そろそろ尽きそうなので今後遅れるかもしれません。
「ブレイブゥ…エンドォ!」
少年が大剣を構え、大きく弧を描き、炎を纏ってショットに攻撃する。ショットは腰に携えた
「ガキか…?なんでこんなところに居やがる?」
「私の仲間を助けに来たの!その人を離して!」
ミントが物陰から出てきてリリオを指差した。
「森に居たガキか。チッ、ターキン共は使えねぇな…」
ショットが野盗達に合図を出し、野盗達はダガーを持って少年とミントに向かっていく。
「わざわざ傭兵に頼み込んでここまで来たかぁ?そこまでこいつらが大事か?」ショットが
「確かに傭兵としてはあんまり役に立たないけど…私の料理を美味しいって言ってくれたの!」
ミントがその場で拾った剣を使ってショットへ突進するが、すぐに弾き飛ばされてしまった。
「遠まわしに役立たずって言われてるわよリリオ?」
「確かに役立たずだな俺は…足かせと手錠外せないし…」
野盗の相手をしていた少年は野盗を払いのけ、ミントのほうへと走る。
「おい!無理すんなって!」
少年がショットの攻撃を避けながらも、ショットへと攻撃を繰り出していく。
「ダブルスピンエェッッジ!!」
回転しながら大剣を振り回す攻撃に、ショットは後退させられた。
「クッ…おもしれぇアーツじゃねぇか…誰から習った?」
ショットが攻撃を防ぎながら少年に問いた。
「母さんとひいじいちゃんから習ったッ…戦いになら自信はある!」
少年が再び大きく剣を振りかざし、ショットはそれに再び後退させられた。
「仕方ねぇ…バクエン!頼むぞ!」
ショットが
「あいよ!覚悟しなぁ!」
バクエンが空中に
「フレイムストライクゥ!」
その一声で
「何だとッ!?」
「終わりだァッ!」
炎を纏いながら回転する
野盗の相手をしていたミントは、それを横目に見た。
「あっ…そんな!」
炎の竜巻に巻かれ、少年はもう焼き焦げた…
そう思った瞬間、炎の竜巻は突然水の竜巻へと姿を変え、地面に落ちていった。
その中からは無傷の少年が。そして少年の持っている大剣の中心に開いた円形の空洞部の中には「水」…という文字が浮かび上がっていた。
「水の力だと…?バカなッ…!?」
バクエンは動揺しながら、
「おいバクエン!
水に苦しむバクエンから剣を半ば強引に奪い、その剣で大剣を弾く。
「炎に水かァ…随分と厄介な技持ってんじゃねぇか!」
ショットは
ミントと戦っていた数人の野盗は少年の能力に怖気づいたのか、だんだんとアジトから逃げるように去っていく。
「チッ、低賃金の野盗共は使えねぇなぁ…ッ!」
残った2人の野盗はミントではなく、ショットと共に少年にターゲットを変えて剣を交えていた。
その隙にミントは先ほど野盗から奪った小さなカギのひとつでリリオの手錠を解き、クロヒョウを縛っていた縄を切る。
「すまない、せっかく傭兵として雇われたのに助けられるなんて…」リリオが申し訳なさそうな顔で、そっと涙を流す。
「いいんだって。とにかく…」ミントがリリオの手にカギを握らせる。
「これで捕まってるほかのみんなを助けて逃げて。」
「お前は逃げなくていいのか?」
「あの人に助けてってお願いしたのに、私が勝手に逃げちゃダメだと思って。」
「―――悪いな。トリゴの街までみんなを護衛して帰ろう。お前も無事でな。」
リリオがクロヒョウに合図を出し、ミント達が通ってきた道へと走っていく。
その傍らでは、少年がショット、そして二人の野盗と戦っていたが、既に二人の野盗は疲れきっていていた。
「ドライバーが逃げ出したか…1個だけでもコアクリスタルとれりゃ良いと思ってたんだがな…ァッ!」
ショットは怒りに任せて
ミントも少年に加勢し、野盗の短剣を振るってショットへ攻撃を加える。
少年が自分の予想よりも強かったが、自分はドライバー。ショットは一切怖気づくことなく、少年とミントへアーツを繰り出していく。しかし、ショットに力を送るバクエンは野盗と同じように疲れきっていた。
