アーマードライダーD×D(再投稿)   作:神崎桃哉

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第19話

 

Side:サーゼクス

 

ライザーくん対リーアたんのレーティングゲームが始まってからおよそ三時間が経った。

現在1vs3でリーアたんの方が優勢だが、不死鳥であり『王』であるライザーくんを倒すことはなかなかできない。

さて、リーアたんや赤龍帝はどう言った行動をしてくれるのかな。

 

「サーゼクス。」

 

「父上。どうされました?」

 

現グレモリー当主である父が話しかけてきた。立場としては魔王と一当主だが、僕らはそれ以前に父と子である。

その父からは以前から見られていた不安を宿した表情だった。

 

「私は……本当にこの結婚をさせるべきだったのだろうか……?」

 

コータくんがいなくなってから、リーアたんと朱乃ちゃんの元気がなくなった。

それもそうだろう。朱乃ちゃんはわからないがリーアたんはコータくんに惚れていた。その上、父上が決めた婚約相手だったのだ。そんな彼が突如いなくなってしまったら、どうなるか?

簡単だ、リーアたんはどうすればいいかわからなくなってしまい屋敷に籠もりっきりになってしまった。あれからグレイフィアや両親、親友だったセラフォルーの妹と協力してどうにか引きこもりからは脱出したが、心には大きな傷があるだろう。

 

そんな状態で父上はライザーくんとの婚約を決めてしまった。

様々な理由があるが、やはり純血種の子孫が欲しいと言ったフェニックス卿や、バアル家の威圧が強かったことが強かっただろう。

今のリーアたんでは正直ライザーくんには勝てない。辛うじて赤龍帝の力を使えば勝てるかもしれないが今までのを見る限り、勝機は見えそうにない。

 

「何はともあれ、このゲームを見守りましょう。もしかしたらリアスたちが勝つかもしれません。」

 

「そうだな……。それを祈ろう。」

 

父上は期待の目を赤龍帝へと向けた。

 

「彼は……赤龍帝よ……。娘を……リアスを任せたぞ……。」

 

赤龍帝、兵藤一誠。

両親ともに異能のない人間。彼も堕天使に殺されるまでは何もないただの高校生だったらしい。

そんな彼に頼るのもなんだが、今は彼に任せるしかない。

 

(コータ……どうかリーアたんたちを見守ってくれ………。)

 

 

 

 

 

 

Side:イッセー

 

 

「部長ォォォォォォッッ!!兵藤一誠!只今参上いたしましたぁぁぁ!!」

 

しっかり屋上全体に聞こえるよう声を張り上げる。そこにいた三人の視線がこちらへと向いた。

 

「イッセー!」

 

「イッセーさん!」

 

部長とアーシアが歓喜の声を上げてくれる。

女の子に応援されたら負けるわけにはいかないな!

 

「ドラゴンの小僧か?やけに早かったじゃないか。」

 

ホスト悪魔のライザーは口を鳴らしながら言った。

 

「リアス、リザインするんだ。これ以上は他の場所で見られているキミのお父上にも魔王サーゼクス様にも格好がつかないだろう。キミはもう詰んでいる。さすがにオレ以外の眷属全滅は予測していなかったが………チェックメイトだ、リアス!」

 

諭すようにライザーは言う。

 

「黙りなさい、ライザー!私は諦めない!彼が私とともにいる限り私は決して負けない!」

 

「ほぅ、そんな男がいるのか。ならば、そんなに大事な男が燃えるところをそこから眺めているといい!!」

 

ライザーが炎の玉をいくつか飛ばしてきた。

俺は全力で叫ぶ!あの呪文を!!

 

『兵藤一誠、あれの時間はそう長くはないぞ?それでもやるんだな?』

 

当然だ!部長の将来がかかってるんだ。好きな女の子のためならこの男、兵藤一誠腕の一本軽く捨ててやるぜ!

 

『言ったな。よし相棒!叫べ!あの呪文を!!』

 

「行くぜぇぇぇ!!オーバーブーストォォッ!『禁手(バランス・ブレイク)』ッッ!!」

 

『Welsh Dragon over booster!Welsh Dragon Balance Break!!』

 

左手の籠手にある緑色の宝玉が輝き、俺の体に力が溢れてくる。

輝きが治ると、俺の姿は赤い、紅い鎧を纏った。

これこそ、俺の必殺技part3『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)』だ。

禁手(バランス・ブレイク)』とは、神器の力を最大限まで発揮できる状態のことであるらしい。今まで俺の倍加は十秒ごとに倍だったがさらに効率が良くなったり、他にも色々あるらしい。これは全てドライグが言っていたことだが。

 

「まさか……貴様既に『禁手』に至っていたのか!」

 

「イッセー…………。」

 

「流石です!イッセーさん!」

 

俺はあの日まではただただ早く上級悪魔になってハーレム眷属とHなことすることだけが夢だった。もっと言えば、部長とHなことがしたかった。

だが、あの日部長にこの婚約のことを聞いた時、考えが変わった。

部長はずっと耐えてきたんだ。

婚約者が行方知らずになったあの時あの瞬間から。少なくとも俺が駒王学園に通っている前からだから二年以上も耐えてきている。

今は部長は好きでもない男と結婚させられてそうになっているんだ。しかもその男はあまり部長が好むようなタイプではない。

 

「ライザー・フェニックス!!部長を賭けて俺と勝負だぁ!!」

 

「いいだろう!婚約前に妻に俺の実力をわからせてやるのも悪くない。全力を持って潰してやる!!」

 

俺は鎧から翼を、ライザーは魔力で作られた炎の翼を広げ、ともに空へ飛んだ。

 

『Boost!!』

 

八回目の倍加だ。『禁手』前の状態で九回が限界だからもう少しいけるだろ。

 

「「はぁぁぁあああ!!!」」

 

二人の拳が衝撃波を生み、二人の翼が炎の竜巻を巻き起こす。

部長たちはただ祈るように俺を見ていてくれている。やべっ!よそ見してたらやられるっ!

