鋼線使いの武偵   作:鋼線使い

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 佐々木志乃 side

 

 学校から家に帰って自分の部屋に入り大声をあげる。

 

「───何よ!何よっ!詩蓮先輩、詩蓮先輩って!」

 

 教室であかりちゃんが言っていた事を思い返して、怒りが高まって物に八つ当たりしていた。

 

 

「あかりちゃんはっ!私の!お友達!なのに!」

 

 

 物に八つ当たりするのをやめて、部屋の隅に置いてある『あかりちゃんボックス』の所まで行き、心を落ち着かせる。

 

 

 気持ちを切り換え、パソコンを操作していく。

 

 『武偵校イントラネット』

 『武偵校裏サイト』

 『イトガミシレンの検索結果画面』

 

 次々と情報を読み込んでいく。

 

 ───絲髪詩蓮。

 

 ・中学三年時に転入。

 ・専攻は諜報科(レザド)でAランク。

 ・校則である、銃刀の所持をしないことが多いためSランク並みの実力があるのになっていない。

 ・武装は、苦無とナイフとSIG。

 ・強襲科のAランク十数人を一人で倒す程の格闘術。

 ・教務科(マスターズ)から指名任務(クエスト)を受ける程の実力。

 

 諜報科に闇討ちは逆効果、正面も難しい。

 

 脅迫は?逆に此方を脅迫してくるかもしれない。

 

 ならばどうするか……。

 

 …………。

 

 それから徹夜して調べて太陽が完全に顔を出した。

 

 み、見つけた!これならあかりちゃんをアイツ(イトガミシレン)から取り戻せる……。

 

 ふふ、ふふふふ…………眠い……。

 

 

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 詩蓮 side

 

 

 神崎のキンジ奴隷宣言を聴いて、キンジに助けを請われたが一蹴して部屋に戻った。

 

 その後、お隣の不幸を肴に飲んだブドウジュースが何時もより美味しく感じられた。

 

 情報科(インフォルマ)の知り合いにあることをするために依頼の電話をした。五十ドルで依頼を引き受けてくれた。

 

 そして、理子からの連絡もないまま時間が過ぎていき、翌日に、C組にいるローマからやって来たノリヲ・アンデルセン───武装が銃剣(バヨネット)だけというネジが吹っ飛んでいるヤツで、強襲科を専攻している───に法儀礼済みの9mm弾(キュウミリ)を念のため注文しておいた。

 

 みんなからアンデルセン神父と呼ばれている。本人もローマ武偵校で殲魔科(カノッサ)を専攻していた神父だったらしく受け入れている。

 

 銃剣を投げたり、銃剣でぶったぎったり、聖書の一節を読んだり、Amen(エイメン)と叫んでいるため『銃剣(バヨネット)神父(プリースト)』と非公式の名が付いている。

 

 

 今日のあかりの訓練は体術メインだ。

 

 体術は加減が出来るようで、あまり教える事が少ない。

 

 ちょっとした出来心で凰嘴を教えた。

 

 あかりは、全体的に速さを得りにしているのか、拳に乗せる重さが軽い。

 これだと一撃で相手をダウンさせる事ができない。

 

 だから先ずは、体当たりで体重移動を出来る様に教えていった。

 

 

 

 

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 あかり side

 

 

 射撃の次は、体術の訓練。

 

 体術は加減が一応できる。

 鳶穿を相手の物をスリ盗る技に改良しているから少しは自信があった。

 

 けど、詩蓮先輩に教わった、凰嘴って言う技の体重移動が上手くできない。

 

 この凰嘴は、拳に全体重を乗せて放つモノらしく、綺麗に決まると五メートルは吹っ飛ぶらしい。

 

 昨日の訓練後に、強襲科の人を吹っ飛ばしたのがこの凰嘴だと言う。

 

 今日の訓練が終わり、スポーツドリンクを飲みながら詩蓮先輩に付いていって寮に帰ることにした。着替えなんかは今朝に先輩の部屋に置いたから準備万端。

 

 

 

 今日の先輩の夕食はなにかな~。

 

 ののかも呼んでも大丈夫かな?

 それとも先輩を家に招待した方がいいかな?

 ののかに訊いてみよっと。

 

 

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