〜前回のラブライブ!サンシャイン!!、海の少女たちと車のライダー!〜(ナレーション 南翔太)
体育館でのファーストライブが近づき、宣伝や準備を進めていく俺達。そんな時、まだグループ名が決まっていなかった事に気づき、考えるが、なかなか良い名前が思いつかない。そんな時、砂浜に書いてある文字に目がいった。誰が書いたのかも分からない文字だが、それがいいと思った千歌達はグループ名を『Aqours』に決めた。俺は何故か見覚えがあった文字だと思ったが、気のせいだと思った。
そして、とうとうファーストライブの日がやって来た!!
「そろそろだね。えっと、どうするんだっけ…」
ライブの時間が近づき、µ’sがやっていたライブ前の掛け声をやるため、そう聞いた千歌。
「確か、こうやって手を重ねて。」
そして手を合わせた3人だが、
「繋ごっか…」
千歌は、手を繋ごうと言った。
「こうやって互いに手を繋いで…ねっ、あったかくて、好き。」
「ほんとだ。」
「ほらっ、翔くんも入って。」
「えっ?」
俺は千歌の突然の言葉に、思わず聞き返す。
「翔くんもマネージャーだけど、私達Aqoursの立派なメンバーなんだよ。」
「…分かった。」
俺は千歌の言葉を聞いて、梨子と曜の間に入って手を繋いだ。
「雨、だね…」
「みんな、来てくれるかな…」
「もし、来てくれなかったら…」
「じゃあ、やめてここで終わりにする?」
「「「「……ふふっ…あはははっ…」」」」
千歌の言葉に、笑ってしまう俺達。
「さぁ、行こう!今、全力で輝こう!」
「「「「Aqours、サンシャイン!!」」」」
そして、千歌達はステージへ、俺は観客の人達がいる所へ行った。
すると、観客は10人程だった…まだ無名のスクールアイドルだし、突然って言ったら突然なのかも知れない…けど、これじゃ鞠莉さんとの約束でスクールアイドルは続けられない…
観客席に降りた俺は、鞠莉さんが見ている所まで行った。
「ごめんね。少し、意地悪だったかな。」
俺が来た事に気づいた鞠莉さんが、そう言ってきた。
「いえ、鞠莉さんの気持ちを考えると、このぐらい出来なきゃダメなんだと思います。多分、それは鞠莉さんが1番分かっているんだと思いますし。」
「優しいね、翔太は…」
鞠莉さんがそこまで言った時、体育館の舞台の幕が上がり始めた。そろそろか…
「あれ?幕が上がってるよ。」
「そりゃ、今からライブなんですし、幕が上がりますよ。」
「でも、チラシに書いてあったライブの開始時間まで、まだ時間がありマース。」
俺は鞠莉さんの言葉を聞いて気づいた。やべっ、もしかして、開始時間間違えた…?
幕が完全に上がり、お客さんの数が分かった千歌達は、落ち込んだ表情をしている。しかし、それでもライブを全力でやると決意した表情を浮かべた千歌が1歩前に出て、
「私たちは、スクールアイドル。せーのっ!」
「「「Aqoursです!」」」
その名前を千歌達3人が言った時、一瞬鞠莉さんが驚いた顔をしていたような気がする。が、千歌達の様子を見ていたその時の俺は、気にもとめてなかった。
「私達は、その輝きと、」
「諦めない気持ちと、」
「信じる力に憧れ、スクールアイドルを始めました。目標は、スクールアイドル…µ’sです!聴いてください。」
そして、Aqoursのファーストライブが始まった…
しかし、曲のサビに入る直前…
バチッ!!
大きな音が響き、音も証明も消えてしまった。恐らく、あいにくの天気で停電してしまったのだろう。
「千歌…」
暗い中でも分かる。3人の表情が、心が、不安でいっぱいだということが…しかし、そんな中でも…
「気持ちが、繋がりそうなんだ〜♪」
震える声で、精一杯千歌が歌い出した。それに続いて、曜と梨子も歌う。けど、千歌の目から涙がこぼれそうになる…そんな3人の様子を、俺はただ見ている事しか出来ていない…
なんだよ…俺は千歌達の…Aqoursのマネージャーなんじゃねぇのかよ…あいつらを、しっかり支えるんじゃないのかよ…何か、何か俺に出来ること…考えろ、電気を復旧するために出来ることはないのか…
そうだ、発電機!
