無個性な僕は丑の戦士に助けられた   作:シマユウ

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騎馬戦を楽しみにしていた人ごめんなさい


14話

『予選通過1位の緑谷出久くん!! 持ちポイント1000万!!』

 

 ほうほう。1位は大変だなー。2位で本当に良かった。しかしどうしますか……。すると

 

「なぁ、あんた……」

 

 声をかけられた。

 

「うん?」

 

 次の瞬間、何かにぶつかった。気がつくと試合が始まっていて騎馬をやっていた。あ、ありのまま今起こっている事を……。騎手を見ると声をかけてきた男子だった。おやおや。これは。ふーん。なるほど。理解した。

 

「ねぇ、君」

 

「なんだ、解け……」

 

「おおっと、ここからは一方通行で話させて貰うよ。君の個性は人を操る個性で、条件は君の問いかけに答えたらアウトって感じだな」

 

「……………」

 

「いやぁ、これは初見殺しだ。流石に防げなかったよ」

 

「それでどうすんだ……」

 

 僕はその問いかけに応じずにいたら彼はため息をして

 

「操んねーから答えろよ」

 

「ありがとう。とりあえずこのまま終わるのを待つよ。今のところ3位みたいだし。漁夫の利と言う奴で!! あざっす!!」

 

 そんな会話をしていると騎馬戦が終わった。

 結果は1位轟チーム 2位爆豪チーム 3位心操チーム(僕) 4位緑谷チームとなった。最終種目に出場だ。

 昼休みの前に尾白とB組の子が話かけてきた。

 

「お、おい、白井。俺たちなんで3位なんだ? 何がどうなってんだ?」

 

「ん? あぁ、あれは彼の個性だよ。人を操るのかな? それで僕たちは操られていたんだよ」

 

「そ、そんな……」

 

 彼らはうなだれていた。実力で本戦に行きたかったのだろう。

 

「まぁ、それで最終種目に出るのかは君たちの自由だと思うよ。でも僕は出させて貰うよ」

 

 そう言って僕は昼飯を食べに向かった。

 僕は25杯目のカレーライスを食べていると前に誰が座った。心操だった。

 

「やあやあ、これは心操くんではないか。どうしたんだい?」

 

「あんたに聞きたい事があってな。個性使わねえから答えろよ」

 

「まぁ、答えられる範囲でならね」

 

「……本当に無個性なのか?」

 

「うん、そうだよ。発動型でも変化型でも異形型でもない、ただの無個性だよ」

 

「じゃあ、なんでお前はヒーロー科に入ってんだよ!」

 

 心操は机を叩いて聞いてきた。僕はカレーを食べるのを止め

 

「……僕は個性が無い代わりに力を、そして技術を磨いていたのさ。それも血反吐を吐きながらね」

 

「……………」

 

「君の個性は完璧だ。初見なら誰もがかかる。しかし入試ではロボット相手だから通用しなかっただけさね」

 

「……………」

 

「まあ、最終種目で勝ち抜いてみんなに見せつけてみなよ。……後は君次第だよ」

 

 僕は質問に答えて食器を片付けにその場を立ち去った。

 

 昼休憩終了

 

『最終種目発表前に予選落ちの皆へ朗報だ! あくまでも体育祭! ちゃんと全員参加のレクリエーション種目も用意してんのさ!』

『本番アメリカからチアリーダーも呼んで一層盛り上げ……ん? アリャ? どーしたA組!!?』

 

 A組の女子がチアリーダーの格好をしている。おぉこれは似合っていますね。蛙水に近づき

 

「梅雨ちゃん!!」

 

「……黒ちゃん」

 

 ガシッと蛙水の手を握りしめ

 

「似合っているよ! 本当に似合っているよ!」

 

「そ、そうかしら?」

 

「梅雨ちゃんの応援なら僕はレクリエーションで一位になれるよ」

 

 僕はどや顔で言った。すると

 

「……じゃあ、やってみて。応援してるわ」

 

「もちろん。僕の頑張り見ていてね!!」

 

 僕らは中央に集まった。

 

『さァさァ皆楽しく競えよレクリエーション! それが終われば最終種目』

『進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式!! 一対一のガチバトルだ!!』

 