「悪いがショット…このままでは俺の力を完全に発揮できない…」
「一旦退くってか。仕方ねぇ…」
ショットは
「だが―――ここまでしてやられてたんだじゃ退けねぇなぁ!」
ショットがさらに炎を大きくして少年へ突きつける。少年は水の力で防ごうとするが、防げないほど大きな炎。
「ダメだッ…火力が強すぎる…!」
前も見えないほど大きな炎。その中からショットが
「生意気なクソガキめぇ!終わりだァッ!」
「…危ない!」
突然、ミントが少年とショットの間に割って入る。少年を斬ろうとした
「お前…なんでッ…!?」
「こっちから頼んだんだもの…オルゴール盗られたまま死なせたくないし…ッ」
しかし、壊れかけの剣は段々と音を立ててひびが大きくなっていく。
「女のガキが調子に乗りやがってェ…!」
ついに剣が粉々に砕け、ミントはその衝撃で後退してしまう。
その瞬間、ショットが
「ぐ…あッ…!?」
その時間1秒も足らず引き抜き、ミントはその場に倒れこんでしまう。
「お――おい!お前ッ…何で!?」
少年が倒れこんでミントを腕に抱える。
それを横目で流し、ショットは剣を鞘に納める。
「邪魔された借りはまたいつか返してやる…またなぁ!」
アジト中に響き渡るほどの高笑いをしながら、ショットはアジトから逃げていき、バクエンもそれを追う様に去っていく。
今、この中には血にまみれた少女と、それを抱える少年がいるだけ。
地面には既に血が大きく広がり、息は絶え絶えになっていた。
「どうして…俺を庇う必要なんてなかったのに―――」
「だって―――助けてって頼んだんだし―――死なせたり怪我させたりしたら―――ダメだと思ってさ…」
途切れ途切れの声を出す。今にも消えてしまいそうな命の灯火。
ミントはポーチに手を入れ、オルゴールを取り出し、少年の手に握らせる。
「これ―――返すよ。ごめんね――こんなことに巻き込んじゃってさ―――」
手に握られたオルゴールを少年は見つめた後、再びミントに目をやる。
「おい…こんなところで死ぬなよ―――ッ」
「いいんだ―――これで、お父さんとお母さんのところに行けるし―――」
ミントは少年に笑顔を向けた。
しかし、すぐにその笑顔は消え、腕は脱力し、眼を閉じた。
「おい―――起きろよ―――おい!おい!」
どんなに体を揺さぶっても、もうその瞳が開くことはなかった。
少年はそれに気付いた時、一瞬思考が止まってしまった。どうすればいいのか。目の前で、さっきまで元気
だった人間が動かなくなったのだ。
数分間の間、色々なことが頭の中を駆け巡った。そして、彼の中で一つの決断に辿り着く。
少年は着ていた上着を脱ぎ、動かなくなったミントの胸に手をかざす。
その瞬間、青い球に二人は包まれた。
すると、だんだんとミントの背中まである大きな傷が治っていく。
気付けば、その傷はなかったかのように、完全に治っていた。
すると、もう動かなくなったはずのミントの瞳が開く。
「―――ん…あ…」
ミントの開いた瞳は、何よりも先に少年の胸を見た。
「あんたのそれって…コア…クリスタル…?」
少年の胸には、ひし形のコアクリスタルが埋まっていた。しかし、それはただのコアクリスタルではない…
今まで見たことが無いような色をしていた。噂に聞いていた
「ブレイ…ド?」
「あんまり喋るな。治癒が上手くできないから。」
「あ…うん―――」
いまだ、二人は青い球に包まれている。
少年の持つ謎の能力とは…
ここでキャラクター紹介その2
〈ショットとバクエン〉
コアクリスタルを狙うテロ組織「ペルフィキオ」の一員。
ショットがドライバーで、バクエンがブレイド。剣型の武器を持ち、属性は炎。
炎の竜巻を起こす攻撃を繰り出す。
ショットは残忍な性格で、バクエンも同じく残忍だが、ショットと比べて情けない部分が存在する。