に戻り、リュウギは天に大剣を掲げる。
炎を纏った大剣で、ショットとバクエンを保管庫の外へと飛ばしていった。
「ざっとヴォルケーノ…ってとこだな!」
「コンボ?―――ヴォルケーノ?―――なにそれ?」
「ブレイドコンボ。ブレイドが属性にあった攻撃を出し、相手に大ダメージを与えるってわけだ。」
「へぇー…そんなのあるんだ。」
リュウギとミントは走り出し、外へと飛ばされたショットとバクエンを追う。
「ショット…これは予想外だ…」
「あぁ…だが所詮ガキだ。追い詰めていい気になってるところを叩く!」
バクエンがショットに力を送り、ショットは金色のオーラを纏って走り出した。
ミント、ツバキ、リュウギとショット、バクエンの戦いが再び始まった。
ミントはナックルクローを装備してショットに次々と攻撃を与え、リュウギも大剣を振るう。
ショットはその攻撃を跳ね返しながら、反撃のチャンスを伺っている。
「ハッ!その程度の攻撃でぇ…俺を倒せるとでも思ってんのかぁッ!」
二対一。本来なら劣勢であるはずだが、ショットはそれを感じさせないほどの気を感じさせ、逆に二人がだんだんと劣勢になっていく。
「ごめん。私あんまり戦ったこと無くて…」
「仕方ないさ。サルベージャーなんて戦う職業じゃないだろ?」
話を交わしながらも、劣勢は変わらない。ショットとバクエンのその強さは伊達ではない。
攻撃を避け、的確に剣を突いてくる。
「どうした?運が良いんじゃないのかぁ?」
「うっさい…!」
ショットの攻撃を受け、リュウギは後ろに下がっていく。
「ダメだ…このまま戦っていても、あいつを倒すのは難しい―――」
「ハッハッ!降参するってのかぁ?」
ツバキがショットの方を向く途中、何かが目に入る。
「なぁ、あいつのブレイドって炎属性だろ?」
「あぁ。そうらしいけど…」
「なら水に弱い。あれを見てみろ」
ツバキが指さした先は大きな給水塔。
雨などで水を貯め、作物を育てる為に利用するのだ。
「そうか―――給水塔か!」
リュウギがミントのほうを向く。
「あと少しだけ走れるか?」
「もちろん!どこまでだって走るよ!」
3人は駆け出し、コアクリスタル保管庫から遠ざかっていく。
「あいつら…逃げるつもりか?」
「逃がすものか。借りはしっかり返さなきゃなぁ!」
ショットとバクエンは走り出し、逃げた三人を追いかける。
「ミント、お前のアンカーショットって使えるか?」
「え?使えることは使えるよ。ただあんまり得意じゃないけど…」
「十分。来るぞ!」
「ここまで逃げてなんのつもりだ?」
リュウギはその問いに返答せず、剣の先から炎を放つ。
「芸がねぇ奴だなぁ…その程度の攻撃、かすりもしねぇよ!」
炎を
支柱は熱され、赤く溶け始めている。
「よし、今だ!」
リュウギが合図を出し、ミントがアンカーショットを放ち、給水塔に突き刺さる。
「ぐっ…おもっ…」
ツバキが手を添え、ともに引っ張る。
その様子を見て、ようやくショットとバクエンは背後に給水塔があるのに気付いた。
「給水塔…まさか!?」
バクエンとショットが足を後ろに引いたのと同時に、給水塔はこちら側へと向かって倒れた。
大量の水が流れだし、バクエンに覆いかぶさる。
「ぬ…ぐぅ」
「どうしたバクエン!この程度…」
「ダメだショット…体が濡れて力が送れない…!」
バクエンは苦しみながら、水の中で倒れ、膝をつく。
「チッ…あいつら、どこへ消えた…?」
ショットが剣を持ち、あたりを見回す。
その時、頭上で赤い光が灯された―――炎だ。
リュウギが大剣に炎を纏わせ、大きく構えている。
「終わりだ…!バーニングゥ―――ソードォォーッ!」
炎を纏った大剣を大きく振り落とす。ショットは力の送られていないその
しかし、その勢いに耐え切れず