どうして…俺が生き残ったんだ……
メガーヌさんならきっと助かったのに……俺なんかのために……!
あれからもう2日が過ぎた。
俺は…東京という地名の街並みの人の往来の中何も当てもなく彷徨っていた。
此処は管理外世界であることは既に認知している…恐らく救援も望めない……
いや、今更おめおめと帰ることなんて……どの面下げて戻ればいいんだ……
……考えたところで何も解決なんてしないか……
もう…何事もポジティブに考えられない…
俺の頭の中で負のスパイラルが回っているなか、また腹の虫がなる。
かれこれ2日も食べ物にありつけていない。
水は公園の水道で確保したけど食べ物などそこらに落ちているわけでもない。
かといってお金など持っていないから食べ物も買えないのが今の現状だ。
打破する方法は無いわけではない…それは…
『駄目だ駄目だ、絶対に駄目だ』
ふと思ってしまったために頭を横に振ってその思考を振り払い、二度と考えないように頭に言い聞かせる。
これだけは……本当に……!
『少し……川の畔にでも行こう』
気分転換だ…気持ちを和らげることにした。
街並みから2時間ほど歩いて河川敷に到着斜面の草むらに腰を据わらせて、川の流れを見つめた。
『……これからどうすれば良いんだろう……』
駄目だ…打開案が思い浮かばない…唯々時間が過ぎていくばかり…
『はぁ…』
また溜め息を溢す…ここに来てから何度目だろう…もう数えられないくらいにはしていると思う。
…………昼寝でもしよう
そう思い草むらに寝転がり目を瞑ると数分後俺の顔にぽつりと冷たい液状の何かが流れる。
『なんだ?』
ふと目を開けると空は雲行きが怪しくなっていて、ぽつぽつと雨が降り出している。
……雨か……
『……橋の下にでも雨宿りするか』
恐らく夕立であろうと思いしばらくしたら止むと考え体を起こし橋の下に身を寄せる。
『気持ちよく寝れると思ったのにな……』
はぁ…と溜め息を溢し橋の柱に背を持たれさせると微かに声が耳に届く。
「うっ……ひっく…!」
涙声の女の子の声…ふと聞こえた方向に振り向くと柱の下に栗色の髪をした女の子が体育座りで蹲っていた。
『………』
一度辺りを見渡す、どうやら俺と女の子以外誰もいないようだ
…このまま見過ごすのも……なあ…
『…どうしたんだ?こんな所で泣いて…両親とはぐれたのか?』
優しい物腰で怖がられないように少女に問い掛ける
するとちゃんと耳に届いていたのか声を潜めて少し涙声混じりで話返す。
「違うもん…はぐれてなんて…いないもん」
『ならどうしたんだ?…親と喧嘩でもしたか?』
「……お母さんが…遊んでないで、もっと勉強しなさいって…」
なるほど…そういうことか…
見た感じこの子は良家のご令嬢だろうし、大方母親が厳しいんだろう
『……なるほどな…俺には詳しいことはわからないが…君はどうしたいんだ?』
「どう…したいって?」
『夢だよ、夢……目標…将来なにやりたいとか……そんなのあるだろ?』
…軽い雑談のつもりがなんかおりいった話になってきたな…こんなに他者との交流に飢えてたっけ ?
「私…私に夢なんてないわ、両親の決められたレールをただ進んでいくだけ」
その女の子の声は何処か寂しげに聞こえた。だからだろうかふと口を開けて話し出した。
『じゃあ少し、賭けでもしてみるか』
「賭け?」
『ああ、もし君が決められた夢ではなく自分自身の夢を見つけられたんなら…その時に何でも1つだけ、叶えてやるよ』
「……でもそれって、あなたが私とまた会えばの話よね?それは流石に…」
いくら何でも現実離れしすぎていると彼女はそう思っているのだろう…けどなんでかね…
『なに、また会いそうだからな』
何処か予感めいた感じがした。
確証なんて無い、けど本当にそんな感じがしたんだ。
と、話してる間に雨も収まったようだ。
『それじゃあ雨も止んだしそろそろ俺は行くわ』
「ま、待って!」
立ち去ろうと橋の下から出ていこうとした手前、少女は慌てて俺を呼び止める。
「私は結城明日奈…君…名前は?」
『…カムイだ…カムイ・デュナミス』
そう名前を告げて俺は立ち去っていく。
それにしてもつい先程までなんで俺だけと自分を責めていたのに…今や明日のことを考える始末
『なら…生きないとな』
あの子がどんな答えを導き出すか少し楽しみになりながらも、俺は周囲に人影がないのを見てルミナスザッパーのウィンドウを開き操作し始める。
『……絶対に生きてやる……例え……』
泥水を啜ってでも…