ゼノブレイド2も3回ぐらいクリアしたのでそろそろ1作目のほうを二回目クリアとかしてみたらいいかなーって
◇◇◇◇◇◇
「気分転換にこれを見ようと?」ミントが貼り紙を見ながら言った。
「あぁ。イオンさんからチケットもらっただろ?母さんも居ないみたいだし・・・さ」
宿屋のソファに座りながら言った。
「アルスト再生物語・・・ですか」
「天の聖杯って、お話でしか聞いたことないも」
リュウギはふと自分の大剣に目をやった。
「天の聖杯か・・・」
「神が生み出した伝説のブレイド・・・」ミントがつぶやいた。
「なんだそれ?」ツバキが言った。
「この前トラさんの研究所にあった本にブレイドのことが書いてあって。思い出したの」
かつてこの世界を滅亡の危機へと陥らせた存在、そしてその世界を救済した存在。
20年前に目覚め、この新生アルストを作り出したと言われる天の聖杯は再び伝説の存在となっていた。
「しかし天の聖杯だなんて実在するのか?」ツバキがぶっきらぼうに言った。
「うちの師匠が見たことあるって言うから実在するも!これは保証するも!」
「実在するとしても今どこで何してんだかな。そのドライバーさんも」
「それを知るために今から劇場行くんじゃない」ミントが言った。
「ウマ、見たことないから楽しみだも!」
「そろそろ始まる時間らしいし、レッツゴー!」
ミントがチケットを持って劇場のほうへと走り出した。
「おっ、おい待てよ!」ツバキが言い、全員走り出した。
「パジェナ劇場…ここかぁ。」ミントが見上げて言った。
他と同じインヴィディア式の建物で出来ていた。ところどころにひびが入っていたりツタがのびているところからその年季も感じられた。劇場にはアルスト再生物語のポスターがいたるところに貼られていた。もうすぐ開場だと言うのに劇場に足を運ぶ客はほんの数人しかいなかった。
「なかなか古い建物だな。」ツバキが言った。
「そろそろ開演だも!早く行かないと見れなくなるも!」
◇◇◇◇◇◇
「もうすぐ始まるってのに・・・人が少なくないか?」
「う~ん・・・時間的にもまだ昼だしね。夜とか人が多いんじゃない?」
劇場のざわめきは開始のベルと共に止んだ。
明かりに照らされ、ステージに仮面を被った男が現れた。
「おぉ、神よ!このアルストはこのまま、滅び行く運命なのか!いや、私は違うと信じている!かつてこのアルストを救ったあの英雄アデルのように、再びこの世界が救われると!」
そのセリフの後、ワイヤーに吊られているのか、緑色の光を帯びた服を着た仮面の女性が降りてきた。
「あなたはかつてこの世界を救ったという天の聖杯!この世界には再び、滅びの危機が迫っている!あなたの力を貸してはくれないだろうか!?」
天の聖杯と呼ばれたその女性は男性の手をそっと取った。
「ほぉー・・・」ミントが感心しながら見ていた。
「天の聖杯・・・ねぇ・・・」
「ねぇ、リュウギは・・・」
ミントがリュウギのほうを向くと、いびきをたてて眠っていた。
「寝るんかいっ」
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「ふあぁぁ・・・宿屋より寝た気がする」
劇場から出て、すぐ近くのベンチに座っていた。
「自分から誘って寝るの?」ミントが言った。
「でもさ、退屈じゃなかったか?」
「確かに想像以上につまんなかったけど・・・マル・・・なんだっけ?それが出てきた所はそこそこ面白かったよ」
「俺ほとんど寝てたからなぁ・・・」
「ウマもあんま面白くないと思ったも。でも寝なかったも!」
「俺も寝てたからな」ツバキが言った。
「私はじっくり見てましたが」アスカが言った。
「うーん、チケットが無料だったからなんか良かったものの・・・」
「おや、僕の脚本に何か文句があると言うのですか?」
