魔法少女リリカルなのは -Crime seeker-   作:鹿丸

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Ⅴ Fight of borrowing dye2

まさか、こんな展開になるとは夢にも思わなかったなぁ、とフェイトはヒリヒリする舌を動かしながら思った。

 

何せシグナムからドアに模擬戦を申し込んだのだ。

 

いくらバトルマニアの血が流れているとはいえ、こんな突発的に……

 

 

「……シグナムとドア、剣VS剣か……」

 

隣で眼下で行われている模擬戦を観覧席で眺めているクロノは、小さく呟いた。

 

「というか、いいのかな? 任務前なのに……」

 

「……まぁフラストレーションを溜められるよりかはいいだろう」

 

クロノはため息混じりに言った。

 

どうやら止める気力も無かったらしい。

 

フェイトはやれやれといった仕種をしながら、ガラス越しに模擬戦の行方を見た。

 

「……どっちが勝つのかな?」

 

「普通に考えれば、シグナムだろうな」

 

クロノと同じく、フェイトも同意見だった。

 

純粋に魔力値が違うし、まず経験に差がありすぎる。

 

恐らく、5分もつかもたないか……

 

 

「だが、な」

 

「?」

 

クロノは眉をひそめながら、腕を組み直した。

 

 

「――ドアもそこまで弱くはない」

 

「…………」

 

それに関しても、同意見だった。

 

というより、フェイトは戦闘に関してはドアを高く評価している。

 

特に対1戦闘に置ける立ち回りなどは、恐らく一朝一夕では身につかないレベルだ。

 

 

――たまにだが、その底知れない戦いに身震いがするほどに……

 

 

「そうだね……あれだけ動けて、スピードもそれなりだし……」

 

「……“それなり”?」

 

クロノのまるで引っ掛かったような物言いに、フェイトは声を落とした。

 

「クロノ……?」

 

「そうか、アイツはまだ見せてないんだな……」

 

「え?」

 

クロノは眼下で剣を振るうドアに目線を向け、呟いた。

 

 

「――ドアの力には、まだもう一段階“上”がある」

 

「え?」

 

「だがそれは、両刃の剣でな……あまり褒められた力でもないんだが……」

 

しかし、純粋に驚いた。

 

 

ドアの力は、ストレイジとウィルネスの2ndモードまでしか知らない。

 

その力の、更に“上”?

 

 

まさか、そんなものが……

 

 

毒の効かない身体。

 

並外れた戦闘知識。

 

そして魔導師ランクに括られない、底知れない戦闘力……

 

「ドア……」

 

あなたは……

 

 

あなたは一体、何者なの?

 

 

 

 

 

 

 

 

★☆★

 

 

 

 

 

 

 

「らぁッ!!」

 

「フンッ!!」

 

振り上げる二刀と下ろされるレヴァンティンが火花を散らし、一瞬の内に互いが距離を取った。

 

「ハァ……ハァ……」

 

「…………フゥ」

 

シグナムは引き絞るように構え、そのタイミングでドアが飛ぶ。

 

 

(左右にフェイントを振って……否っ!!)

 

ドアは振りかぶり、剣を薙ぐ。

 

「――墜蓮砲ッ!!!」

 

「ハァッ!!!」

 

ドアが撃った“落ちる斬撃”を、シグナムは力任せに弾いた。

 

しかし、猛攻は続く。

 

「――牙蓮砲ッ!!」

 

薙いだ剣を更に薙ぎ、アクロバットに斬撃を飛ばす。

 

シグナムはギリギリで反応し、空気を切り裂く牙蓮砲を受け止める。

 

その斬撃を斬り伏せたと同時に、ドアは動いた。

 

 

「――砕蓮砲ッ!!!」

「ッ!!?」

 

 

シグナムに接近し、超至近距離でウィルネスとストレイジをこじ開ける様に振るう。

 

 

撃ったのは、“砕く斬撃”。

 

