ソードアートオンラインオルタナティブ イモータルブラッド 作:さくやそん
ヒースクリフとの会話の翌朝。
俺はついに決着がつきそうな四十八層の迷宮区攻略に参加すべく、主街区の外へのゲートへ向かった。
もうすでに、いつものメンバーは揃っていた。
層には次の層へと結ぶ階段が一つだけある。
しかし、それは迷宮区と呼ばれるダンジョンにあり、階段はフロアボスによって守られている。
今日はついに、迷宮区の最深部への攻略を開始する。
ボス部屋も今日中に見つかるだろう。
攻略組にはおよそ、ヒースクリフ率いる血盟騎士団など大規模ギルド、中小ギルド、そしてキリトや俺を含む一部のソロが居た。
そして、主街区を抜け、見えてきた巨大な塔、あれが迷宮区だ。
攻略は順調に進み、見事ボス部屋も発見した。
明日には下見をし、万全の状態で一週間以内に次の層へのボス戦が開かれる。
しかし、下見を今終わらせる提案をした者が居た。
大半が賛成し、反対したのは俺やヒースクリフを含めた一部だけだった。
過半数の賛成により下見をすることになり、緑の髪の男が扉を開く。
瞬間、そいつはボス部屋に吸い込まれ、ボスの真下へ転がっていた。
ボスの両手剣により、重装備では無いにせよ、金属装備の男のHPが六割減った。
そこに居た誰もが驚き、動けなかった。
ボスの両手剣が再び、そいつに振り下ろされる。
ヒットする寸前、一人が投げた両手斧が軌道をずらした。
ギルド«ファントムミラー»のリーダー、エニグマが自らの武器を投げたのを合図に、全員がボス部屋に雪崩れ込む。
ボスにファーストアタックを決めたのは、一瞬でボス«ザ·アンデッド·キング»に肉薄した俺だった。
使い込んできたソードスキル、アクセルレイドがボスの四本あるHPバーの一本目を目に見えて削った。
今回はあくまでも下見だ。
少し動きを見ることが出来れば良い。
キリトやヒースクリフも攻撃を仕掛け、とうとうHPバーの一本が左端まで減った。
すると、ボスの動きが止まり、ボス部屋の入り口を守るかのように、中ボスと思われる«アンデッド·ハウンドナイト»がPOPする。
ケルベロスに乗ったゾンビ騎士は、明らかに撤退の通路を無くしていた。
すかさず、エニグマやその他少しのメンバーがそいつの討伐にかかる。
が、HPは全く減らない。
技後硬直を課せられた彼らに、ゾンビ騎士の片手直剣が襲う。
何人かは倒れ、動けなくなっている。
そこへ、ゾンビ騎士の剣がソードスキルを放つ。
それを、寸前で止めたのは、またしてもエニグマだった。
両手斧に赤い光が灯り、四発のソードスキルが片手直剣を止める。
しかし、なぜゾンビ騎士はダメージを受けなかったのか。
ある一つの可能性が思い付く。
「エニグマ!騎士だ!犬はダメージを受けない!」
俺の言葉を信じ、エニグマは上の騎士へソードスキルを当てた。
今度こそ、明らかなHPの減りがあった。
そのまま、中ボスを倒し終了かと思ったが、さっきの扉を開いた男が言う。
「このままなら行ける!倒しちまおう!」
その声に賛成の声が多く上がり、何があってもおかしくないボス戦は続いた。
その後も、キリトやヒースクリフの善戦により、HPバーは残り二本となった。