人類を救う、悪の敵   作:ワタヤハマメナミ

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あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!(^ω^)

それと投稿遅れてすいませんでしたorz



10話

ヴァルレクス達を包んでいた霧が晴れると、そこは天と地の境目がなく紫色の空間が広がっており所々に地面を巨大なスプーンでくり抜いたかのような大地が浮かんでいた。そして彼等の前には巨城が建っており、その巨城の門をくぐるとそこには部下達が跪いていた。そして彼等は少しもズレを出すことなく、その帰還を祝福した。

 

『おかえりなさいませ、ヴァルレクス総統閣下』

「あぁ」

 

ヴァルレクスはそれだけを言い、彼等の跪きを視界に収めながら巨城へと足を進めていった。そして巨城に入るとそこには一人の女性が笑顔で仁王立ちをしていたーーただし青筋を浮かべながらだが。

「おかえりなさい、ヴァルレクス総統閣下」

「あぁ。それでジャンヌ、どうしてそんなに怒ってるんだ?」

 

そういった瞬間灰色の髪に10人中10人が振り向くほどの美しい女性ーージャンヌは烈火の如く怒りを露わにしながら詰め寄ってきた。その証拠に彼女の身体からパチパチと火の粉が飛んでいた。

 

「どうして私を連れていかなったのよ!私言ったでしょ!今度の三大勢力の会談連れていけって!それを堂々と破ったから怒ってんでしょうが!」

「その事については謝罪しよう。しかしお前を連れて行けば必ずあの天使長がお前を手に入れようとするのは目に見えており、それに加え今代の赤龍帝は女好きだった事からお前を手中に収めようとするだろう。だからこそお前を連れて行くリスクの方が高すぎたからだ」

「‥‥‥はぁ。もういいわ知ってました、貴方が仲間と自身を天秤にかけた時、仲間を取ることぐらい」

 

するとジャンヌはため息をつきながらポケットから赤い液体の入った瓶を彼に渡した。

 

「これは?」

「『不死鳥の涙』ってあるでしょ?あれの上位互換の『不死鳥の血』よ。いい加減その穴治しなさい。地面が血で汚れるでしょ」

 

ここまでヴァルレクスは胸の穴を開けたまま歩いていたのだ地面に血を垂らしながら。ジャンヌはヴァルレクス総統閣下は怪我して帰ってくるだろうと確信していた為『不死鳥の血』を用意していたのだ。

 

「そうか。すまない感謝する」

 

そう言い、ヴァルレクスがその液体を飲み干すとその瞬間胸の傷が塞がり所々にあった傷も消え去った。

 

「ふん、別に」

 

と言っていたが曹操やゲオルグは彼女が照れ隠しで言っていることを知っており、それを知らないのはヴァルレクスだけであった。

 

「それで三大勢力の宣戦布告は成功したんでしょうね?」

「無論成功したとも。必ず奴等を滅ぼし勝利する」

 

その瞬間とてつもない覇気が重力となって付近にいたもの達に降り注いだ。そしてそれに伴って彼からオーラとして溢れ出した嚇怒の雷が周りに伝達する。誰もが憧れてやまない英雄がそこにいた。

 

 

「ーー勝つのは俺達だ」

 




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