 その後ミッドナイトによる説明の前に尾白が手を挙げた。やはり辞退するつもりだ。もう1人も辞めるみたいだ。ミッドナイトは

 

「そういう青臭い話はさァ……好み!!!」

 

 ミッドナイトは二人の棄権を認め、繰り上がりでB組の鉄哲と塩崎という人になった。

 

「組はこうなりました!」

 

 モニターにトーナメント表が映された。僕の初戦の相手は……芦戸のようだ。芦戸を見るとうなだれていて他の女子に宥められている。

 

『よーしそれじゃあトーナメントはひとまず置いといてイッツ束の間。楽しく遊ぶぞレクリエーション!』

 

 レクリエーションの種目に参加し、めちゃくちゃ全力で張り切った。すべての種目で一位をとることが出来たよ。さてさて、次はトーナメントだ。すると蛙水が飲み物を渡してくれた。

 

「本当に頑張ってたわね、黒ちゃん」

 

「あっ、ありがとう、梅雨ちゃん!」

 

 水を飲んでいると不適な笑みを浮かべながら芦戸がやってきた。

 

「ふっふっふ、そんなに動いて良かったのかな、黒ちゃん?」

 

「やぁ、三奈ちゃん。僕は全然動けるよおー。対戦楽しみだね」

 

「くそー。でも、私は負けないからねえ!!」

 

 宣戦布告を受け芦戸は戻っていった。関心しながら見送った。

 

「僕準備しなくちゃ。飲み物ありがとね、梅雨ちゃん」

 

「トーナメント頑張ってね、黒ちゃん」

 

「勿論さ。応援してねえ!」

 

 僕は準備の為この場を後にした。

 

『ヘイガイズアァユゥレディ!?』

『色々やってきましたが!! 結局これだぜガチンコ勝負!!』

『頼れるのは己のみ! ヒーローでなくてもそんな場面ばっかりだ! わかるよな!!』

『心・技・体に知恵知識!! 総動員して駆け上がれ!!』

 

 プレゼント・マイクの実況は凄いね。聞き入っちゃうな。ルール説明も終わりいよいよ試合スタート。

 

 第1試合 緑谷VS心操。これは心操の個性にやられたら緑谷の負け確定だな。

 

『オイオイどうした大事な緒戦だ、盛り上げてくれよ!? 緑谷開始早々──完全停止!?』

 

 あらあら、やっぱりこうなったか……。緑谷はゆっくりと場外へ向かっていった。これは終わったな。すると何故か爆風がおき止まった。よく見ると指が折れてる。緑谷の謎の個性でなんとかなったのか!? 緑谷はそのまま押し出そうとしている。しかし心操が逆に押そうとしたら緑谷の見事な一本背負いが決まり……

 

『二回戦進出!! 緑谷出久ーーーー!!』

 

 僕は立ち上がった。近くにいた蛙水が

 

「ケロ? どうしたの、黒ちゃん」

 

「ちょっと野暮用に……」

 

 そう言って僕は席を立った。

 

※※※※※

 

 心操は控え室戻ろうとしたときその廊下に白井が居た。

 

「やぁ、心操くん!」

 

「お前……」

 

「個性無しでよろしくね!」

 

「……………」

 

「とりあえず……ほら」

 

 白井は缶コーヒーを投げ渡した。心操はそれをキャッチした。

 

「とりま、お疲れ様でした」

 

「あぁ……」

 

「プロヒーロー達の評価良かったじゃん」

 

「……そうだな」

 

 少しの間が空いた。白井は缶コーヒーを飲み干し缶を潰した。そして

  

「それじゃあ僕はこれで。そんだけ言いたかったのさ」

 

 白井はその場を去ろうとした。

 

「待てよ」

 

 心操が引き止めた。白井は立ち止まった。

 

「なんだい?」

 

「俺はあんたみたいになれるか?」

 

「それは君次第だよ。まずは筋トレとかしてみなよ。これでも貸すよ」

 

 白井は20kgのリストバンドを渡した。心操に渡すが重かったのか落としてしまった。

 

「うっ!?」

 

「まぁ、それはやり過ぎかもしれないよね。頑張ってね」

 

 白井はそのままどこかに行った。

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