相手の構えを崩し、隙を作り出す技だ。

 

シグナムはその意図を肌で感じ、直ぐさま距離を取った。

 

しかし、ドアは逃さない。

 

瞬発力で動き、開きそうな距離を縮める。

 

 

「くそっ!!」

 

シグナムはカートリッジをロードし、ありったけの力で地面を砕いた。

 

「なっ!!?」

 

粉砕された粉塵と破片が舞い、コンマ数秒視界が閉ざされた。

 

――そんな僅かな間だが、危ない。

 

ドアは追うことを止め、背後に飛んだ。

 

 

「ハァ……ハァ……」

 

 

そんな戦闘の様子を、二人は目を見はって見ていた。

 

「ドア……凄い」

 

「シグナム相手に、良く戦うな」

 

実際見てても、シグナムに余り余裕は感じられない。

 

――お互いに、ガチの殴り合いだ。

 

 

「……思った以上だ。流石だな」

 

シグナムはやや荒れた息を整える。

 

「やはり、テスタロッサの補佐なだけはある」

 

「そりゃ、どーも」

 

ドアは唾を吐き、呼吸を戻す。

 

そして、再び構える。

 

今度は、逆手に……

 

「?」

 

シグナムは眉を潜めるが、考える暇を与えたくない。

 

 

ドアは腕を引き、足で軸を取った。

 

「走れ――」

 

 

そして、振り抜く。

 

 

「――走刄ッ!!!」

 

 

ウィルネスが地面を砕き、その瞬間、崩壊が走った。

 

「なっ……!!?」

 

 

“走る斬撃”が地面を砕きながら一直線に突っ走る。

 

しかし、一直線すぎるのが難点だ。

 

シグナムはあっさりそれを避け、反撃に出た。

 

疾風の様な動きの最中、カートリッジをロード。

 

炎を纏ったレヴァンティンを構え、ドア目掛けて振り抜く。

 

 

「ハァッ!!」

 

ドアはその太刀を受け止め、堪える。

 

 

「あんな単純な筋の攻撃が、通ると思ったのか?」

 

「単純な筋、だぁ?」

 

 

ドアはシグナムを……いや、シグナムを見透かして遠くを見るような目で見返した。

 

 

「――どこがだ?」

 

 

刹那。

 

 

「――ッ!!?」

 

 

シグナムは、感づいた。

 

背後から迫る、“走刄”に。

 

 

「くぅ……!!?」

 

シグナムは苦い表情で追り合いを回避し、ギリギリで避ける。

 

しかし、その隙を見逃さないのがドアだ。

 

 

「――紅蓮砲ッ!!!」

 

赤い魔力で強化された巨大な斬撃を飛ばし、防御もままならないシグナムに向かう。

 

「チィ……」

 

 

シグナムは慣れないバリアを張るが、数秒で砕ける。

 

魔力が散り、斬撃は留まらない。

 

 

――しかし、その“数秒”に価値がある。

 

 

シグナムは直ぐさまレヴァンティンを構え、斬撃に向かえ撃った。

 

そして、カートリッジをロードし……

 

 

「――紫電一閃ッ!!!」

 

魔力で纏った熱斬撃を作りだし、追り合いから瞬く間にそれを斬り裂いた。

 

 

真っ二つになった赤い斬撃はバラバラに飛び、壁や天井を勢いよく砕いた。

 

 

「――やるねぇ、流石騎士様」

 

軽口を叩くドアだか、内心冷や汗をかいていた。

 

 

紅蓮砲。

 

 

それは“今の状態”でのドアの最強の技だ。

 

それを、カートリッジ一発分の魔力で破られた……

 

 

守護騎士・将。

 

剣の騎士、シグナム。

 

 

――強い。

 

 

ウィルネスのスピードも、ストレイジのパワーも通じない。

 

 

オレに残っている手は……

 

 

「――どうやら」

 

「ッ!!?」

 

ふと我に帰ると、シグナムがレヴァンティンを水平に構えていた。

 

「私は本気で、楽しみたくなってきたようだ……」

 

 

カートリッジをロードし、薬筴が弾ける。

 

そして……

 

 

「レヴァンティン……シュランゲフォルムだ」

 

――刹那、レヴァンティンの形状が変化した。

 

 

両刃から、連結刃――

 

それが鞭のようにしなり、シグナムの周りを囲んだ。

 

 

(なんだ、あれは……? 連結刃?)

