転生したら、異常な程事件が起きる世界だったんだが   作:紫最槻鱗

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どうも、テストはいやだぁぁぁです。

遅れてしまいました。
テストって地獄ですよネ?
もう・・・疲れたよパトラッシュ・・・
はい。
という訳で三話です。
楽しんで頂けたら幸いです。




三話

自己紹介が終わり、少し浮かれた雰囲気で始まった授業。

残り10分という短い時間でも、真面目に授業をする担任は、教師の鏡と言えるだろう。

しかしそれとは逆に、生徒達は転校生である帯人が気になって仕方がなかった。

いくら質問タイムがあったとしても、それはたった3回という少なさだった。

これだけでは、好奇心の多い10代を満足させることなど出来はしなかったのだ。

勿論、もっと色々聞きたいことがあった。

 

つまり、

 

早く休み時間になれ!

 

というのが生徒達の思いなのである。

 

 

しかし、一方の帯人は、そんなことを生徒達が思っているなど露知らず、呑気に

 

(ああ、やっと終ったな。

いや、もしかしたらまた色々と聞かれるかも知れんな。

まあ、さっきのようにはならんだろうが。)

 

等と考えていた。

 

帯人と生徒達に歳の違いは無くとも、片や精神年齢50近くの男とも言っていい少年、片や身体年齢も精神年齢も年相応な少年少女。

価値観の違いが出るのは仕方のない事である。

まぁ、一概にそれだけとも言えないが・・・

 

 

そもそも、帯人の考える16歳とは、感情をある程度抑制でき、冷静沈着とは言えないまでも理性をもって行動でき、仲間の為なら命を奪い、時には捨てる覚悟のある者である。

これは、転生する前の価値観が根深く残っており、帯人自身、家族以外の人間に全くと言っていい程興味も情も無く、触れ合っていなかったため矯正されなかった(両親は親バカであり、基本的に帯人の事を全肯定的であるため、一部のこと以外は全く否定しなかった)ものである。

しかし、敵であれば殺す、自分の邪魔になるのならば殺す等、外道と言えるものが無くなっているだけまだましだと言えるだろう。

 

それに対して生徒達の考える16歳は、命を奪う覚悟も、命を捨てる覚悟もない、好奇心旺盛な子供であり、平和過ぎる程平和のなかにいる、争いとは無関係の、庇護されるべき者である。

現代社会においては、生死を掛ける仕事など10代の少年少女には基本在る筈もなく、感情を抑制出来ると言っても、好奇心のままに行動することが多い。

勿論、これは至極真っ当な価値観だ。

 

ここでは、帯人の考える16歳など日本には居ないと言えるだろう。

これだけでも、ここでは帯人の価値観が如何に異常なのかが伺える。

 

 

では改めて今この状況を考えると、生徒達が帯人を質問攻めにするために、休み時間群がるだろうことなど、普通、誰の目から見ても明らかだ。

そう、帯人のように色々とアレな常識と価値観を持っていなければ、の話だが。

 

つまり、帯人が「(ピークが)終わった」等と考えているのは本当に呑気過ぎる、ということだった。

 

 

そして遂にその時が来る

 

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン

 

 

チャイムが鳴り授業が終わる

担任は終わりの挨拶が終わり次第そそくさと教室を去った

 

一部の生徒が一斉に席を立つ。

帯人の近くに座っている者達は体を帯人に向ける。

席を立たなかった近くに座っていない生徒も、体を帯人に向ける。

新一と帯人の目が合う。

それに驚いたらしい帯人が目を見開く。

10人位の生徒達一斉に口を開く。

反射的に帯人が耳を塞ぐ。

それに気づいたらしい新一が開けていた口をつぐみ、帯人と同じように耳を塞ぐ。

 

この間僅か3秒

 

次の瞬間、

 

「なあ、うち「ね「ねね「あの「聞「何処「団扇く「どの「せいか「宜し「ちょっ「わた「俺が「も「おぉい「ねぇ「あの「オビ「こたえ「「「etc・・・」

 

生徒達の質問攻めが始まった。

次々とひっきりなしに口を開く生徒達。

耳を塞ぎ固まる帯人と新一+α。

その状態が続き、いつの間にか帯人への質問から、「自分が先に聞くんだ」と争い始める生徒達。

自分の予想が外れ、疲れていたこともあって、この状況を消化できずに未だ固まる帯人。

そんな中、たった一人、状況を把握したのか

 

「うるせぇぇぇぇえ!!!!!

喧嘩すんな!!

一気に質問すんなよ団扇固まってんじゃねぇか!

それに何言ってんのか全く判んねぇんだよ!

質問してぇなら相手に伝わるようにしろよこのバーローどもが!!!」

 

いつの間にか復活したらしい新一の怒号が教室に響き渡った。

 

 

それからはトントン拍子に話が進んで行った。

まず新一が、生徒達の質問を聞き、新一に頼まれた蘭と園子が、それをノートにメモしていく。

その間帯人は、新一達の手際の良さに、何処か手慣れている感を感じていた。

 

(こいつ、他の者達よりも状況把握能力が優れているな。

それに、生徒共のこの反応・・・・・・少し、幼い?いや、先程担任はこうなることが分かっているかのように教室を出ていったな。

・・・・・・・・これが普通の反応、と言うことか?

・・・それならば少し・・いや、下手したら相当、オレの考えていた者達とずれていると認識した方がいいな。

一度色々と状況を見直してみるか。

あっちでは常識だったとしても、こちらでは非常識なことも、この分では在るだろうしな。

チッ もっと前から見直して居れば良かった。

転生やらなんやらで少し気が緩み過ぎていた様だな。

いや、もう少し周りに目を向けた方が良かったの間違いか?

