あーしとヒキオと。   作:よっちい

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どうも、お久しぶりです。
働いたり、インプット不足だったりでなかなか進んでません。

でも、完結はさせたいのです。
さて、今回はすごく短いです。
後書きに理由を。

それでは、どうぞ。


あーしがヒキオに。前。

 それから数日、気分転換がしたくて買い物をしていた。

と言ってもほとんどウィンドウショッピングだ。

歩き疲れ、今はカフェで一息ついている。

 

 外の見えるガラス張りのカウンターでダラダラと人を眺めていると、一人の女と目が合う。

髪は青みがかった黒のロングヘアー。

 

 川崎沙希。

あーしのクラスではヒキオとは違うひとりぼっち。

最近は海老名や結衣が絡んでいる様子から今の考え方は悪かったかな。

 

 そして、一緒に歩いている中学生くらいの男の子と小学生かどうかの女の子に一言言って、あーしのいるカフェに入ってくる。

 

「隣、いい?」

「別に。なんか用なん?」

「とりあえず飲み物買ってくるから」

「わかったし」

 

 普段は全く話さないし、奉仕部で出くわした時はお互いに意見が合わなかった。

あーしは、控えめに言ってこの人が得意ではない。

嫌いではないが、単純にソリが合わないのだ。

 

 川崎さんは、席を取るなりレジへ行きコーヒーを頼んで戻ってきた。

 

「それで、なんか用があったんじゃないん?」

「由比ヶ浜から聞いた。あんた最近比企谷と遊んでるんだって?」

「だったらなんだし」

「由比ヶ浜や雪ノ下の気持ち、気づいてるでしょ」

 

 確かに、ヒキオに対しての彼女達の気持ちは何となくわかっていた。結衣に関しちゃあからさまだし。

彼女達への後ろめたさを感じてか、あーしは川崎さんから目を逸らしてしまった。

 

「あんた、酷いことしてるって自覚はある?」

「あんさー、それのどこが川崎さんに関係あるの」

「あるよ。……あたしだってそうだもの」

 

 少し驚いた。

今までそんな素振りは一度だって見た事がない。

もちろん、あーしが知らないだけって可能性もあるけど。

ヒキオってば、なんだかんだモテてない?

 

「でもさぁ、あーし以外誰もヒキオに近づこうとしてないじゃん。それって、皆狙う気ないっしょ。待ってたってヒキオから来るわけないじゃん」

「そんなのわかんないじゃない!」

 

 川崎さんの口調が強くなる。

でも、さすがに期待しすぎでしょ。

それでヒキオが来るなら、今頃あの二人のどっちかと付き合ってるだろうし。

どいつもこいつも、甘ったれんなっての。

 

「はぁ。言いたいことはそれだけ? そんな下らないことなら、あーし帰っから。ヒキオとどうしようが関係ないっしょ」

「ちょっと! まだ話は終わって……」

「終わってるでしょ。じゃあね。明日、話に行くから文句あるならそこで言いな」

 

 あーしは我慢出来ず、店を出た。

もうすぐ日が沈む。

あれ? こんなに寒かったかなぁ。

カラっとしている夕空は、今のあーしには重く感じた。

 

 × × × × × × 

 

Yumiko

『結衣。明日集合ね。雪ノ下さんと川崎さんと一色も呼んで。大事な話するから』

 

 昨日、あーしは要件だけ結衣に送りつけた。

カフェでお茶がてら、4人を待った。

皆、待ち合わせをしてきたらしく同時に入ってきた。

揃いも揃って、ホットコーヒーを注文する。

あーしも甘い物を飲む気分ではなかったので、おかわりはホットコーヒーにした。

 

「それで、話って何かしら」

 

 雪ノ下さんは少し気が立っている。

まぁ、この前は無茶を言ってヒキオを借りたし、今日これだけ集めるなら何を話すのか察しているのだろう。

 

「さっそくだけど。あーし、ヒキオに告ったから」

 

 皆、驚いていた。

結衣は相変わらずのオーバーリアクション。

雪ノ下さんは目を丸くした。

一色はじっとあーしを見ている。

川崎さんは息を飲んでいる。

 

「優美子!? なんでそうなったの!?」

 

 結衣の言うことも最もだ。

でも、人の心が分かるなら機械はとっくに進歩してるってどっかのテレビで言ってたし。

だから、なんでそうなったかよりもこれからどうするかが大事なんだ。

 

 あーしの気持ち、皆の気持ち。

それぞれ、想うことはあるが、全てはヒキオ次第。

でも、このまま何もしないのもどうかと思うので、あーしは皆に発破をかけることにした。

 

「あーしだけが言うのはちょっと違う気がするし。だから、皆も言いたいことは言った方がいいし。言わないならあーしが貰っちゃうからね」

「そんな……」

 

 結衣が今にも崩れそうな顔をして喋る。

その後、しっかりと何かを考えた様子だった。

生徒会長と川崎さんは結衣よりもしっかりした顔つきになった。

 

 しかし、雪ノ下さんだけが違う。

少し覇気のない、焦りと戸惑いと諦めの混ざった表情。

 

「とりあえず、あーし帰っから。いつまでも期待してちゃダメだかんね?」

 

 店を出て見上げる空は昨日とは違う曇り空。

空気の重さは相変わらずだ。

 

 × × × × × × 

 

 to be continued...




さて、久しぶりだというのにすごく短くなってしまい申し訳ないです。

ここのところ続きをどうしようかという点で皆様の声が聞きたかったのです。

ここまでは書けていたのですが、この先を悩んでいます。

①優美子視点だけで書き続ける
②八幡視点でも書く

個人的に②はあまりやりたくなかったのです。
しかし、②を選べば比較的あっという間に話が進むのです。

ここまで優美子視点で書いてきたこともあるのと、こういったネットという世界ですから、力のない私に皆様からの意見を取り入れたいという試みです。

感想でのご意見を是非お待ちしています。

それと、評価する際にコメントできる機能を初めて知り、コメントを頂いていたことに気づきました。
ありがとうございます。

誤字報告もお待ちしています。

後編も今月中には書きたいです。

それでは最後まで読んでくださった方に感謝。よっちい。

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