俺は体育館倉庫で発電機を見た事を思い出した。
俺はその瞬間、体育館倉庫へ向かって走り出した。
俺が体育館倉庫に来ると、思わぬ人物がいた。
「黒澤先輩!?」
「南さん…?」
見ると、黒澤先輩は既に発電機を使う準備をしていた。
「なんで?」
「そんな事よりも、手伝ってください。この発電機を、台車に乗せてください。」
「あっ、はい!」
俺は言われた通り、発電機を台車に乗せた。その時、
「人間がたくさんいるじゃねぇか。ここで、暴れ回ってやるぜぇ!」
この前のクラッシュロイミュードが現れた。
「ったく、こんな時に…最悪だ…せっかく3人のファーストライブだってのに、俺は観れそうにないな…けど、最っ高だ!」
「南さん?」
最悪だと言った後に、最っ高だと言い出した俺に戸惑う黒澤先輩。なぜ最高なのか…それは、
「俺の代わりに、3人のライブを見てくれる人がこんなにもいるなら、安心だな。」
そう…今、千歌達のライブを見るために浦の星女学院にたくさんの人がやって来たのだ。時刻を見ると、チラシに書いてあった本当のライブ開始時間になっていた。
「黒澤先輩。発電機、お願いしてもいいですか?」
「はい!」
「さてと、ロイミュード!俺が相手だ。」
「あぁ?お前は、こないだの雑魚仮面ライダーか。」
「今の俺は一味違うぜ。」
俺は制服のネクタイを、
キュッ
閉め直した。
すると、ベルトさんが飛んできたので俺はそれを手に取り、腰に巻き付ける。
『エンジンが入ったようだね、翔太。』
「あぁ。色々モヤモヤしてたけど、一生懸命頑張るあいつらの姿見てたら、俺も頑張らないとなって、思ったぜ…」
『おぉ、シフトワイルド…』
俺はシフトワイルドを手に取った。
「行くぜベルトさん!」
『スタートユアエンジン!』
俺はベルトさんのエンジンキーを回し、シフトブレスにシフトワイルドを入れた。
「変身!」
『ドライブ!タイプワイルド!』
俺は黒いボディのドライブ、仮面ライダードライブ タイプワイルドに変身した。
「さてと、最速で終わらせる!ひとっ走り付き合えよ!はぁぁぁっ!」
俺はクラッシュロイミュードへ走り出し、そんな俺にクラッシュロイミュードが殴りかかってきたので、俺は少し姿勢を低くして避けた。そして、クラッシュロイミュードへと体当たり。パワーに特化したタイプワイルドの体当たりを受けたクラッシュロイミュードは吹き飛んだ。
「グッ…」
その時、体育館の電気が復旧し、3人の歌声が聴こえてくる。みんな…それに黒澤先輩も…
「よしっ、さっさと終わらせる!」
俺はシフトブレスからシフトワイルドを取り外し、黄色いダンプカーのシフトカー、シフトランブルダンプを入れた。
『タイヤコーカン!ランブル ダンプ!』
俺は右肩のタイヤを黄色いタイヤに替え、手にランブルスマッシャーを握った。
「はぁっ!」
俺はランブルスマッシャーのドリルを回転させ、クラッシュロイミュードへと攻撃した。
「はぁぁぁぁっ!」
「ぐぁぁぁぁっ…!」
俺の攻撃でクラッシュロイミュードは、よろめいた。
「これで決める!」
『ヒッサーツ!フルスロットール ダンプ!』
俺はランブルスマッシャーを構えて、
「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
ランブルスマッシャーで、クラッシュロイミュードの体を貫いた。そしてクラッシュロイミュードのコア、『023』が砕け散った。
「ふぅ…」
『ナイスドライブ』
俺は変身を解き、
「早く戻らねぇと!」
ベルトさんと別れて、急いで体育館へと戻る。
俺が体育館の入口の前に来ると、果南姉ちゃんの姿が見えた。
「果南姉ちゃん?来てたんだ。」
「翔太……まあね、千歌達の幼馴染としてちょっと様子を見に来たんだ。」
果南姉ちゃんは俺の顔を見て少し暗い表情を浮かべたが、すぐにいつも通りに戻ってそう答えた。
「そっか。じゃあ、俺はそろそろ中に戻るよ。じゃあまたね!」
俺は果南姉ちゃんにそう挨拶し、体育館の中へと入っていった。
俺が体育館に戻ると、3人が大勢の観客の前で歌い終えた所だった。そして、観客の人達からの大きな拍手と歓声が聞こえてくる。
「彼女たちは言いました!」
「スクールアイドルは、これからも広がっていく!どこまでだって行ける!どんな夢だって叶えられると!」
曜、梨子が言い、千歌が次の言葉を言おうとした時、
「これは今までのスクールアイドルの努力と、町の人達の善意があっての成功ですわ。勘違いしないように!」
ダイヤさんが前にやって来て、そう言った。
「分かってます!でも、でもただ見てるだけじゃ、始まらないって!うまく言えないけど…今しかない、瞬間だから。だから!」
「「「輝きたい!!」」」
3人が声を揃えてそう言うと、
パチパチパチパチパチパチ!
大きな拍手の音が、体育館に鳴り響いた。
こうして、ファーストライブは大成功に終わった…