ゼノブレイド2.5   作:ナマリ

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眠いので一応投稿です。今回はあのゴリラが登場します。


第2話 「コアクリスタル盗難事件」
“ペルフィキオとゴリラ”


「もーっ!今日の収穫はゼロだなんてとーんだ役立たずだも!」

 

 暗い部屋の中、天井には色が落ちたシャンデリラ。窓は汚れきっていて、黒い毛のノポンは薄汚れたソファにふんぞりかえっている。

 

「全く…ボスに合わせる顔がないも!」

 

「仕方ねぇだろ?まさか銀髪の変なガキに邪魔されるとは思わなんだ。第一…サルベージ罠作戦を考えたのはお前だろうが。」

 

 剣を腰に携えた男が、壁にもたれかかっている―――ショットだ。

 

「うっさいも!そもそも、お前部下なのになんでそんな偉そうなんだも!上司には敬語使えも!」

 

「何が上司だ…ふっ」

 

 ショットが薄ら笑いを浮かべた。

 

「あんたが金払ってくれるから俺はしぶしぶ動いてたんだぜ?払わないんだったらこんな仕事とっくのとうにやめてんよ。」

 

「もももっ…唯一の部下がこれとはこのガーン様も親父に次いでとんだ不幸者だも…」

 

ガーンと名乗るノポンが肩を落とす。…ノポンに肩なんてあるのだろうか。

 

「俺は最初からあんな作戦乗り気じゃなかったんだ。確かにあんな辺鄙なところ、サルベージャーだったら傭兵を雇うはずだって考えは当たりだが、何人も雇うわけないだろ?抜けてんなぁ…ガーン様は。」

 

 ショットが皮肉を込めて言い放つ。

 

「ももっ…確かにその通りっちゃその通りだも…」

 

「第一、コアクリスタル集めて何をするつもりだ?」

 

「決まってるも。たくさん戦力を集める為だも。」

 

「だが、同調資格の持たないガーンが持ってどうする?」

 

 ショットのブレイド、バクエンが口を開く。

 

「俺が同調するわけじゃないも。ボス…もしくはアリアとかが同調するんだも。俺の役割はお前を使ってたくさんコアクリスタルを集めて届けることだも。分かったらとっととコアクリスタル狩り行ってこいも!」

 

「お言葉だと思うが、もうあの作戦は使えないと思うぜ?ガキのせいでサルベージャー達は逃げられた。既にウソっぱちのもんだって言いふらされてるはずだ。」

 

「確かにそうだも…じゃあ今度の作戦は…」

 

 

 

「全く、お前らはまたコアクリスタル狩りに難航してんのか?」

 

 

 突然、暗闇の中から野太い男の声が聞こえた。その声が聞こえた数秒後、シャンデリラの小さな光がその男を

照らしていく。

みずぼらしい服を着た、がたいの良い金髪の男。

 

「アルジェント…何しに来たんだも?」

 

「お前らが困ってるように見えたんでなぁ…退屈だったからついでに寄ってきたってハナシだ。」

 

 アルジェントという男が、髪をなびかせながらバクエンのもとへ近寄る。

 

「悪いが、お前の助けは必要ない。」

 

 バクエンがアルジェントの肩を押す。

 

「別にお前らに手を貸そうってわけじゃない。ただ、面白いものを見せてくれたお礼もしようと思ってな。」

 

「面白いもの?そんなの見せた覚えはないが…」

 

 ショットが頭をかきながら言う。

 

「あの炎と水を操る少年…そうそう見ることはできないレア者だ。それと出会えたお前は随分運がいいな。」

 

「運が良い?ウソ言え。あのガキのせいで奴らを逃しちまったんだ。」

 

「そんなこと言うなよ。そうそう見れるもんじゃないんだぜ?めぐり合わせてくれた神に感謝しろよ?」

 

アルジェントがショットの肩を叩き、再び暗闇の方向へ歩いていく。

 

