ソードアートオンラインオルタナティブ イモータルブラッド   作:さくやそん

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第八話 不死鳥の半身

 四人が俺の短剣を的確に弾いていき、俺のHPはとうとう残り三割になった。

「どうだ?殺されるってのはよぉ。怖いか?」

 PoHが嘲笑うかのように言う。

「今なら助けてやらないこともない」

 その発言に俺やベルを含め、ラフコフメンバーですら驚いていた。

「お前が俺らのギルドでPKをするなら、お前もベルセポネも助けてやる。安心しな、ベルセポネはラフコフを抜けていい。どうだ?悪くないだろ?」

 その程度で俺やベルが助かるならそれも悪くない。

 だが、俺はラフコフには収まらない。

 人を殺すことに躊躇がないところを考えれば、根っこは俺もあいつらPKと同じだろう。

 そして、あいつらは殺すことに快感を覚えている。

 しかし、俺はよりたちが悪い。

 人を殺すことにより、自分を正当化しようとしてるのだ。

 そこにあるのはただの、渇望。

 人を殺すことでしか大切なものを守れず、それでしか存在を示せない、愚かなる人間。

 俺はおそらくPKになっても、そのギルド自体を壊してしまいかねない。

 そんな人間をラフコフに入れるということが、どれだけ危ないことか、それをこの男は分かっていない。

 ならば、答えは一つ。

「俺もお前も人を殺すのは同じかもしれない。だけどな、その意義が違う。俺はお前らよりいっそうたちが悪いよ。そんなのがお前らの仲間になんてなれない」

「そうか。なら、ここで死ぬんだな」

 PoHが俺の首へ短剣を振り下ろす。

 当たる、寸前、その短剣は宙を舞い、遠くへ刺さった。

「てめぇ、何で?」

 俺は、炎を纏い、火炎弾で短剣を弾いた。

「その力は本来死ななければ使えねぇんじゃねぇのか?」

 そう、熟練度700まではそうだった。

 だが、つい最近ようやく、炎を纏うくらいなら死なずとも可能になった。

 その結果がこれだ。

「さて、逆転だな。反撃させてもらうぜ」

 俺は炎を纏った短剣で最も近くに居た、名前も知らないラフコフメンバーのHPを、0にした。

 そいつの体が爆散するのを待つ暇もなく、もう一人もHPを0にする。

 鳳凰剣に許された、超高速ソードスキル«イルミネートヴァレット»10連撃を当てたのだ。

 二人がほぼ間を開けず爆散する。

「は?てめぇなんだよ、その力は」

 ラフコフ幹部が二人して後ずさる。

 あのPoHですら後ずさり、こちらを警戒している。

「俺はもう逃げさせてもらうぜ。追いかけたいなら追いかけてこい」

 PoHをおいて、ベルのところへ急いで向かう。

 どうやら、まだ毒は解除出来ていないようだった。

 俺はベルを抱え、主街区へ走る。

 幸い、もう後を追ってくる足音は無かった。

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