ゼノブレイド2.5   作:ナマリ

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スザクのキズナリングようやく全部解放しました。長かった…


“両親”

◇◇◇◇◇

 

 

 

「そういや思ったんだけどさ。」

 

「ん、何?」

 

巨神獣(アルス)船に乗り、スペルビアを目指す5人…ブレイドを含めて。

リュウギとミントは体を乗り出して、風を感じている。

そろそろ夜も明けてきそうだ。

 

「ミントの父さんと母さんって、どういう人なんだ?」

 

「私の、父さんと母さん?」

 

「ん…あぁごめん。最初にミントが死ぬとき、父さんと母さんのところに行けるって言ってたからさ…」

 

「まぁ気になっちゃうよね…」

 

ミントはうつむきながら言った。

 

「私の父さんと母さんはもう死んじゃってるんだ。まだ私が5歳ぐらいの頃に。」

 

「どうして死んじゃったんだ?モンスターに襲われたとか?」

 

「いや、殺されたの。」

 

「殺された…?」

 

「うん。父さんと母さんは旅人でさ。リベラリタス島嶼郡(とうしょぐん)にちょうど寄ってたんだ。そこで金髪の男に道を聞かれたんだ。」

 

辛い思い出だが、ミントはその時の様子を思い出しながら語る。

 

「父さんと母さんは道を教えて、そのまま立ち去ろうとしたんだけど―――突然、その男が父さんと母さんを後ろから刺し殺したの。」

 

雨が痛いほど激しい夜だった。

 

「私は怖かった。父さんと母さんを置いて逃げていった。」

 

その男は父と母を殺し、満悦といった顔をしていた。

雨のせいで泥となった地面を走るのは辛く、体力もより奪われる。

その男は返り血を受けた顔でこちらを見ていたが、追いかけようとはしていない。

 

「それで、近くにあったイヤサキ村ってとこで保護された。旅人だったから地元とか、ふるさとっていうのがなくて。」

 

リベラリタス島嶼郡(とうしょぐん)のイヤサキ島に存在する、古王国イーラの英雄、アデルが築き上げ、別名“英雄の村”とも呼ばれるイヤサキ村。

サルベージが盛んで、村の子供はここで雲海に潜る練習を幼い頃からするという。雲海がなくなった後は、青い海へと飛び込む。

 

「そこで去年までずっと世話してもらってたんだ。私の故郷だよ。」

 

「へぇ…」

 

「ま、父さんと母さんが居なくても私は強い子だし。村の人達からは気が強いってよく褒められてた。」

 

「それ、褒められてるっていうか?」

 

「こう見えて、村じゃ一番サルベージ上手かったんだよ?めったに手に入らないものをよく引き上げてたし。

…それで去年から一人前のサルベージャーになるために、リストさんとこで修行ついでに働くことになったの。」

 

「中断していいのか?いくら俺のためとは言っても…」

 

「いいっていいって!恩返しのが大事だしね?」

 

ミントはリュウギに笑顔を返した。

 

「ところで、リュウギのお母さんと、楽園に行ったっていうお父さんはどんな人なの?」

 

「んー…父さんは俺が2歳ぐらいの頃からいないもんだから、ほとんど記憶にはないなぁ。」

 

「そっかー。やっぱお父さんと会ってみたい?」

 

「もちろん。俺の目的だしな。

―――母さんはそんな父さんのことが大好きでさ。昔っからしつこいぐらい父さんの話聞かされて。」

 

「うらやましいね。お母さんとそんなに話してみたかったなぁ。」

 

「母さんとそのブレイド、あとひいじいちゃんと4人…いや、ひいじいちゃんは巨神獣(アルス)だから実質3人かな。」

 

巨神獣(アルス)?あんたのひいじいちゃん巨神獣(アルス)なの?」

 

「別に血は繋がってないけど。ひいじいちゃんの上に家構えて、海を回遊しながら生活してたんだ。」

 

巨神獣(アルス)に家建てて住んでるんだぁ…すっごい。結構金持ちなんだ?」

 

「別に金があるからそこに家を建てれたってわけじゃないけどさ。」

 

「今度行ってみたいなぁリュウギの家。巨神獣(アルス)に家構えてるなんて初めて聞いたよ。」

 

 

「おいミント。そろそろスペルビアに到着だ。」

 

リリオの運転する巨神獣(アルス)船がスピードを落とし、崖に停泊した。

全員準備を終わらせ、巨神獣(アルス)船から降りる。

 

スペルビア新帝国。

機械技術がアルストで最も発達した国家であり、軍事力もアルスト一。

このスペルビア新帝国はアルストの3つの国家の中で一番最初に遷都を始めた。

それもそのはず。このスペルビアの巨神獣(アルス)は最も寿命が近く、今にも滅びそうであったから。

機械技術のせいで帝都アルバ・マーゲンを除く国土の大半が荒廃し、資源不足に陥っていた。

そのため、どこよりも先に開拓を始め、以前よりも安定した生活を送ることが出来るようになった。

 

アルスト大陸と一体となったスペルビアの巨神獣(アルス)は膝をついた形となり、皇宮を除いた他の施設や街などはすべてアルスト大陸へと

移った。砂漠に囲まれた土地から、草原に囲まれた土地へと変わったのだ。

ちなみに「新」帝国となっている理由は、スペルビアがアルスト大陸を中心とする国家となったことと、前皇帝、ネフェルの死から新たに生まれ変わったということから。

そんな今もなお、機械技術を利用し発展を続けている。

 

 

「ここがスペルビアかぁ…どこからか勇ましい音楽が聞こえてきそうだね。」

 

ミントがスペルビアの大地を見渡す。

 

「さて、俺の役目はここで終わりかな。」

 

リリオが手を叩き、その言葉を発した。

 

「グーラに帰っちゃうんだよね?」

 

「あぁ。リストさんに報告しないといけないし、スペルビアからじゃアニマ傭兵団の本部には行けないしな。」

 

「ありがとうリリオさん。おかげで助かったよ。」

 

「これで恩は返した。また困ったことがあったら助けてやるからな。」

 

リリオとクロヒョウは再び巨神獣(アルス)船に乗り込み、すぐにその場から去っていった。

 

「ばいばーい。」

 

ミントが手を振って見送った。

 

「よし、さっそく世界樹までの船を確保しに行くか…」

 

リュウギとミント、そしてツバキは歩みを進め、スペルビアの帝都、アルバ・マーゲンへと向かう。

スペルビアの大地は草原に囲まれ、草花、生き物が息づいている。

 

 

 

 

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