劇場の奥から赤ぶち眼鏡の青年が現れた。
「全く。僕の素晴らしい脚本を分からないとは・・・とんだ愚民も居たものですね」
「ちょっと!いきなりお客さんにそれはないんじゃない?」
ミントがつっかかった。
「これ以上の批判は許しませんよ。劇場にお客が入らなくなったらコールさんから受け継いだこの劇場が続かなくなりますから」
男が鼻をかけて言った。
「まぁまぁ!お客さんにそんなこと言わないで!」
間にイオンが割って入った。
「しかしこの子たちは劇場の批判を・・・」
「批判は受けるもの。ね?今は新作で忙しいんでしょ?」
「あぁそうだな・・・今度は今までのを越える傑作だ!誰にもつまらないと言われないほどの!」
「そうなの・・・」イオンは冷たく返事した。
「確かに、こんな人たちに構っている暇はないな。部屋で完成させてくるとしよう!」
男は劇場の奥へ走り去っていった。
「ごめんねミントちゃん。あの人ちょっと気難し屋で・・・」
「気難しいというレベルではないと思うが・・・」ツバキが冷たく言った。
「イオンさんも大変だね。あの人の下で働いてるんですか?」ミントが質問した。
「えぇ。この劇場は大事なおじいちゃんから受け継いだものなの。あの人が今は支配人みたいなもので、あの人のおかげでこの劇場は存続している形で。」
「それで、あの人は?」リュウギも質問をした。
「彼はツナヨシ。前にこの劇場に勤めてたコールって人の弟子なの。」
それからイオンはツナヨシについての説明をベンチに座り、始めた。
「20年ぐらい前にこの劇場の公演を見て感動して、それでコール・・・おじいちゃんの弟子になりたいって懇願したの」
「おじいちゃんは当時もう先も長くなかったから、最後に弟子を取るのに躊躇はなかったの」
「それでツナヨシは劇場に通いながらおじいちゃんにお話の作り方とかを学んだの」
「ツナヨシはとても良い子だった。おじいちゃんのためになんでもしてくれたし、同じぐらいの年の私の遊び相手にもなってくれた」
「本当にツナヨシはおじいちゃんを心から尊敬してたの。だからその分、おじいちゃんが亡くなったときのショックがとても大きかったの」
「それから段々、彼は変わりはじめていって、知らないうちにブレイドと同調したり・・・」
「彼はコールさんに教えてもらったとおりにやってる。自意識過剰だと思われるけど、彼はまるで批判をおじいちゃんへのものだと思ってああなってしまうの。」
「そうなんですか・・・」ミントがうなずいた。
「だから・・・ごめんね。」
「いや、いいんです。どちらにせよ、忙しくてあんまり来れないですし・・・息抜きみたいなものですし」
「そうだよね。でも来てくれてありがとう。」イオンが少し頭を下げて言った。
「おーい!そこのサルベージャーの女の子!」突然インヴィディア人の男が走ってきた。
「あの人は昨日の・・・」
「君が言っていた人、さっきそこで見かけたんだ!」
「ええっ!?」ミントが驚いた。
「昨日言っていた人?」リュウギがぽかんとしている。
「つまり、リュウギのお母さん!」
「え"え"っ"!"?"本当!?」
リュウギがそれを聞いて走っていき、みんなもそれに着いていった。
走っていく途中、ミントは振り返ってイオンに手を振り、イオンもそれに手を振りかえした。
◇◇◇◇◇◇
「ついに完成したぞ・・・最高のシナリオが!!」
「へぇ~♪ようやく完成したの~?」カムイと呼ばれたブレイドがその横でまじまじと原稿用紙を見つめている。
「それに"あの女"もこの町にいるらしい・・・今こそ計画を実行する時!」
「カムイ・・・今までのは起承転結のうちの"起"でしかない。ここから"承"が始まる!」
「へへへ~♪楽しみだねぇ!」
「コールさんもこの物語には喜ぶはずだ・・・さぁ、アリアに連絡を頼むよカムイ。僕は準備を始めよう・・・!」