どちらにせよ、腑抜けて居たことには代わりないな。

こちらの生活に毒され過ぎ・・・・いや、オレはもう、"うちはオビト"では無い、"団扇帯人"だ。

毒されて当然か・・・・やはり、こちらの常識をもっと知る必要が在るようだな・・・。

ハッ 今頃それに納得するとは。

やはりあちらに未練があるらしい。

まあ、それは帯人(オビト)ならば当然だな、あちらにはリンが居る。

しかし・・・思った以上にオレもうちはの血が流れているらしい。

まさか、リンはともかく、己が情を掛けた相手しかあまり認識しなていなかったとはな・・・(あまりというか、まったく認識していないの間違いじゃあないですかねぇ~) 黙れ。

ん?オレは今何に反応したんだ?

 

まあ良いか。

結論としては、他の者達にも目を向けんとならん様だ。

 

ふむ・・・・・・・・・・・・・・・

 

まずは・・・・・目の前に居るこいつで良いだろう。

・・・・・・・・・・ん?

・・・・この工藤新一、という砂利、こいつが指示を出しても生徒共は反論どころか、それが当たり前のように容認している。

・・信頼されているようだな。

常にこんな役回りになっている・・ということか。

まあ、他の砂利共よりも精神面が安定しているようには見える。

その分何処か危ういが、それを持っても余りある程にはカリスマ性、と言ったものが在るのかもしれんな。

しかし、この男・・・・こちらでは殆ど初めてだな、ほんの少しだが、死臭を放っ)オイッ!!!!!

 

大きな声が教室に響く。

帯人は思考を中断し、少し俯いていた顔を声の出所である目の前に居る少年に移した。

 

「なんだ?」

 

「何度呼んでも反応しねぇから。」

 

「そうか、それは悪かった。

で、どうした?

話の決着は着いたのか?

オレはどのくらい貴様等の疑問に答えれば良い?」

 

淡々とした、態度が悪いとも言える返しだが、言っていることは、生徒達の質問に答えてやる。という意図が見える。

態度からは判らないが、"団扇帯人"という人間は、案外人が良いらしい。

新一はそんな、不器用な?ギャップ?・・・ツンデゴホンッゴホンッ・・まぁ、差に驚いたが、そう言えば最初から適当ではあるが、質問にはちゃんと答えていたことを思い出した。

 

「あ、ああ。

わりぃけど、団扇、次の休み時間に話聞いても良いか?

質問することは決めたけど、量が多いからな。

良いか?」

 

「いいだろう。」

 

無意識に淡々とし過ぎた態度に押されていたのか、少し声が詰まったが、それを華麗にスルーする帯人。

尚、生徒達はスルーしてくれなかったのか、微かに肩がプルプルと揺れていた。

まあ、隠そうともしていない者も居るが。

 

(そんなに俺が詰まったのが楽しいかコノヤロウ!!!)

 

(((((((ああ、楽しい!!!))))))))

 

思った以上にこのクラス、ゲスである。

中にはプギャーm9(^∀^)ギャギャギャギャをしている人間もいた。

それはもう盛大に。

新一の顔が険しくなる。

帯人は心で会話?している新一達を放っておいて、近くに居た、比較的冷静に見える少年に話しかける。

 

「おい、次の休み時間に此処から動かなければ良いんだな。」

 

「ああ、よろしく。」

 

「了解した。」

 

 

帯人は腕時計を確認しながら、この学校について無知であるが故に、周りを気にせずに、新一を含めた生徒達にとっての爆弾を投下した。

 

「あと30秒と少しで次の授業が始まるぞ。」

 

時間を見ればあらその通り。

思った以上に時間が経つのは早いらしい。

そして時間割には「数学」の文字。

ここで補足

ここ帝丹高校一年の数学の担当教師は、時間に厳しく、そして何より無駄に騒いだり、五月蝿いのが嫌いな人間である。

それと同時に、それに注意していれば、普段は温厚な良い先生である、が、怒ると目が笑っていない笑顔で心を折ってくる人物でもある。

そんな先生の担当である授業があと30秒しないうちに始まる。

そして、Q.今この教室は? A.五月蝿い つまり、

そう言うことである。

 

「ぎゃぁぁぁあ!もっと早く言えよ団扇ぁぁあ!!」

「はやっ早く授業の準備しなきゃぁ!!!」

「うわぁぁぁん!はよ!はよ!準備を!!!」

 

帯人は何故そんなにも生徒達が焦っているのかが分からなかった。

ガララッ

 

空気が固まる

生徒達がゆっくりと音がしたドアへ目を向ける

 

「早く、席に、つきましょうか?」

 

笑っていない笑顔が怖い

何より喋り方が怒っている

区切っているところとか

 

(((((((((ぎゃぁぁぁあ!怒ってるぅぅぅ‼)))))))))

 

『えっえと、えと・・』

 

「つ・き・ま・しょ・う・か・?」^^

 

『ハイ!!!!!』

 

結局、この休み時間、生徒達は帯人に質問することが出来ず、そして騒いで居たせいで、大半の生徒に数学教師からの雷が落ちた。

余談だが、その間帯人は、何故そんなにも生徒達が数学教師を恐れていたのかが分かって満足そうだったそうな。

 




読んで頂き有り難うございました。

えっと、楽しめましたか?
誤字とかあったら、言ってくれると助かります。

それでは、また読んで頂けたら幸いです。
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