「っ!!?」
謎の男に見られている中、その男から発した殺気を感じ取ったカムイは先程の楽しげな表情は何処へやら険しい顔をして窓を外を見る。
「カムイくん?」
カムイの険しい顔を見てシャルロットの母親は不自然に思い首を傾げて訪ねるとカムイは少し考えた後シャルロットの母親に向けて柔やかに微笑んだ。
「ちょっと…寝る前に…外の空気でもすってこようかな~って」
そうカムイは言っているが微笑んでいる笑みは作り笑いであり、それはシャルロットの母親は直ぐに見抜いていた。
絶対に何かをしようとしているそう思ったシャルロットの母親は引き留めようとするがその前にシャルロットが話し出す。
「Mon frère, pour aller à l’extérieur ? Vous voulez aller Charlotte !」(お兄ちゃん、お外行くの?シャルロットも行きたい!)
とさっきの話からか日本語であまり理解できていないようだが外に出ていこうとしているのを見てシャルロットはカムイに着いていこうとする。
「C’est un peu inutile, sombre à l’extérieur plus. Il pourrait être éventuellement dangereuses personnes errant prend」(それは少し駄目かな、もう外は暗いし…もしかしたら危ない人達も彷徨いてるかも知れないしね)
と危険かも知れないとシャルロットにカムイは注意するとしょんぼりとし、シャルロットの母親はカムイの言った意味を理解し止めようと体を動かしたがその前にカムイは玄関の扉に手をかけてシャルロット達に振り返る。
「大丈夫です、直ぐに戻ってきます…こう見えて俺強いですから」
そう柔やかに微笑んで玄関の扉を開けカムイは外へとでていった。
カムイが外へと出て行ったのは外にいる襲撃者達にも目視することが出来た。
「Hé, le gamin qui est sorti !」(おい、ガキが一人出てきたぞ )
「Laissez-le aller. Peut tuer à ce spot et remarqué une」(別に放っておけ…あの場所で殺すと気付かれる可能性もあるからな)
カムイが出てきたというのに彼らはいたって冷静だった。
それほど場数を踏んでいるのかそれともカムイを子供と侮っているか、この場に居る殆どは後者であろう。
しかしだからこそ…彼らは気付かなかった。カムイが…幾多の戦いを切り抜いた騎士であることを
「さて…」
カムイは目を閉じ息を吐いて感覚を研ぎ澄まし周囲の気配を捉える。
「…15…いや17か…結構いるな…」
大体の人数を捉えどうするか思考を巡らすがカムイはそこまで深くは考えなかった。
「まあ…一人一人叩き潰していくしかねえかな」
手が掛かるがと呟き口元はにやりと笑みを浮かべカムイの体に微量な電撃が走る
「Qu’est ce mec ? Êtes vous moquer ? Il juste clignoté faiblement.」(なんだあいつ?笑ってる?それにさっき微かに光った…)
それをスコープ越しで見ている襲撃者の一人が呟く中、スコープに捉えていたカムイの姿がぶれて消える。
消えた!?っと襲撃者は驚きを隠せない中、何かを蹴る音が連続して真夜中の空に響き渡る。
ダンダンダンっとその音は次第に大きくなっていきそして…
「っ!」
襲撃者の近くの木からダンっという音が響いた瞬間彼の目の前に体から電気を帯びて襲撃者へと向けて回し蹴りを放とうとするカムイの姿であった。
咄嗟のことで反応ができず彼はカムイの回し蹴りを首元に受け数メートル横に吹き飛ばされたあと木に激突、そのまま倒れ込み意識を失った。
「先ずは…一人…」
そう呟いたカムイは付けているブレスレット…ルミナスザッパーを起動して100㎝はある片手直剣を右手に持ち軽く二回空振る。
「これが俺ができること…何の目論見かは知らないが…あの親子には指一本も触れさせねえ!」
そう決意を固めてカムイは次なる敵を見定めて大地を蹴って駆け出した。