 

刃の一つ一つがうようよと動いている様子を見る限り、どうやらあの連結刃はシグナムの意思で自由に動かせるようだ。

 

 

しかも元の剣からは釣り合わないくらいに、長い。

 

 

「……参ったね、こりゃ」

 

唇を噛み、息を吐いた。

 

 

瞬間。

 

 

「行くぞっ!!!」

 

 

シュランゲフォルムの刃が、蛇のように動いた。

 

――あんな不規則な動きに合わせるなっ!!!

 

ドアは右から襲い掛かる刃を受け止め、後ろに流す。

 

しかし肝心の相手が中距離にいるため、反撃ができない。

 

「くそ……」

 

ドアは仕方なく、無理矢理連結刃をいなしながら接近した。

 

それしか、手が無い。

 

しかし、シグナムも動く。

 

「はぁっ!!!」

 

 

視界がシグナムを捕らえている間に、背後から迫る連結刃――

 

 

「チィっ!!!」

 

ドアは振り向き、ストレイジで防ぐ。

 

しかし、それが隙。

 

 

「後ろがガラ空きだぞ」

 

 

「ッ!!?」

 

攻撃を防いだその瞬間、背後から重い打撃が襲った。

 

 

「ぐぁッ!!?」

 

シグナムが肘打ちを食らわしたのだ。

 

ドアは歯を食いしばりながら、体制を立て直す。

 

しかし、その間すら攻撃を緩めない。

 

 

シグナムはカートリッジをロードし、やや柄を引く。

 

 

――そして、ありったけの力で振るった。

 

 

「――飛竜、一閃ッ!!!」

 

 

刹那、連結刃を炎を纏った魔力が包み、凄まじい速度でドアに迫った。

 

 

正に、砲撃級の威力。

 

ドアは腕を引き絞り、再び真っ赤な魔力刃をストレイジに纏わせた。

 

 

そして、振り抜く。

 

 

「――紅蓮砲ッ!!!」

 

真っ赤な斬撃が飛び、飛竜一閃とぶつかる。

 

 

しかし、威力が段違いだった。

 

少しの間格闘したが、飛竜一閃が紅蓮砲の斬撃を食い破るようにバラバラにした。

 

 

――そして、ドアに向かう。

 

攻撃をして防御の手段を失ったドアにできる事は、ひたすらに自身を魔力で覆う事。

 

 

しかしそれすらも虚しく思える程の威力の一閃が、ドアを襲った。

 

 

「がッ……!!!?」

 

 

地面ごと周囲を焼き切るその一閃は、五体を吹っ飛ばし、壁にたたき付けた。

 

爆発痕のような焼け跡が残り、その威力をまざまざと見せ付けられる。

 

ドアはかろうじて立ち上がるが、すでに虫の息だった。

 

 

「――ここまで、か」

 

そう呟いたクロノを、フェイトは切なげな瞳で見た。

 

「…………」

 

 

――一方、シグナムは。

 

「降参は、しないのか?」

 

「ハァ……ハァ……」

 

一時的に連結刃を戻し、しかし隙の無い立ち回りでドアに問う。

 

「……へ、へへ……」

 

 

すでに多大なダメージを負ってるにも関わらず、ドアは笑う。

 

そしてその薄ら笑いのまま、口元を動かした。

 

 

「――ここで屈したら、男に生まれた意味が無いだろうが。覚えときな、嬢ちゃん」

 

