ヴァルレクスの刀剣とアザゼルの光槍がぶつかるたびに火花が散り、砂塵が舞い上がる。
ヴァルレクスが上から下へ音を超えた速さで振れば、アザゼルはそれを受け流し音を超えた速さで刺突を繰り出す。
それをまたヴァルレクスがもう片方の刀で受け流しもう片方の刀を縦一線に振る。
アザゼルは半身になりそれを避けるとそのまま一回転して光槍を光剣に変え人外の力に加え遠心力を加えた一撃をヴァルレクスは真っ向から受け取めた。
そしてその力を利用して後ろへと飛んだ。
数分前から繰り返される打ち合いは最初と比べると少しずつだが速く、強くなってきており、一度打ち合うだけで衝撃波が周りを地面を削ぎ、木を揺らし始めた
「ならこういうのはどうだ?」
アザゼルが腕を
「
アザゼルが腕を下ろすのとそれはヴァルレクスに向けて発射され、一つ一つが音を超えた速度で空を駆けた。そして槍と槍の間から間を埋めるように槍が現れそれは点ではなく面となってヴァルレクスを襲った。
それをヴァルレクスは
側から見ればそれは無謀、無鉄砲、向こう見ずなのだろう。
面での攻撃に単体で迎え撃つのは愚者と嘲笑われる愚かな行動だ。
だが例え無茶や無謀と言われ笑われようと構わない、それが少しでも生還する確率が上がるのならと。
「まだだ!」
ヴァルレクスは気合いと根性の掛け声と共に、両手の刀と身体で光槍を撃ち落とし始めた。
地面に当たった光槍が砂煙を巻き上げそこら一帯は砂煙で覆われ何が起きているのかわからなくなった。
だが聞こえてくるのだ。
何かが割れる音が、砕かれる音が砂煙の中から見える火花が彼が生きている証になり、それが
三大勢力の心は今一つの思いが駆け巡っていた。
『これで倒れてくれ。もう立つな、立たないでくれ』と
『光槍の流星群』が消え、それによって立ち上った砂煙が風によって運ばれる。
少しずつ砂煙が晴れ少しずつだが見えてきた。
ヴァルレクスは体から血を流し満身創痍だった。
アザゼルの心中ではここで仕留めないと取り返しのつかないことが起きると本能で感じるほどに脳に警報が鳴っていた。
ここでアザゼルは種族を超える階段を一つ登った。
彼に
その刺突は光の速度を超え、ソニックブームを引き起こし周りの空気を裂き、彼の臓腑をぐちゃぐちゃにし、その衝撃によって星が悲鳴をあげた。
目を見開き、驚愕した表情をしたヴァルレクスがゆっくりと崩れ落ち、そこから川のように血が流れ、周りを真紅の血で一帯を真っ赤に染めた。
医者ではない素人が見ても彼の死を確信した。
一人が喜びの声を上げると、周りにいた人外も現実を理解し始め、誰もが喜びをあらわにした。人でありながら人に収まりきらない力を持った
それは魔王や天使長である、サーゼクスやセラフォールやミカエルも同じだった。
英雄の呆気ない末路を見届け一種の憐憫を感じたアザゼルは胸で十字をきった。
ーーその刹那
『ーーいいや、まだだ。すべては“
ーーその瞬間ヴァルレクスの身体に雷霆が落ちた。