「炎と水を操る…それってもしかしても!?」

 

突然、ガーンが何か分かったかのような声を出す。

 

「あ、そうそう…礼を忘れてたな。」

 

アルジェントが振り返る。

 

 

「トリゴの街にスペルビアの輸送船が停泊しているらしい…中身は大量のコアクリスタルだ。」

 

そう言うと、アルジェントは暗闇の方向へ後ろ向きに進み、消えた。

そのことを聞いたガーンはショットにそっと目配せをする。

 

「はいはい…盗ってこいってんだろ?―――行くぞバクエン」

 

壁にもたれかかっていたショットは壁から離れ、鞘の剣に手をつけて暗闇へと歩いていく。

 

「大量に盗ってきた時の報酬…分かってんだろうな?」

 

ショットがガーンのほうを振り返って言った。

 

「はいはい―――まったく卑しい部下だも。」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 すでに日も落ち、夜行性のモンスターが凶暴化する夜――――――その中、ゴルドア大平原を突っ切ろうと走る二人の影。

 

「気付いたら夜だよ!全くぅ…ッ」

 

「うっさい!早くここ抜けないと面倒だよ!」

 

 緋紅色の大剣を持った少年、リュウギとサルベージャースーツに身を包む少女、ミントが走りながら言い合う。

 

「ミントが変な草に見とれてたせいだろ!」

 

「あれは薬草!しかもそうそう取れないレア物なの!珍しいもの好きの私としてはやっぱり手が伸びるというか…」

 

 走る二人を見つめる巨体。オレンジ色の毛と茶色の毛が入り交じり、大きな拳と凶悪な顔を持っているゴリラ…

 

「おい…バルバロッサがこっち見てるぞ!」

 

 縄張りバルバロッサという名前のゴリラが二人に気付いて迫ってくる。

二人はさらにスピードを上げて逃げる。

 

「リュウギが大声出すから気付かれたんでしょーが!」

 

「ミントだって大声出してただろぉー!」

 

 巨体の強面ゴリラがありえないスピードで近づいてくる。その強さはレベルで表すなら81と行ったところだろうか…

リュウギが試しに大剣を振るってみたものの、歯が立たないなどというレベルではない。むしろゴリラを怒らせてしまった。

まずい。一発殴られたら確実に殺られる。

そう確信したリュウギとミントはさらにスピードを上げてゴリラから逃げる。

しかし、二人の前に大きな翼を持ったリガール・ローグルという鳥が現れる。

 

「うおっ、なんだよいきなりィッ!」

 

 二人はリガールの攻撃を避け、先へ進んでいく。

二人を狙ったゴリラのパンチはそのままリガールを攻撃した。殴られたリガールははるか遠くへ吹っ飛び、星となって消えた。

 

「ひいぃ…あんなのに殴られたらひとたまりもないよ…」

 

 ミントが怯えた顔で星となったリガールを見た。

進めば進むほど、明るい街と、その騒がしさを五感に感じる。このグーラ最大の街、トリゴがだんだんと近づいてきた。

今の時点で、二人が目指すのはこのトリゴの街である。

 

「近づいてきた!」

 

「よし…あともう少しで…ッ!」

 

 さらにスピードを上げてゴリラから逃げる二人。

だが、何かが遅かった。

ぶぅんというゴリラが風を斬る音が聞こえた瞬間、グォォンという音が頭中に鳴り響いた。

 

「ちょっと…リュウギ!?」

 

あたりこそはしなかったが、バルバロッサの強烈なパンチがリュウギの頭をかすった。しかし、かするだけでも

致命傷と言われるこのパンチ。

 

一瞬にしてリュウギはその場に倒れてしまい――――――死んだ。

 




縄張りバルバロッサって上のレベルになっても強いですよねぇ。
Lv.90なのにボコボコにされました。うーん下手糞。
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