転生からはじまるデスマーチ   作:nani

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最後の方に戦闘描写がありますが、なんかR-15みたいになりました。
一応、警告しておきます。20行ぐらいですけど。


肉を求めて

 まずは、解体所か肉屋か肉を持った人を探す。 肉屋にご主人から解体を教わってこいと命令されたとか言ってみようかと思ったけど、獣人が触れた肉なんて売れないとか言われてできても見学までだろうからやめた。

 

 路地から壁を背に光学迷彩をしながら通りを眺める。

 

(よく考えたらリザに聞いておけばよかった)

 

 今になってそう思うけど、戻るのはプライドが許さない。 それに戻るのはやってみてからでも遅くないはずだ。

 

 そうしていると、肉を持った狩人みたいな男を見つけた。

 

 僕はその男を屋根の上に登って追いかける。 光学迷彩自体は反転を使っていないから、魔力は減るけど両方同時に使えるのだ。

 

 多分屋根の上なら空を映すだけだし、多少おかしくても誰も気にしないはずだ。

 

 僕は走って男について行く。幼女は歩くのが遅いのだ。こうしている間にさっき使った魔力が回復する。

 

 まだ、毎日筋トレしている僕の体力は残っているので通りの向こうに重力を反転させてジャンプする。

 

(とぅ!)

 

 頭から下に落ちるような感じがして怖くなってきたが、足元を重点的に光学迷彩することに意識を集中して紛らわす。

 

 向こう側の屋根に着くと、なんでこんなことをしたんだろうと疑問と後悔が湧いてくるけど今は男をストーキングするのが優先だ。

 

 ◆◆◆

 

 肉屋の近くの屋根に着いたけど、どうやって中に入るか迷う。 

 入ったのがばれたら、殺されるかもしれないので、慎重に考える。

 

(とりあえず、外で解体するかもしれないからとりあえず一時間待っていよう。それまでは魔素隠蔽の練習していよう)

 

 そう考えていると、近くの庭に建物の中から生きた牛が連れられてきた。

 

 ーザシュッ

 

 わぁー。

 解体って、ああやってやるんだー。

 

 目を逸らしたくなったけど、逸らすわけにもいかないので頑張って見続ける。

 

 今まで夜しか見ていなかったからわからなかったけど、異世界の生活は厳しいです。

 

 ・・・

 

 とりあえず、基本はわかったような気がするので街の外に行きたいが、まだばれない自信がないので屋根の上で鍛錬をして、動物の解体をやっていたらそっちを見ながら夜になるのを待った。

 

 ◆◆◆

 

 夜の森にやってきた。前聞いた話だと、東の山というらしい。

 実は街の外に出てここまで来るのはこれが初めてだ。 今までは、ユニークスキルを使ってもここまで来るのに時間がかかるのと魔物が怖かったから来ていない。

 ユニークスキルがあるといっても今よりも幼女だから、危機感知が反応する前に一撃で殺されたり、群れで全身に攻撃されてそのまま殺されたり、捕まって逃げられないまま殺される可能性があったのだ。

 

 今の僕もそうだけど、昔よりはましだし、そろそろ原作が始まる。

 この程度のことで死んでしまうようなら、どの道生き残れないだろう。

 

(物理ベクトル反転体表から1mmに90%、スタミナ消費反転10%)

 

 光学迷彩はしない。匂いや音でばれるだろうから。

 武器はない。攻撃のときは手に全力で反転を展開して手刀で突くつもりだ。それと、解体も手刀で同じようにやる予定だ。

 この反転というユニークスキルは、設定した限界を設定した全体で受けたものが上回らなければ、完全に反転できる。 ただ、この性質上刺突は相性がいいが全体攻撃は苦手だ。全身に反転を展開すると強度が落ちるし、落ちた強度で攻撃に耐えられるかと言ったら、厳しいのだ。 

 ちなみに、反作用反転との違いは熱とかにも効果があることだ(魔法は難しいけど、虎は使えないだろう)。

 

