No side
ーーーーー五月二十日深夜零時。
ーーーー冥界グレモリー領内グレモリー邸。
そこでは現在グレモリー家長女とフェニックス家三男との結婚式が始まっていた。
そしてその端の廊下でのこと…………。
「「あ。」」
転移魔法陣を通して同時に現れた二人の男。
一人は開いた学生服に真っ赤な赤いTシャツを着た少年。茶髪の少年は左手に赤い龍の籠手を付けている。彼の名前は兵藤一誠。赤龍帝ドライグの神器『
一人は青いパーカーに白いTシャツを着た青年。腰には謎のベルトを巻いており、ベルトの端には武者の横顔が写り込んでいる。彼は葛葉絋汰。果実の力を扱い敵を屠る『アーマードライダー』である。
そして二人は共に今宵このグレモリー邸内で行われる式の主賓リアス・グレモリーの関係者である。
「お前は誰だ?」
葛葉絋汰は兵藤一誠に敵意を向ける。
「そ、その前に…あなたは……?」
「俺は葛葉絋汰。お前は?」
「俺は兵藤一誠。赤龍帝で今はリアス・グレモリーの『兵士』だ!」
お互いの自己紹介が終わったところで、二人はにらめ合う。二人の心の中では今目の前にいるやつが自分の敵になるかもしれないからだ。
「お前の目的はなんだ?」
「お、俺は部長…じゃなかったリアス先輩の結婚式をぶち壊しにきたんだ。」
「ほぅ………。」
もう一つ転移魔法陣が作動した。兵藤一誠の近くに現れたのは同じ制服を着た金髪で緑の目をした少女だった。
「お前は……?」
「は、はい!私はアーシア・アルジェントと申します。貴方は……?」
「俺は葛葉絋汰。目的はそこの兵藤一誠と同じようなものだ。」
「そうですか!では私たちと同じですね!」
「お、おう!そうか!」
葛葉絋汰の口調が柔らかくなってきた。彼の本来の性格はもっと柔らかく、兵藤一誠とも似た存在だった。そのため、アーシア・アルジェントととも仲良くなれたのであった。
「兵藤一誠!」
「は、はい!」
「お前はリアス・グレモリーを助けに行くんだろ?だったら早めに行ってこい。でなきゃフェニックスの野郎に取られちまうぞ?」
「は、はい!兵藤一誠、男として行ってまいります!」
「こいつは預かっておくから存分に戦え!赤龍帝!」
「おう!」
兵藤一誠は会場である大広間へ向けて走って行った。アーシアは追いかけようとしていたが、葛葉絋汰に止められてしまった。
「何故止めるんですか!?」
「お前、あいつのこと好きだろ?」
「は、はぅぅ///そ、それはっ!」
「図星だな。なら一生懸命祈ってやれよ。お前だってあいつのこと信じてんだろ?だったら最後まで信じてみろよ?」
葛葉絋汰はそう言った。アーシアは葛葉絋汰に言われたことが真実らしく俯いて顔を赤くしているが、葛葉絋汰は気にせず話していた。
「わかりました。イッセーさんを信じます。」
「最悪失敗しても俺が行く。俺はリアス・グレモリー。いや、リアスちゃんを助けるために来たんだから。」
「えっ!?あ、貴方は一体…………?」
アーシアは驚いた。突如この青年が自らの所属している部長のことをちゃん付けで呼んだのだから。相当仲が良くなければ言えないだろう。
「俺か?俺は葛葉絋汰。リアス・グレモリーの元婚約者にしてグレモリー家次男『コータ・グレモリー』だ。」