 

『Boost!!』

 

「ははっ!楽しいぞっ!これが何もないただの戦いだったらいいものを!おい赤龍帝!貴様はどう思う?」

 

戦いの最中ライザーが聞いてくる。

俺はその返事にさらに倍加をかけたパンチを返す。

 

「悪い感じじゃないが、部長の将来がかかっているんだ!楽しいもクソもないっ!」

 

「なら俺が貴様を破り、リアスと結婚してからまた戦おうではないか!」

 

ライザーが魔力で炎が纏われたパンチを繰り出してくる。

 

「そんなんじゃ部長が向くられねぇんだよっ!」

 

避けて蹴りを入れてやる。ライザーは負傷したが、不死の能力ですぐに回復してしまう。

どうやって倒せばいいのか全くわからねぇぜ……。

 

『おい、相棒。そろそろ時間みたいだ。おおよそあと十秒だ。いけるか?』

 

おうとも!十秒もあれば十分だな!

 

「行くぜぇぇぇ!!!」

 

『Boost!!』

 

九回目の倍加だ。これで決める!!

 

「くるかっ!ならばその気に答えて俺も最大威力で迎え撃とう!!」

 

「『ドラゴン・ショット』ォォォッッ!!」

 

「『不死鳥の魔炎(フェニックス・フルフレイム)』ッッ!!」

 

俺から放たれた先ほどの十六倍くらいの魔力の玉とライザーの炎が激突した。

衝突するとお互い吹き飛ばされた。位置的に俺は校舎の上、ライザーは俺より少し高めの位置にいる。

そのため俺は垂直に校舎に落ちてしまった。

 

『Break!!』

 

体が重くなった。しかも鎧が解除されてる!?どういうことだ!?

 

『時間切れだ、最後の魔力の玉で時間を削りすぎたな。』

 

しかも倍加も一に戻ってるから俺はただの下級悪魔だ。これはやばい!ライザーのリタイヤのアナウンスがされてない!

 

「グハッ!」

 

立ち上がろうとした俺の背中に衝撃が走った。後ろを振り返ると口元をつり上げているライザーがいた。

 

くそっ!くそっ!くそぉぉぉぉ!!

ドライグ!やつをもう一度ぶん殴る!

 

『もう体力も魔力もない。限界だ。』

 

だからってこのままで終わるわけにはいかねぇだろ!!

 

『だが無理だ。諦めろ。』

 

やり取りをしている間にライザーが近づいてきて俺に膨大な魔力の炎を見せてきた。

部長たちはもう少しで追いつきそうだが、まだ距離がある。

 

「赤龍帝、いや兵藤一誠!お前の力見せてもらった。実に素晴らしかった。だが、だがこの俺よりに及ばなかった。悔しかろう。だがこれで貴様の負けだ!」

 

ライザーが魔力の炎を俺に向けて放とうと…………………

 

「ライザー!私はリタイヤするわ!!」

 

ッ!?部長の声がした!しかもリタイヤって何考えてるんですか!?

 

『リアス・グレモリー様のリザインを確認しました。このゲーム、ライザー・フェニックス様の勝利です。』

 

まだ俺は戦えますからっ!!

あいつをぶん殴って部長をあの婚約者のところまで連れて行きますから!

 

 

俺の意識はそこで飛んでしまった。

 

初のレーティング・ゲーム。

それはとても辛く、悔しい敗北だった。

 

 

リアス・グレモリーvs ライザー・フェニックス

 

3 vs 1

 

リアス・グレモリーのリザインによりライザー・フェニックスの勝利。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

「イッセーは負けてしまったようね。」

 

赤い炎に覆われた世界。

そこに突如現れた水色のドレスの少女。

ここの主である赤龍帝ドライグは当然驚きを隠せなかった。

 

『ッ!?貴様!ここへ一体何をしに来た!?』

 

「やぁ、久しぶりかしら?ドライグ?」

 

ここは赤龍帝の内部。正確に言うと『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』の中だ。

そんなところに謎のフードの人物がいる。

その会話の相手は『赤龍帝』ウェルシュ・ドラゴン。そんな相手に軽々しく話している彼女は一体何者なのだろうか。

 

「貴方はこのあとどうするの?」

 

『知らん、今の相棒がどうするかによって変えるさ。』

 

「へぇ、そうなの。なんだったら私が手伝ってあげようか?」

 

『貴様の力なんて借りるか!!さっさとどこかへ行け!』

 

「やっぱりドライグは厳しいわねぇ。今日は帰ることにするわ。それじゃあ、また遊びに来るわ。」

 

無邪気な子どものようなテンションな人物。

わかっていることは『赤龍帝』が怒るような相手ということ。

 

彼女がこの世界と彼にどんな影響を及ぼすかは未だわからない……。

 

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