 

 いつも夜に活動していたので夜目はきくが、耳や全身に意識を集中して辺りを警戒する。

 

 木々のざわめきと自分の心臓の音が聞こえる。

 

「すー、はー」

 

 初めての命のやり取りに緊張してたようだ。

 

「流石に、最初に動物でも虎はないかな・・・」

 

 しかし、幼女の移動速度では小動物は捕まえられないと今朝証明してしまった。

 襲ってくるのなら、カウンターで殺せるはずだ。

 

「大丈夫、いけるはずだ」

 

 エネルギー反転はベクトルを反転させるだけで効率がいいのか、1%全身に展開するだけでも石を握りつぶせるレベルだ。限界を超えたら危ないのであまり検証していないが、虎では今の反転を突破できないはず。

 

 そうして考え事をしながら歩いていたのが悪かったのか、虎の接近に気付かなかった。

 

 危機感知に反応があって、反応があった右後ろを反射的に反転を展開した右手で薙ぎ払う。

 

「くっ」

 

 反動どころか何も触れた感触がないので実感がないが、振り向くと右前足が折れ曲がっている虎がいた。

 

「・・・」

 

 お互いににらみ合っていると、虎が後ろにジャンプして逃げ出した。

 

「ふぅ、危なかった」

 

 そんな風に警戒を解いた演技をしながら耳を研ぎ澄ましていると、案の定今度は真後ろから襲ってくる音を耳が捉えたので虎に垂直に反転を最大にした貫き手を仕掛ける。

 

 虎は避けきれず頭から串刺しになった。 硬い部位といっても反転の限界を超えられなかったようだ。虎から見れば僕の手は絶対に動かせない槍に等しかっただろう。

 

「・・・はぁー」

 

 勝った。

 反転が切れた全身に血を浴びながら自己確認(セルフ・ステータス)の表示をみるとレベルが1から5に上がっている。

 

「ふふふ・・・危機感知をもらっておいて本当に正解だった・・・」

 

 そう悦に浸っていると、血の匂いで我に返った。

 

(はやく、血抜きしないと)

 

 心臓が動いたうちに、頭を下にして心臓を手刀を入れて血抜きをしてから解体する。

 上手くできたかわからないけど、食べれないことはないはず。

 

 内臓とかはよくわからないけど、焼けば食べられそうだったのでファンタジーな大きな葉っぱに乗せていく。

 

(多いな。これ以上は持てない)

 

 幼女の体で持って運ぶのはバランス的に厳しい。

 なので、セルフ・ステータスの機能の一つを使いレベルアップで手に入れたスキルポイントを宝物庫(アイテムボックス)に使ってレベルを2にして容量を増やしてからその中に入れた。

 

 (次は何のスキルをとろうかな? 魔力操作が今のところ最有力候補だけど、一応自力でできないこともないんだよね・・・)

 

 そんなことを考えながら、焚き木のできる場所に移動し木の枝を集め木の棒を使って摩擦で種火を作り、辺りを警戒し取れるスキル一覧を眺めながら肉を焼いていると朝日が昇ってきた。

 

「あっ・・・」

 

 まずい。 いや、まずくないか? 

 肉を届けるのが一日遅れるだけだ。

 

 ・・・安全には変えられないか。

 ごめん、ポチ、タマ、リザ。

 

 

 

 言い訳をさせてもらうと、レベルアップで全身がだるくて思考がまとまらなかったんだ。 反転させるまでもなかったし、スタミナは満タンだったからあまり気にしなかったんだ。 ・・・もう治まっているけど。




この世界のアイテムボックスってをレベルの二乗の数だけ持てたはず。開くときに魔力消費あるだけど。

魔法もそろそろ使えるようになるはずです。

追記ー漫画の設定によるとギフトのアイテムボックスは初期から100種100個まで(水などは1L1個扱い)なのですが・・・主人公はスキルのアイテムボックスを間違え選んでしまったということで(あるかわからないけど)。
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