「そうか……」

 

シグナムはそっと目を伏せ、レヴァンティンを構えた。

 

 

「――なら、気絶してもらうしかないな」

 

 

連結刃を再び展開させ、真っ直ぐに構える。

 

 

「…………」

 

 

ドアは両剣を力無く構え、すでに短い息を繋ぐ。

 

 

(……これだけは、やりたくなかったがな)

 

 

ドアはストレイジとウィルネスを逆手に構え、腰を低く落とす。

 

そして四股を踏むかの様に両足を構え、息を殺す。

 

 

「…………?」

 

 

その奇妙な構えに、シグナムは首を傾げた。

 

見たことの無い、構え。

 

何かの技か?

 

 

シグナムがそう考えを巡らせていた……

 

 

その、瞬間だった。

 

 

ドアと、目があった。

 

 

「――ッ!!!!?」

 

 

シグナムの背筋に、言い知れない悪寒が走った。

 

全身の毛穴が死滅したかのような、嫌な寒気。

 

まるで触れてはいけないモノに触れたかのような……生存本能に直に問い掛けるアラート。

 

 

――ドアの目は、今までに見た事ない程に冷たく、何かを見据えていた。

 

シグナムは、それは“命”を見据えいるように見えて仕方なかった。

 

 

――その悪寒は、遠くにいたフェイト達にも届いていた。

 

 

「――何、コレ?」

 

フェイトはつい、我が身を摩る。

 

あんな表情のドアを、見たことがない。

 

 

「…………」

 

 

何故すでに虫の息であるはずのドアに、ここまでプレッシャーをかけられるのかはわからない。

 

 

たが、マズイ。

 

 

何が起こるかは、わからない。

 

しかし、確実にマズイ。

 

それだけは、直感から理解できた。

 

 

シグナムは本能的に、ドアに向けて連結刃を振るった。

 

 

出る杭は、打つっ!!!

 

しかし、その連結刃を見据えながら、ドアは両剣を僅かに動かした。

 

 

「――3rdモード、……」

 

 

「待てっ!!!!」

 

正に、その時だった。

 

――クロノがガラスをブチ破って、勢いよく介入してきたのだ。

 

 

「ッ!!?」

 

 

ドアも、シグナムも、クロノの介入に目を見張る。

 

しかし、クロノは止まらなかった。

 

 

「模擬戦は中止だ。結果は引き分け。これでお開きだ」

 

 

「なッ……!!?」

 

「クロノっ!!?」

 

シグナムは声を詰まらせ、フェイトは驚いたように叫ぶ。

 

 

――しかしドアは、微動だにしなかった。

 

 

「ハァ……ハァ……」

 

ドアは膝を付き、デバイスを待機状態に戻す。

 

そんなドアに、クロノは静かに近づいた。

 

「ドア……」

 

 

「ハァ……ハァ……」

 

今だに息が荒れるドアに、クロノは――

 

 

「君は……今、何しようとした?」

 

「……さぁ、な」

 

「とぼけるなっ!!!」

 

クロノの滅多に無い怒声が響き、周囲は萎縮する。

 

「君は、今、間違いなく、シグナムを殺そうとしたっ!!!」

 

「っ!!!?」

 

その台詞に、シグナムは瞳に驚愕を宿らせた。

 

もちろん、フェイトも……

 

 

「君の3rdモードは、君も、敵も、全てを壊すんだ。それを、君は仲間に向けようとしたんだぞ」

 

「…………」

 

ドアは罰の悪そうな表情で息を吐き、そのまま床に横たわった。

 

「…………」

 

 

しばらくして、ドアは口を開いた。

 

 

「…………すまないな。熱くなりすぎた」

 

「……そうか」

 

 

まるで冷水をぶっかけたように、クロノは直ぐに強張った表情を直した。

 

「……なら、いい」

 

