無個性な僕は丑の戦士に助けられた   作:シマユウ

13 / 20
体育祭です


13話

 発目 明と僕の義手について話し合っていたら放課後になっていた。一旦荷物を取りに戻ると伝え教室に向かった。教室に向かうと何やら人集りが出来ている。何事だろう。

 

「ねぇ、これ何してんの?」

 

「ん? いや、A組を見に来たんだよ。敵襲撃の中でA組の誰かが負傷しながら戦っていたんだってよ」

 

「ふーん」

 

 敵情視察というやつですね。僕は人をかき分け教室に向かった。入り口ではなにやら騒いでいるね。

 

※※※※※※

 

「………調子にのってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつー。宣戦布告しに来たつもり」

 

 (((この人も大胆不敵だな!!)))

 

「ゴメンね。通してー」

 

 人混みをかき分けて来たのは白井 黒だった。

 

※※※※※

 

 僕はようやく入り口へ到達できた。鞄をとりさっさと開発工房に戻ろうとしたとき

 

「そういえば、このクラスで敵と戦って腕を負傷した奴がいるって聞いたけど……アンタ?」

 

 男子に呼び止められてしまった。

 

「見ての通りそうだけども?」

 

 腕が無いよアピールをした。

 

「ふーん。アンタか……」

 

 ソイツはまじまじと僕を見ていた。発目を待たせているのを思い出し、僕は

 

「ゴメンね。用事あるからまた今度ね。おーい、ちょっと通してぇ」

 

 ソイツに謝り僕は人混みをかき分けて急いで開発工房に向かった。

 

※※※※※※

 

「お待ちしてました。さあ、やりましょう!」

 

 発目は機材とかを用意しており準備が出来ているみたいだ。

 

「よろしくね」

 

「はい、ではビームの威力を決めましょう!」

 

「うん! 僕は普通の腕にしてくれませんか?」

 

 僕の普通の腕の案に発目は頬を膨らませていた。

 

「えぇー。そんなんじゃアピールになりませんよ」

 

「他でやってよ……」

 

 僕と発目は義手の案を出し合っていた。どうにか体育祭には間に合わせたいものだ。

 

「むうー、分かりました。では義手以外のサポートアイテムを使って貰いますよ」

 

「うーん。使うかわからないが良いよ」

 

 発目の提案を飲んだ。まぁ、使うものは使っておこう。

 

※※※※※※

 

 二週間が経ち体育祭本番当日。控え室からでも観客の声が聞こえる。申請して了承を得た様々なサポートアイテムを手に体育祭に望む。もちろん義手の手入れをしながらその時を待っていた。手入れをしているとなにやら緑谷と轟の話が聞こえる。内容からして宣戦布告のようだ。僕は腕の調子を確認していると

 

「お前にも負けねえぞ、白井」

 

「うん? 僕?」

 

「戦闘訓練では負けたが今度は勝つ」

 

 轟も他のみんなもなかなかやる気に満ちてますね。

 

「良いよ。受けて立ってあげよう」

 

 そして入場の時間になった。

 

『雄英体育祭!! ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!』

『どうせ、てめーらアレだろ、こいつらだろ!!? 敵の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!』

『ヒーロー科1年!!! A組だろぉぉ!!?』

 

 うひょー。観客がめちゃくちゃ居ますね。オラ、ワクワクすっぞ。僕達の紹介は持ち上げられているけど、他のクラスはそんなに紹介していない。他のクラスもちゃんと紹介しようよ。全クラスが集合した。

 

「選手宣誓!!」

 

 おぉ、いつ見てもすげぇ格好。18禁ヒーロー『ミッドナイト』

 

「18禁なのに高校にいてもいいものか」

 

「いい」

 

 常闇と峰田の会話が聞こえたのかムチを鳴らして

 

「静かにしなさい!! 選手代表!! 1-A 白井 黒!!」

 

 僕が呼ばれた。朝礼台に行くまで周りはざわついていた。

 

「アイツが入試1位……」

 

「食堂でめちゃくちゃ食べる奴じゃん」

 

 僕は食いしん坊で通っているのかな? 朝礼台に登った。

 

「せんせー。僕達、一年生一同、正々堂々競技する事を誓いまーす! 選手代表 無個性の白井 黒」

 

 僕の無個性発言に生徒も観客もより一層ざわついた。気にせず戻った。戻ると蛙水が話しかけてきた。

 

「思い切ったわね、黒ちゃん。みんなアナタに注目しているわ」

 

「まぁ、それも計算の内かな? 発目も喜んでいるし」

 

 サポート科の発目はこちらを見て親指を立てていた。僕も手を振った。

 

「………仲がよさそうね」

 

「まぁ、義手を作って……」

 

 すると蛙水は舌で頬を叩いてきた。

 

「痛い! いきなりどうしたの、梅雨ちゃん!?」

 

「……何でもないわ」

 

「???」

 

 良く分からないがミッドナイトが種目の発表をした。

 

「さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう」

「いわゆる予選よ! 毎年ここで多くの者が涙を飲むわ。さて運命の第一種目!! 今年は……コレ!!!」

 

 モニターに映し出されたのは『障害物競争』だ。コースはスタジアム外周約4km コースさえ守れば何をしても構わないとのことだ。僕はささっと、スタート地点に着いた。そして

 

