鋼線使いの武偵 作:鋼線使い
あかり side
午前中何処かで銃声がしたけど、武偵校だから仕方ないか。
お昼になったので詩蓮先輩が作ってくれたお弁当を鞄から取り出す。
「あかりさん、エステーラの限定シュガーリーフパイが手に入り……」
「あかり、その弁当どうした?」
志乃の言葉に被せる様にライカがあかりに質問した。
「あ、これ?詩蓮先輩が作ってくれたんだ!」
「詩蓮……先輩?」
「あっ、志乃ちゃん」
ライカの方が声が大きかったし、志乃ちゃんさっきまで居なかったから気付くの遅れちゃった。
「先輩料理出来るんだ…」
「うん。詩蓮先輩、結構上手いんだよね。夕食のオムライスも美味しかったし、朝食の厚焼き玉子とか漬け物とかも美味しかったなぁ」
(あかりちゃんの胃袋を掴まれてる!?)
志乃の心の中は荒ぶっている。
「うわぁ、弁当の中身も美味しそうだな」
弁当箱を開けたら、ライカが体を乗り出しながら言ってくる。
あたしも料理出来るけど、詩蓮先輩の料理を食べると自信無くなりそう……。
「あかり~食べていい?」
「…女のとしてのプライドが崩れるかもだよ?」
「マジでか……」
ちゃんと食べないと午後の訓練が身に入らないかもしれないからね。
あ、玉子焼き甘ーい。
「あかりさん、今日は……」
「ごめんね!今日は午後から詩蓮先輩と訓練することになってるから一緒に帰れそうにないんだ」
志乃ちゃんやライカには悪いかもしれないけど、少しでも強くならないと…もうあんな思いなんかしたくないから。
弁当を食べ終わって二人と別れて、
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詩蓮 side
愉悦満点なHRが終わり、昼飯を食べてすぐに強襲科棟に行き訓練のための準備をする。
「あかり、取り敢えず修正とかせずに普通に撃ってくれ」
「…それってやらないといけないですか?」
「現段階でどのくらいの技術があるかを見たい。診ないことには指導もできんからな」
スゴい嫌な顔をしているな。
否定だけじゃ何も変わらない。
「分かりました。撃ちます」
バラララララ!
UZIから放たれた銃弾は、急所の五ヵ所──額、両目、喉──に二発ずつ的を撃ち抜いている。
確かにこれが武偵の癖としては最悪な部類だわな。
「これで…いいですか……」
「おう、大丈夫だ」
少しは気持ちを落ち着かせようと頭を撫でる。
「早速だが殺す部位の優先順位を変えてみるか」
「殺す部位の優先順位…?」
「そうだ。あかりの優先順位は心臓が一番で上に行くと低くなる。けど、今からそれを強引だが撃つ部位を変えて優先順位を決める。例えば……」
そう言ってSIG SAUER P229を取り出して両肩、武器、太腿の所を撃つ。
「こんな感じに武器を一番の優先順位として次に肩を、太腿をという感じに分ける」
あかりは考え込んでいる様だ。いきなり言われても順応は出来ないだろうな。
「染み着いた癖をどうにかしたいなら今の殺す部位を変えるのが一番手っ取り早いんだがな…俺の技術は我流。拳銃もナイフも俺にとっては、ミスディレクションするための副武装でしかない。主武装は、もっとえげつなく簡単に命を刈り取れるものだ。だが、俺は思いっきり使っている。でも殺していない、どうしてかって?加減を分かっているからだ」
あーだこーだ言って長くなってしまった。伝わっているか?
「出来れば実戦が一番なんだが……」
「先輩さすがにそれは無理かと……」
そのうち嫌でも実戦があるけどな、とは言えまい。
根気よくやっていって矯正させていくか……。
最初の印象が後にもやってくるから妥協はしたくない。
俺が撃った場所を癖で狙う様に指導していく。
本当なら体のブレはないのに抑える様にしていたことで体のブレが出てきているから、あかりの後ろから抑えて矯正する。
……。
後ろでこそこそとロリコンだのジゴロと言っている奴等がいるな。
よし、カナから教わった秋水を叩き込んでやる。ちゃんと自分が使いやすい様にして名前も変えて〈
ジーサードの
射撃訓練を終えて、ロリコンだの言っていた奴等に凰嘴を叩き込んで
あかりは、何時泊まっても良いように下着や着替え取りに行くと帰っていった。
冷蔵庫の中身がもうなかったハズだから買い物に行こう。
今日は、何が安かったかな。
寮に帰ったタイミングで、傍から見たらそーゆープレイをする内容の会話を聞いてしまうことになるなんて誰が推理できるか。
教授は、分かってんのか?