クロノは踵を返し、シグナムに向かい合う。

 

「すまない。邪魔をした」

 

「……いや、いい」

 

いつもと違い、シグナムは冴えない表情でただ頷いた。

 

 

正直、シグナムもホッとしていた。

 

――あの得体の知れない、恐怖の正体。

 

それを知ることなく、事無きを得れた。

 

「――また別の機会に、頼もう」

 

「そうしてやってくれ」

 

それだけを言い、クロノはフェイトの元へヒラリと飛んだ。

 

 

「…………」

 

今だに言葉の見つからないフェイトに、クロノは囁いた。

 

 

「――ドアを、頼んだ」

 

「ッ!!?」

 

 

クロノは疲れを抜くように息を落とし、その場から去っていった。

 

 

「…………」

 

 

フェイトは、揺らいでいた。

 

それと同時に、クロノの言葉が蘇ってきた。

 

 

(――『アイツは減らず口いい加減だが、いい奴だ』――)

 

 

リプロードの捕縛任務の時に語った、あの言葉。

 

 

(――『だからアイツの“何を知っても”』――)

 

 

――その言葉は、強くフェイトの揺らぐ心を叩いた。

 

 

(――『拒絶だけは、してやるなよ』――)

 

 

 

 

 

 

 

★☆★

 

 

 

 

 

 

 

――場所は変わり、某所。

 

 

「……くそっ!!!」

 

投げやりな悪態が響く空間。

 

そこは、西洋を思わせる宮殿。

 

アカデミックな魔法学校のような造りの廊下を、一人の男が歩いていた。

 

――そいつはフーレ・オルトス。

 

リプロードのプロトクルス。“第4の実験体”。

 

 

フーレは頭を引っ掻き回しながら、目の前の巨大な扉を蹴破った。

 

そこは、かなり広い空間。

 

 

大会場の如く広いその場所は、まるで清潔感そのもの。

 

質のいい絨毯に、骨董的な価値を感じる随所の装飾。

 

そしてフーレから真っ正面には、まさしく“王座”と呼ぶに相応しい、豪華絢爛の椅子。

 

 

そこに、とある女性が座っていた。

 

「……もう少し優しく開けてくださらないかしら」

 

「緊急事態だっ!!!」

 

王座に礼儀よく腰かけたその女性は、紫色のウェーブがかかったロングヘアーを垂らし、薄い生地の柔らかいドレスを着ていた。

 

気品のある顔立ちで、美しいの代名詞ととっても差し支え無いだろう。

 

「それで、どうなさったのかしら?」

 

おっとりした口調で、女性は言う。

 

「……ゼクロスがいやがらねぇ……あの野郎、どこ行きやがったっ!!?」

 

「……多分、外じゃないですか?」

 

「ああ、だろうなっ!!」

 

「あらあら……」

 

「あらあら、て……」

 

フーレは頭を更に引っ掻き、ため息をついた。

 

「あのなリエーラ……コレは一大事なんだよ。わかるか?」

 

 

「わかりますよ~、それくらい」

 

リエーラはニコニコしながら、平然と言った。

 

 

「――ゼクロスさんが、勝手に管理局を皆殺しにしちゃうって事、ですよね~」

 

「……そうだ」

 

 

フーレはその場に座り、胡座をかく。

 

「一応オレ達はアイツの指示を受けてアプリスで動く為に来たんだ。なのにアイツがいなきゃ動けねぇよ」

 

「あらあら……」

 

「……もういい」

 

 

フーレはダランと横たわり、天井を仰いだ。

 

「それで、どうするんですか~?」

 

「どうしようもねぇよ。ゼクロスが動いたってんなら、もう手遅れだ。事後処理が忙しくなる」

 

「それは、大変ですね~」

 

 

フーレは目尻を掻き、投げるように呟いた。

 

 

「――どっちにしろ、管理局の連中がアプリスの地を踏むことはねぇよ」

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