『スターーーーーーーーート!!』

 

 スタートの合図がなった。僕は発目から貰ったサポートアイテムの一つを使った。

 

『ザ・ワイヤーアロー拳銃型!!』

 

 僕は天井に向け撃ち込みワイヤーで一気に上がり、その後壁に撃ち込みを繰り返して空中移動した。そのまま地上に飛び降り先頭に出た。

 

 後ろでは轟が地面を凍らせて後続の動きを止めていた。

 

「ありがとう、轟! じゃあ、お先!!」

 

 僕はそのまま走りかけようとすると目の前に沢山のデカいロボがいた。

 

『さぁ、いきなり障害物だ!! まず手始め…第一関門 ロボ・インフェルノ!!』

 

 うむ。邪魔だな。僕は大型ロボットの足元を切り刻みながら駆け抜けた。ロボットは体勢を崩し倒れた。後続の邪魔にもなったし一石二鳥だ。

 

「みんなゴメンねぇー! そしてグッバイ!」

 

 僕は走った。後ろでは轟が追いかける。しかもちょいちょい凍らせようと狙ってくる。僕はジグザグ走行で走っているので大丈夫です。

 

『オイオイ第一関門チョロイってよ!! んじゃ第二はどうさ!? 落ちればアウト!! それが嫌なら這いずりな!!』

『ザ・フォーーーーール!!!』

 

 うん。綱渡りだね。ここは『ザ・ワイヤーアロー拳銃型』を使おう。なんて素晴らしいんだ『ザ・ワイヤーアロー拳銃型』観客に見せつけるように使いここを攻略した。後ろから轟、そして爆豪がやってきた。飯田の綱渡りは面白いな。

 

『先頭が一足抜けて下はダンゴ状態! 上位何名が通過するかは公表してねえから安心せずに突き進め!!』

『そして早くも最終関門!! かくしてその実体は───』 

『一面地雷原!!! 怒りのアフガンだ!!』

 

 地雷原かぁ。これはスピードが落ちるな。するとやはり轟がやってきた。

 

「待ちやがれ、白井!!」

 

「それは無理かなっと!」

 

 剣で小石を弾いて地雷を爆発させる。すると上から

 

「はっはぁ俺は──関係ねーーーー!!」

 

「うぉ!? 爆豪!?」

 

「シロモブ!! てめぇにも負けねぇ!!」

 

「ふははっ、上等だよ!」

 

 トップは今は僕含めて3人だ。

 

『おうおう!! こいつは熱いぜ!! 喜べマスメディア!! おまえら好みの展開だああ!!』

『後続もスパートかけてきた!! 先頭3人がリードかあ!!?』

 

 轟も爆豪も速いな。しかし、地雷原をむやみやたらに駆け出しても危険だ。最善で最短ルートを見るんだ。すると後ろから普通の地雷よりも大きな爆発が鳴り響いた。

 

『後方で大爆発!!? 何だ、あの威力!?』

 

 爆風に乗って緑谷が勢いよく吹き飛んできた。というかこれは……

 

『偶然か故意か、A組 緑谷、爆風で猛追──つーか!!!』

『抜いたあああああーー!!!』

 

 やっべ。抜かされた。他の二人もそれに応じて駆け出した。ならば僕も出口付近に設置してある看板目掛けて『ザ・ワイヤーアロー拳銃型』を撃ち込み、そのまま行こうとしたが……。

 また緑谷が着地寸前で地雷を爆発させた。

 

「あぶねぇ!?」

 

 僕はどうにかワイヤーで移動しどうにか巻き込まれなかった。轟と爆豪は妨害されたみたいだ。

 

『緑谷、間髪入れず後続妨害!! 白井もあの銃みたいなので回避し、二人とも地雷原即クリア!!』

 

 最後はどちらが早くゴールするか……

 

『さァさァ、序盤の展開から誰が予想出来たか!? 今一番にスタジアムへ還ってきたその男────…』

『緑谷出久の存在を!! 次いで白井もゴール!! 僅差だったな!!』

 

 僅差で負けた。後ろから続々とゴールしている。轟と爆豪も悔しそうだ。やっぱり……

 

「コレ外せば良かったな」

 

 リストバンドを見て思った。すると後ろから発目が現れた。

 

「おや、白井さん。それ着けていたのですか?」

 

「うん。やっちゃったね」

 

 その話を聞いたのか切島がやってきた。

 

「なんだそれ?」

 

「うん? 重りだよ」

 

 僕はリストバンドの一つを切島に渡した。

 

「っつ!? 重ぇえ!!? なんだコレ!? 一体何キロなんだよ!?」

 

「一つ20kgぐらい」

 

「はぁああ!!?」

 

 周りはそれを聞いてざわついていた。やっぱりリストバンドを外すとなんだか体が軽い。もう何も怖くない。軽くストレッチをした。さて、次の種目は……。

 

『さーて第二種目よ!! 私はもう知ってるけど~~~。何かしら!!? 言ってるそばから……コレよ!!!!』

 

 モニターに映し出されたのは『騎馬戦』だ。順位によってポイントが振り当てられ、合計が騎馬のポイントになる。騎手はポイントが表示されたハチマキを装着。終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うとのことだ。なるへそ。

 

『予選通過1位の緑谷出久くん!! 持ちポイント1000万!!』

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。