ソードアートオンラインオルタナティブ イモータルブラッド   作:さくやそん

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第参話 48層ボス戦(終)

 ボスのHPバーが残り二本となった。

 そこで、ボスは一度止まり、咆哮をあげた。

 すると、ボス部屋の四方から、«アンデッドウォリアー»がPOPする。

 その数、およそ30。

 そして、ボスへの攻撃は全くHPバーを減らさなくなった。

 恐らく、あのmobを先に倒さなくてはならないようだ。

 ヒースクリフ、キリト、エニグマ、俺を中心に、倒していくが、数が多すぎる。

 その上、素早く攻撃が当たりにくい。

 だが、ヒースクリフだけは、まるで計算済みかのように、サクサクと倒していく。

 5分もかけて、ようやく全てを倒しきった。

「みんな!ソードスキルだ!」

 エニグマの一声で、大量のソードスキルがボスを襲う。

 一瞬で、HPバーラスト一本まで追い詰められたボスは、再び止まり、驚くべき変化が起きた。

 HPバーの表示が消えたのだ。

 そして、ボスは赤く幾何学模様の線を体に纏い、その巨体がより大きくなった。

 と、同時にボス部屋の壁が中央、つまりボスへ向かって迫ってくる。

 壁は、ボスの大剣ほどの半径を残して停止した。

「おい、扉が無くなってるぞ!」

 少し前まで出口の扉があったところにはただ壁だけが残されていた。

 このままでは何も出来ない。

 とりあえず、ボスへ攻撃を仕掛けることが先である。

「一斉にソードスキルだ!」

 俺の声に合わせて、全員がソードスキルを放つ。

 が、ボスには効いていないようで、技後硬直のエニグマへ大剣が迫る。

 エニグマは大きく飛ばされ、HPは半分ほども削られたようだった。

 とにかく今は、ボスの討伐法を見つけるしかない。

 新たにボス部屋に配置されたものはないか、確認する。

 すると、明らかに無かった、十字架のオブジェクトと、大きな光源があった。

「分かったぞ。おい!十秒持ちこたえてくれ!」

「了解した」

 ヘイトをヒースクリフにもってもらい、光源を十字架の後ろへ持っていく。

 すると、大きな十字架の影がボスの足元へ広がった。

「グオォォォォォォォォォォォ!!!!!」

 ボスのHPバーが現れた。

 そこへ渾身のソードスキルを放つ。

 HPは、減る。

「おっしゃいくぞ!」

 エニグマの号令で色とりどりのソードスキルが放たれる。

 そして、ボスのHPバーは残り半分になった。

 すると、ボスは剣を腰元までひねった。

 あの動きは、回転ぎり。

 この狭い空間で放たれれば確実に当たってしまう。

「防げぇぇ!」

 俺の声が間一髪間に合ったのか、回転ぎりが始まるころには、全員防御姿勢をとっていた。

 にも関わらず、一人の防具が破壊されたようだった。

 俺自身、HPは七割ももってかれた。

「お前、それ」

 さっきの防具を破壊された男に、エニグマが指を指している。

 指の先には、あるギルドのマーク。

 この世界最大のPKギルド«ラフィン·コフィン»

「はぁ。バレたかぁ。まさかこんなとこでバレるとはなぁ」

 全員が驚愕に目を見開く。

「まあ良い。お先に消えるぜ。せいぜいボス攻略頑張るんだな」

 男はポーチから転移結晶を取り出すと、転移コマンドを唱え消えた。

 辺りには男の声だけが反射していた。

「グオォォォォォォォォォォォォ!」

 地響きにも似たボスの咆哮で、さすが攻略組と言うべきか全員が臨戦態勢に移った。

 ボスはまたもや体をひねり、回転斬りのモーションに入る。

「させるか!」

 俺はボスへ向かって猛ダッシュした。

 短剣が緑に輝く。

 そして、二発のソードスキルがボスと、大剣を襲った。

 ボスのHPこそ少ししか減らなかったものの大剣は大きく後ろへ飛ばされる。

「スイッチ!」

 俺が後ろに下がり、エニグマ、キリトがボスへソードスキルを放つ。

 システム外スキル«スイッチ»

 それは二人以上が攻撃を交代し、連続で攻撃する技である。

「「スイッチ!」」

 キリトとエニグマが後ろへ下がり、今度はヒースクリフがソードスキルを放つ。

「スイッチ」

 ヒースクリフと俺が入れ替わる。

 ボスのHPバーはほぼ0。

 つまり、この一撃で終わる。

「喰らえぇぇ!」

 俺の短剣が青く輝き五発のソードスキルが放たれる。

 短剣用連続技«インフィニット»

 それが、ボスの残り僅かだったHPを奪った。

 直後、ボスはポリゴン片となり、派手に爆散した。

 48層ボスはファーストアタック、ラストアタックともにイザヨイに決められ、討伐された。

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