Side:イッセー
ふぅ、やっぱ風呂上がりってのはいいなぁ。
しかも家に金髪美少女。前だったらキャッキャウフフの展開を妄想してただろうが今は何故かしない、いやできない。
「やっぱり部長のことが好きなのが影響してんのかな………」
部長と、いや正確に言えばコータ先生と関わってから俺の恋愛観とか性事情とかが大きく変わった。
前に付き合っていた天野夕麻、堕天使レイナーレとデートしてた時は美少女とか美女でHなことができればそれでよかったんだが、今では全然違う。
今はそこらの女の子にも目をやらず部長とのことを妄想している。おかげで松田たちに「どうしたイッセー!お前はこんなやつじゃなかったはずだー!」などと言われてしまい、つい「俺、そういうのやめたから」と言った途端クラスが凍った。その次の瞬間教室中がざわつき「イッセーが同志じゃなくなってしまった!」「何故だ!俺たちはあの夕焼けで誓った中だっただろう!」とか言って絶望する二人や、「あ、あの変態三人組の兵藤一誠がエロをやめた!?」「嘘だ、嘘だと言ってくれ!」やら聞こえてきた。最後の人、嘘じゃないからね?
「まぁまずはコータ先生より先に部長との関係を「私との何?」……ッ!?ぶ、部長!?」
自室に入ろうとしてドアを開けるとそのにいたのは部長と朱乃さんだった。やべ、聞かれてたか?いや、それよりもーーーー
「なんで二人はここに?」
「あら?別に眷属の家にいてもいいじゃないの?親御さんには許可をとっているわ。」
手回しが早いことで。
少し話をしていると風呂から出てきたアーシアが俺の部屋に来て「なんで部長さんや朱乃さんがいるんですかー!」とか言って風呂に入って多少あったかくなってる頬をさらに赤く染めた。何この子かわいい。
それから俺たち四人は今後の話とか色々な話をした。木場はさっきバルパーを追って何処かへ行ってシトリー眷属は匙のことで手一杯で小猫ちゃんは特訓をしてるという。ホント匙大丈夫か……?なんかいつものあいつじゃなかった気がするけど……。
話している最中にやつはきたーーーー
パリィィンッッ!!
突如俺の部屋のガラスが割れた。
割れた窓ガラスを方を見るとそこには黒い翼を生やした男がいた。その男の傍には………
「イリナッ!?」
「こんなところにいたかリアス・グレモリー。」
突然部長を見て言ってきた男。悪魔の翼じゃないから堕天使か。てか翼を枚数多くない?なんか五対以上あるんだけど?
「あなた……名前は……?」
「俺の名前くらいは聞いたことあるはずだぞ小僧。俺の名はコカビエル。」
コカビエル?確か……
「コカビエル……。最上級堕天使の一人で彼が今回の黒幕……!」
「ッ!?」
「今回がいつなのか知らないが俺は確かにお前たちが相手したバルパーたちを従えている者だ。」
最上級堕天使の一人ってやばすぎだろ!?
「まぁいい。これは俺からの招待状だ。」
コカビエルはそう言うとイリナをこちらへ投げてきた。
招待状?一体なんのだ?
「これから俺たちはこの女と逃げた女が使っていた聖剣と俺が奪った聖剣の統一を行う。場所はーーーーーー駒王学園。」
「「ッ!?」」
「止めなくば俺たちのところまでくるといい。さぁ戦争をしよう、魔王サーゼクス・グレモリーの妹リアス・グレモリーよ!」
カッ!
コカビエルの翼が急に光ると、奴の姿は消えていた。
奴が向かうところは一つしかない!
「部長、学園に向かいましょう!」
「わかったわ!イッセーはコータに連絡を取って。私はソーナを呼ぶわ!」
「わかりました!」
俺たちは手慣れた手つきでスマホを動かす。
ほぼ同時に電話し始めたが、早く出たのはコータ先生だった。
一連のことを話すとーーーーーー
『わかった!俺もできるだけ早く行く。今ユグドラシルにいるから少しだけ待てるか?』
「ほぼ無理だと思います。だったらダッシュで戻ってきてください!」
『だな。イッセー、リアスちゃんたちを任せたぞ!今だけは一時休戦といこうじゃないか!』
「わかりました!」
ピッ!
一時休戦か……。 こんな時でもコータ先生はあわててないな。流石だ。
「どういうこと!?」
急に部長が声を荒げた。ソーナ会長と話してるのに…… なんかあったのか?
「……わかったわ。匙のことは一旦後にしてもらえるかしら?でないと最上級堕天使には勝てないから。えぇ、頼んだわよ?じゃあ後で。」
「どうしたんすか?匙がどうとか……?」
「匙があれ以来一度も連絡がつかないそうよ。」
……まさか?あの匙がだぞ?匙といえば基本的にいいヤツで知られているのに…… 。(変態三人組には厳しかったが)
「コータはどうだったの?」
「今ユグドラシルにいるらしいので、できるだけ早くきてもらってます。」
「そう……わかったわ。イッセー、行くわよ!」
「はい!」
急ぎ足で身支度を整えて学園へと向かった。
Side:コータ
「何があったんだい?」
「駒王学園に最上級堕天使さまが現れたらしい。」
俺たちは現在新しいベルトを作成している。
新しくもないか。量産型の戦極ドライバーの最終検査をしているところだった。
「博士!」
「わかっている。行きたまえ。」
博士の声をほぼ聞かずに俺はサクラハリケーンを起動して駒王学園まで向かった。
(頼む…… 間に合え……!)
サクラハリケーンの速度を出来るだけ早くして道を走らせた。
Side:匙
「レイナーレ。」
「コカビエル様が来てるわね。で、どうすんの?」
匙は手に持っているロックシードを握りしめて不敵な笑みを浮かべていた。
「戦うに決まっている。これが俺の存在証明みたいなものだからな。」
俺は赤と黒でできたコートを翻して学園への道を歩き始めた。
(お前は一体何故戦っているんだ?)
俺は……何のために……?
(ならお前は戦うに値する人間ではない。お前はまず存在証明の前に戦う理由を探し出せ!)
戦う理由……。
俺は心の中の自分らしきものからの問いを解くことができず、学園までの道までそのことについて考え続けていた。